1、自分が猫人間に…?
気がついたら僕は猫になっていた。
なぜこんなことになってしまったのか。あれは数日前の話だ。
目覚めるとそこは森の中だった
家で猫と遊んでいたはずなのになぜこんなところにいるのか全く理解できない。
焦ってもしょうがないし状況を確認しようとした時に自分の体の異変に気が付いてしまった。
毛が深くなりもふもふになっている。
手もプニプニの肉球が付いていてこれは………
「猫になってる…………」
うん、確かに僕は猫が大好きだ。飼っていたし自分の猫のために生きがいといっても過言じゃないだろう。
でもね、自分自身が猫になってどうするんだ……
「と、とにかくどうしたらいいんだろうこれは」
猫になってしまったのは一旦置いておこう。二足歩行できてるし人間の頃と同じように行動する分には問題なさそうだ。
まずはここがどこなのか確認するために人を探そう。
こんな森の中に人が居るとも思えないけど……
そして今に至る。あれから数日、森の中を探索してみたが人は見つからなかったどころか森から出ることもできず、こうやって森の中に拠点を作り過ごしている
ここ数日でわかったことを整理してみよう。
・この森がかなり広くなかなか出られない
・猫になった自分は身体能力がかなり高い
・この世界にはモンスターのようなものがいる(スライム等)ためどう考えても自分の元いた世界ではない
・ファンタジー感溢れる魔法を自分も使える
スライムに遭遇した時には驚いたけど自分が魔法を出せたことにも驚いた。ファンタジーっぽいスライムがいるなら…!と魔法を出そうとしたら本当に出るとは思わなかった。
この森には木の実があったりモンスターがいるため自給自足の生活はなんとかできている。
ちなみにスライムは食べてないけどオオカミのようなモンスターは食べた。元の世界と比べてもかなり美味しい肉だなぁと感じた。
食料を確保し日向ぼっこをする日々。実に悪くない。
徐々に猫っぽくなってる自分に違和感を覚えつつも僕は猫を愛でたい気持ちと飼い猫が心配な気持ちがあり少しモヤモヤしていた