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雷撃






「ーーーーお前はっ!!何なのだ!?くっ……はぁ!!はぁ!!……」



 脳裏に浮かんだ言葉を口にした直後、ビクターは剣から手を離し崩れるように膝をつく。少し後ろにいるザビティもよろけるように苦しみだした。



「ーーぉおおおこれは……耐えられん……死が……迫ってくるようだっ!……殺気だけでこんなことが……こんなことが本当に出来るというのか……このバケモノは……」



 仮面をしているザビティの表情を伺うことは出来ないが明確な敵意を向けられていることをひしひしと感じる。よろけながらもザビティは杖を前に掲げた。すると、膝をつくビクターを自身の隣に瞬間移動させた。



「ーーここで……必ず殺しておかなくては!…………雷よ……塵芥も残さず我が敵を貫き穿て……


ーー【神弓魔法ディルアンク・ガ・トロン】ーーっっ!!!!ーー」




 何をするにも予備動作すら気取らせなかったザビティが仰々しい詠唱を経て声を張り上げたっ。持っている杖の先端が青白く輝く。



 次の瞬間……



 一閃の雷撃が私を目掛けて落ちてくる。避けられないこともないな、と思ったのと同時に半透明で紫色の鎖が自身の足に巻き付いて地面に繋がれているのに気がついた。



「これは……すぐには動けないな……」

(鎖の魔法かな?雷の魔法の影で同時発動させたのか……したたかな人だ)



 ザビティを称賛するような思考の巡らせながら轟音とともにその雷撃の直撃受けた。





「……この魔法を直接当てたことはかつて一度もありません……近くに落とすだけで勝負がつく、そういう魔法だからです……いくらレイスといえど無事では済まない……」





 

 ……確かに凄い威力だ……レイスの両腕を吹き飛ばしたアルフレア・ダンキュリーの爆発と同等かそれ以上だ……地面は大きく抉れ視界は土埃で満たされている。


 近くにいた姉妹諸共と言わんばかりのその雷撃に私はサビティに殺意を更に向ける。







「…………ーーなっっ!!そ……そんな……」



 視界の悪い土埃の隙間から見えるレイスの姿と止むことのない殺気にザビティは動揺を口にする。杖を地面に着き、かろうじて体勢を保っているザビティはまた魔法を使おうと何かつぶやく。



「……はぁ……はぁ……ぅう……【多段結界(シールウォル】……」




 半透明で極めて見えにくい複数の壁のようなものがザビティとビクターを包んでいく。その壁の中で倒れているビクターにそっと触れるサビティが見える。杖がまた光を帯びだしたように見えることから魔法を使っていることが容易に想像がつく。




 土埃が晴れてこちらの姿もザビティから良く見えるようになった。サビティはビクターを気にかけながらもこちらを伺う様子を見せる。



 以前よりも強くなったレイスは身体は強靭さも増していて雷撃の直撃を受けてもほぼ無傷。近くの姉妹は雷撃の影響を受けないよう木の根を毬のように編みこんで球体を作りその中に入れて守った。



「……なんだ……あの丸いのは…………姉妹がいない……あの中か……?あの一瞬で雷撃から守ったというのか…………?」

「……ぅう……ぁ…………グレン……卿……」

「……戴始爵様、気づかれましたか」

「私は……どうなったのだ?」

「あまりにも近くでヤツの殺気を浴びてショック状態になったのでしょう……今は結界魔法の中ですので少しはマシだと思います……」







 状況説明をビクターにした直後、ザビティが結界と称した魔法の壁に…………ヒビが入った。



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