ネイナ
……なんか話声が聞こえるな……ああクソ……身体中がクソ痛ぇ……。
「先生!この葉っぱがベタベタ貼ってある患者は一体……」
「ネイナくん、その人に毒の治療はいらないよ、ウルフェンパイソンの襲撃直前に川辺で倒れているのを子供が見つけて運んできたんだ」
「へー、これ火傷に効く亜蓮草ですよね、先生が貼ったんですか?」
「いや、それは川辺で発見された時から貼ってあったんだ」
「そうですか……それにしても本当に状態の良い亜蓮草ですね……この辺で採れるところなんかないと思うんですが……謎ですね」
……うるせぇな……コイツらオレを挟んで話してんのか……
「……本当に薬草に詳しいね、ネイナくん。その知識のおかげで今こうしてウルフェンパイソンの毒の特効薬に使う薬草を見つけてきてくれて……本当に感謝しているよ」
「それが……変なんですよねー……」
「何がだい?」
「普通こんな平地に無いんですよ……その薬草」
「え?そうなのかい?……ちなみにどこから採ってきたんだい?」
「すぐそこの民家の裏に群生してました……って先生!この葉っぱの人!意識戻ってますよ!」
ベッドの上で身動きが取れず目だけをギョロっと動かす自分と女の目が合った。
「ネイナくん、村長呼んで来てくれるかい?」
「わかりましたー」
女は先生と呼ばれた男の指示で村長を呼びに部屋を出ていった。
「私は村の診療医で、ここは診療所です。ダンキュリーさん……ですよね?」
「あ……ああ……」
声が出にくいな……
「……何が……あった……?」
「あなたは村の端にある川辺で倒れているのを発見されてここに運ばれてきたんですよ?一体何があったんです?」
……何が……って、オレは……そうだ!アイツを……!
「ーー森の……レイ……スをっ!ーーカハッ!ゲホゲホッ…………!」
「落ちついてダンキュリーさん」
診療医は上体を起こすことも出来ないオレに細い注ぎ口のある容器を使ってゆっくり水を飲ませてくれた。息を整えてもう一度話そうとしていると女が村長を連れて帰ってきた。
「先生ー、村長連れてきましたー」




