かまくらハウス
「はぁ……」
何もない爆発跡の見てため息をつく。不格好ながらに修復したログハウスも無くなってしまえばテンションが下がるものだと今になって落ち込んだ。
爆発男を人里まで運び、チンピラ3人組を撃退し、ウルフェンパイソンの群れが村を襲撃するのを阻止し、双剣のお姉さんに出会い、解毒効果のある薬草を村娘に提供したりと色々あったので一休みしたかったのに。
とりあえずレイスの能力を使って木を生やして密集させたり絡ませたりして家の壁となる部分を円形になるように作った。そして円形の中心の上部に壁にした木を成長させ、操作して折り重なるようにして屋根を再現。見た目は木製のかまくらだ。上部は木の葉が集中しているので雪のかまくらとは違ってフサフサだ。
さっそく中に入ってみると雑な作りの割には落ち着く空間だった。屋根と壁があるって素晴らしい。次に木を生やして簡易的な椅子の作り、どさっと腰を掛けた。
「まあ……悪くないかな……」
レイスの能力を使いこなす自分を肯定してゆっくりと眠りについた。
「え!?」
唐突に元いた世界の自宅の寝室を俯瞰で見ている夢を見た。夢を夢だと自覚してる夢だ。寝室には誰もおらず衣類が散らかっている。俯瞰のアングルがリビングに切り替わる。テーブルはカップ麺と缶ビールのゴミが溢れており、ソファーにも衣類が散らかっていて座るところすらない。床にも靴下やらパンツやら脱ぎっぱなしになっている。ゴミ箱もゴミが溢れかえっている。未開封の郵便物も至る所に放置されている。ここの住人の生活力の無さが顕著に表れている。具体的に言うと夫と息子のことだ。夢だとしても実際に私がいなかったらこうなるんだろうなと、妙にリアルな感じがした。そしてまた唐突に目を覚ました。
「は!」
自宅の夢を見たにも関わらず何故か気分最悪の目覚めだった。どのくらい寝ていたんだろう。周りを見渡すがこのかまくらハウスには時間や日にちを示すものはないもない。小鳥のさえずりと木漏れ日の差し具合とからして朝っぽいな、とゆうことしか予想できなかった。
外に出る。とても気持ちの良い天気だ。周りは自然がいっぱい。空気も美味しい(気がする)。
あと、何かがこっちに来てる感じがする。レイスの感覚に引っかかるものがあって、人かな?3人程が5分もしないうちに視認出来るほどの距離に来ている。




