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落ちこぼれ騎士と銀のゴーレム  作者: ベンソン
第2章 災いの始まり
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第4話 スカーレット その4

最近寒いと感じる時が多々あって、夏の終わりを感じ始めました。

季節の変わり目は風邪をひきやすいので皆さんもお気をつけ下さい。

私はさっそく風邪をひいたみたいです(苦笑)

 アルは一瞬で距離をつめるとラモンを斬りつける。


 「早いッ」


 ラモンはアルの斬撃の早さに驚くも、咄嗟に空中でリスを2、3匹作り出し再び盾がわりにする。


 「ちぃっ、浅いか」


 アルは振り上げた刀でそれらを両断するも、ラモンには届かない。

 2人の間でリスの死骸が空中で血の花を咲かせる。


 「くっ、ずいぶんと珍しい魔法を使うみたいですね」


  ラモンが胸元の傷を押さえながらも、冷静に話しかけてくる。


 私はラモンが絶えず生み出し続けるリスを地面に着地する前に全て空中で両断する。


 “私が操る前にリスを殺しているのか”


 ラモンは素早いリスを大量に作り出して数で敵を押し潰す戦い方をするため、数が少ないうちにリスを殺されると対処ができない。


 つまり、今回のように自分がリスを準備していない段階で奇襲を受けるのは避けなければいけない事態だった。


 しかしラモンとしては、時間的に数キロは走り回っていたリス達との魔力の繋がりが切れて、わずか数分で奇襲を受けるなど予想できるはずもなかった。


 リス達を崖に落としてからアルは高台から辺りを見回して自分達がラモンに襲われた川辺を探し、崖の側を流れる川から下流へ走りつつレイの魔法を連発して時短に成功したのだった。


 しかし、そのためレイの魔力は再び尽きかけており、逃げる事は不可能である。


 つまりこの奇襲の失敗はアル達の死を意味する。


 レイとスカーレットは、自分達の命運をアルに託し、近くの草むらから息を殺し見守っていた。



 「攻撃魔法はもっていないようですね。剣だけで私を倒そうなど、…不快です!」


 急にリスを作り出す速度が上がり、2、3匹のリスを一瞬で作り出しそのまま放出し続け始めた。


 その間、アモンは自分の勝利を確信していた。


 焦る事は無い、私のリスたちは一匹一匹の力が弱いぶん大量に素早く作り出すことができる。


 先程にリスに襲わせた時と奇襲を受けた今、どちらも攻撃魔法を使うタイミングだったはずだ。


 使わないということは、この男はあの変わった銀色のゴーレムと瞬時に移動する魔法しか使えないと見て間違いない。


 しかも、ゴーレムは魔力が持たないのか作り出そうともしないとは…。恐らく魔力事態切れかかっているのだろう。


 奇襲をされて多少不利だとはいえ、剣だけで騎士の私を倒そうなどなめられたとしか思えない。




 アルはラモンのリスを作る速度があがったことでとまどうが、刀を高速で打ち込み対応する。



 私とラモンの間にリスが生まれては斬られ次々に、消えていった。


 ラモンに隙を見せれば次々に作り出されるリスたちに食い殺されるだろう。


 一瞬一瞬が命の狩り合いだ。


 私は息を止めて一撃一撃に殺意を込めて斬撃を繰り出し続けた。


 腹、胸、首、目、足、どれも刀が届きさえすれば簡単に勝敗がつくだろう。


 しかし、そのどれもリスの壁によって阻まれる。


 奇襲が始まってまだ5分ほどしか経っていない筈だが、私にとって永遠とも感じられた。



 一方ラモンもアルに対して焦りを感じ始めていた。


 王都騎士にも劣らないと言われる私の魔法を全て剣だけで防いでいるだと…ありえない。


 ラモンは自分が魔法を使っているにも関わらず、攻撃魔法の使えないアルに命を脅かされている現状にプライドが傷つけられ、どす黒い殺意で心を染めていった。


 「なめるなぁぁぁ」


 「うぉおおお!」


 辺りにおびただしい量のリスの血と臓物が飛び散り、ムッとする生臭い臭いと共にアルとラモンを血の色に染めていく。


 私は乱切りする限界を迎えようとした頃にラモンは息切れをし始め、一瞬リスの召喚スピードが遅れた。


 「これで終わりだぁああ」


 私は渾身の力で刀を降り下ろした。


 刀にはたしかに肉を断つ感触があったが、突然巨大なハンマーで殴られたような衝撃受けて体ごと叩き飛ばされた。


 「ばかな…」


 そこには巨大なリスが2匹、立ち塞がっていた。

 片方のリスの前足に刀傷が出来ている。


 「ここまで追い詰められるとは思いませんでしたよ。まさか、攻撃魔法も使えない者にこれを使わなくてはいけなくなるとは」


 ラモンはいつの間にか割れた黒曜石のようなものが握られている。石からは濃い紫色の煙が漏れだしている。


 これがスカーレットを襲った獣に違いない。


 小さいリスしか作り出す事が出来ないと考えていたため、予想外の衝撃にさすがのアルもすぐには立ち上がれない。


 「が、はぁっ」



 「ははぁ、どうです?驚いたでしょう?このリスはとっておきなんですよ。」


 アルはなんとか立ち上がると、またも体当たりをしてくるリスを刀で切りつつ力を受け流し、リスの体当たりの方向を変える。


 方向を変えられたリスが岩に激突すると、岩が粉々に砕けた。


 「さすがにやりますね。でも次で最後です!」



 最悪、私がこの場で命を失ってもいい。だが、多くの民の命運を左右するスカーレットと、命の恩人のレイだけはなんとしても助けなくては行けない。


 アルは岩に激突したリスがこちらを向く前に、最後の力を振り絞ってラモンへ向かって走り、刀から高速の突きを繰り出そうとする。


 しかし、もう一方のリスが刀をあえて肩で受け止める。アルはすぐさま刀を抜こうとするがリスの肩の筋肉が膨らみそれを許さない。


 そうこうしているうちに後ろから岩に激突したリスがこちらに向かっては走ってくる。どうやら刀が刺さっているリスごと体当たりをするようだ。



 今度、あの体当たりを食らったらひとたまりもない。


 アルは急いでリスの後頭部に蹴りを食らわすがいっこうに刀が抜ける気配がない。


 二体のリスに挟まれてつぶされそうになった瞬間、体当たりをしてきたリスが突然倒れた。


 「な、なにが起こった」



 ラモンは何が起こったかわからずに、ただ呆然と立ち尽くしていた。


 赤く輝く仮面を冠った妖艶な美女が倒れたリスに手をかざしていた。


 「小僧、ご苦労であった。そこの馬鹿者は私が始末しよう」


 そう言う美女の口元はニヤリと歪み、怪しく微笑んでいた。

出てこないわけではありませんが、次回でスカーレット編は終わります。

話の進むスピードが遅い気がするので、早く残りの話を書いていきたいと思います。

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