No.7 真実
「戦闘用・・・ロボット?」
「あぁ。詳しく説明すると長いんだがな・・・。
実はそのシリーズは不完全だ。
・・・君のお父さん、実験中に亡くなられたのは知ってるよな。」
「はい。それが何か?」
陽さんは、俺の目を見て、言った。
「君のお父さんは、ナイトメアシリーズ最終機の暴走に巻き込まれて死んだ。」
「暴走に巻き込まれて、死んだ・・・?」
「そうだ。
最終機は攻撃系では一番だったからな。
ただの人間は瞬殺だ。一応、防御系をつけておいたんだが・・・」
それって。
父さんは、自分が作ったモノに、殺されたって事か・・・?
「これから私は、君には酷な事を頼むかもしれない。
嫌だと思ったら、嫌と言ってくれても構わない。」
「何を、するんですか?」
「・・・その、今は球体になっているmns-02。
それは、最終機に次いでもっとも攻撃力の強いロボットだ。
そいつと契約して、今も尚、
暴走していると思われる最終機を見つけて欲しい。」
それは、つまり、自分の父親を殺したヤツを見つけろって事か。
いや、それ以前に、契約・・・?
「・・・いきなり言っても、理解できるわけないな。
疑問もあるだろう。また後日、返事を聞きに来る。
それまで考えや質問をまとめてくれ。
もちろん、この申し出を断ってもいいからな。
この依頼は、とてつもなく危険だ。命に関わる。そこをよく考えといてくれ。」
そう言うと、陽さんは椅子から立ち上がった。
「じゃ、邪魔したな。」
その瞬間。
俺の視界が、歪んだ。