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Nightmare  作者: かつおぶし
16/17

No.14 決意



「まず、何故ナイトメアシリーズの最終機を探す羽目になったのか、からだな。

 実は少年に言っておかなくてはいけないことがあるんだ。

 ナイトメアシリーズは最終機を入れて12体なんだが、

どうやら最終機の他に、2号機と4号機を除く、

 あと9の機体も探さなくてはいけなくなったかもしれない。」


「な、何でですか?」

いきなり頼まれ事のハードルが上がったので、俺はギョッとした。

全部って、一体何体探さなきゃいけないんだ!?


「4号機との接触で、どうやらある事が分かった。

 ・・・自己制御システムという、マスター以外の命令では行動を起こさない、

 というのが組み込まれているんだが、それが4号機は何故か作動しなかった。」

「作動しなかった?」

「あぁ。」

さっきいれていたらしい、コーヒーを飲みながら、陽さんは話し続けた。


「最終機は、まずシステム自体がまだ組み込まれていなかったから、

 あの時のように暴れたら、制御するものがない。

 だから、捜索や捕獲、場合によっては処分も考えていた。

 しかし、4号機の場合、自己制御システムが組み込まれていたが、

 作動しなくなっていた。

 ・・・自己制御システムを、作動させなくする別のシステムが入っていたんだ。」


「それって、わざとこういう状態にさせるために、

 誰かが細工した、って事ですか?」

「・・・そうだ。」


絶句した俺を、不思議そうにエシカが見つめてくる。

なんでもないよ、と頭を撫でると、嬉しそうに笑った。


「・・・一体、誰がそんな事を・・・」

「わからない。だが、このまま放っておいたら、さらに事態は悪化する。

 誰かがこんな悪趣味な事を進める前に、こちらで先に保護するしかない。

 手伝ってくれるか?」






・・・たぶん、陽さんが言っている事は、すごく大変な事だ。

恐らく、何体もあるロボットを見つけて、保護する。

そのロボットが攻撃してきたら、応戦しなくてはならない。

それを、誰かが細工する前に、できるだけ早く行う。

ほとんど知識も経験もない俺には、ハッキリ言って出来ない確率のほうが高い。


でも、俺は2号機とエシカのマスターになった。

たとえ、今は非常事態を乗り切るための、かりそめのマスターだとしても。

2人がプログラムで忠誠心を誓わされているとしても。

それでも俺は、今だけでもマスターらしい事をしてやりたい。

2人の仲間が異常事態になっているのを、マスターとして見て見ぬふりは出来ない。






「・・・わかりました。

 俺が出来る事だったら、何でもやります。」


そう言った俺に、陽さんは安堵したように息をついた。

「そう言ってもらえると助かる。

 ただ、無理はしないでくれ。前言ったように、本当に危険だからな。」

陽さんは嬉しそうだが、哀しそうでもある、複雑な表情をした。


『だいじょうぶ』

驚いて横を見ると、エシカが陽さんをまっすぐ見つめていった。

『わたしがますたーをまもる。』



「・・・ありがとう。」

思わず涙が出そうになったが、それを何とか我慢して、エシカの頭を撫でた。

エシカは、くすぐったそうに笑っていた。




追加情報


【ナイトメアシリーズ】

ナイトメアシリーズは全12体。



【nms-04】


設定が7歳なので、喋る時はかなり幼児っぽくなってしまう。

あと漢字とか読めない。

ただし、自分の名前はちゃんと言える。

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