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Nightmare  作者: かつおぶし
15/17

No.13 4号機


「あの・・・普通に近づいていて大丈夫なんですか?」


昨日あれだけ凄まじい殺し合いを見たせいで、

すっかり危険というイメージが付いてしまった俺は、

普通に近づいて、4号機の傍に立っている陽さんを信じられない目で見た。


「あぁ・・・。もう大丈夫だ。

 4号機はマスターの命令が無ければ、暴れる事はない。」

「そうなんですか。」


陽さんに説明されて俺は、とりあえず『安心』と適当に考えといた。

おずおずと4号機の傍に近寄ると、

今まで静かに眠るように椅子に座っていた彼女が、

いきなり目を開けてこっちを見た。


「うわあっ」

思わずびっくりすると、陽さんに爆笑された。

(そ、そんなに笑わなくても・・・)


「わ、悪い・・・ククッ。

 4号機には、お前が【master】だとインプットしてあるからな。

 主人が傍に来たと思って、スリープ状態から戻っただけだ。

 そう怯えてやると、4号機が傷つくぞ。

 ちゃんと感情も持ってるからな。」

「そうなんですか!?」


ビックリだ。

さすが人工知能ロボットとはいえ、感情まで持ってるとは。


「まぁ、ホント喜怒哀楽くらいしか無いけどな。

 4号機、あいさつするか?」

『はい』


そうやって、4号機は椅子から立ち上がると、俺の目の前へ立った。


『はじめまして。ますたー。

 わたしはnms-04、エシカです。よろしくおねがいします』


そう言うと、ぺこりとお辞儀をした。


「よろしく。」

こちらもお辞儀をする。

「・・・あれ、今エシカっていった?」


何だそれ、と不思議そうにしていた俺に、

「それはナイトメアシリーズの、個体識別名称だ。

 シリアルナンバーとは別の名前だな。」と陽さんが説明してくれた。

なるほど、じゃぁエシカでよんだほうがいいかな?と一応聞いてみると、

『そっちの方がいい』と言われたので、そう呼ぶことにした。


じゃぁ、2号機の方も名前があるのかな?

エシカに聞いてみたら『知らない』と言われた。

あとで本人に聞いてみよう。


・・・しかし、改めてみると、ほんと綺麗だなー。いや、可愛いか?

髪も綺麗な薄紫で、目は濃い紫だが、透明感がある。

あの暗い空間では分からなかったが、日に当たるとキラキラと輝いている。

背はもの凄く低い。体型からして小学生3年生くらいだろうか。



「・・・あー、自己紹介は終わったみたい、だな。

 それでは、昨日の事やナイトメアシリーズについて、

 詳しく説明する約束だったんだが、聞くか?」

「はい。お願いします。」

陽さんが椅子に座ったので、向かいのソファーに座った。

するとエシカもトコトコとついてきて、ちょこんと俺の隣に座った。

「・・・ホントに4号機に気に入られたな。お前・・・」

私にはそんなことしてくれなかった、と軽く落ち込んでいる陽さんをなだめ、

とりあえず説明してもらう事になった。




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