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僕と家族 後編 ―父親と母親の出会いを好奇心で聞けば後悔するよ!―

 

 傷心を癒すために温泉の元で身も心もぽかぽかな僕の前に新たな試練が待ち受けていた………

 

 「お兄ちゃん選んで」

 

 鈴に隠された衣類の変わりに用意されたものは‥

 

 

  ゾウさんパンツ。

 

 

 「僕には選択権が無いように思えるのは気のせかな?」

 「気のせいだよ♪」

 

 

   嘘だ!!

 

 なんで、鈴の後ろに窒素ガス噴射ボンベがあるだよ!?

 

 「浴場で楽しむか、私の部屋で楽しむか、選んで♪」

 

 窒素ガスは脅しのためだな!?そうなんだな!?

 しかし!僕は脅しには敗けないぞ!

 

 僕は鈴と貞操をかけた勝負をする!これは敗けてはいけない聖戦(精戦)なんだ!!

 

 

 「風邪をひきたくないし、先に身体をふきたいからタオルは寄越してくれないか?」

 

 これ以上は流石に僕でもじっくりと観ないで欲しい‥‥

 

 大きくなったらどうするのさ!?

 

 「でも、観ていたいし」

 

 要求却下してんじゃねー!!

 あと、さりげに痴女発言するんじゃ有りません!

 

 「僕が風邪をひけば楽しむ事もできないと思うけど?」

 

 鈴からはまだ何を楽しむかを聞いていない、僕がその曖昧なところを利用していく!

 

 「…うん、解った楽しみは後で」

 

 渋々と言った感じではあるが、何とかタオルを寄越してくれた

 これで身体もふけるし、何よりも大事な処のガードもできる!

 

 「鈴は僕の部屋には来たくはないのか?」 

 可能性は低いが、襲来を考えているなら鈴をその場で諦めさせる事が出来ると思う。

 

 「お兄ちゃんとできるなら此所でも良いよ」

 

 この子は本当に考えが母さんとそっくりだよ。

 

 「僕は鍵を直してやりたいから一先ず部屋に行きたいんだ」

 

 さすがに鈴でも罪悪感ぐらいは持って要るだろ‥‥

 

 「明日は休みだし明日にしなよ、今日は遅いから皆に迷惑がかかるよ?」

 

 良かった、常識は持ち合わせていたよ

 兄さん少し安心♪

 

 「道具が僕の部屋に置いてあるんだけど」 

 はぁ~、鈴へ教育的指導を行うなう立場の僕が、我が身可愛さとはいえ何を言ってんだか

 まるで僕から誘っている様に聞こえるよ‥‥

 

 「鈴はどういったハードが好きなんだ?」

 

 鈴は妖しい目付きで僕を見詰めて舌舐めずりをする。

 本気で妹に貞操の危機を感じる事になる日が来るとは思わなかったよ!

 

 ・・・姉さんにお願いしてて良かった

 

 「言っておくけど、僕は加減なんかするつもりは無いからな」

 「お兄ちゃん大好きぃ~お部屋でイクー!!」

 

 しっかし、意気込んで聖戦だぁ~、とか思っちゃったけど‥‥

 

 鈴!ちょっとは頭を使いなさい、単純過ぎです!!

 

 そう言えば、鈴の奴部屋でって言ったよ~な気が?

 

 

  ――自室――

 

 

 部屋に入りまずは先程話していた道具(お約束のゲーム機)を出すと、隣にいた鈴が身体を奮わせながら僕を睨み付けてから、芸術的とも言えるハイキックをかましてくる。

 

 「せいやー!!」

 「ガハッ!!」

 

 鈴の奴、また強くなったな、兄さんは鈴が姉さんのような人になんじゃないかと密か心配だよ

 

 だけど、僕の意識は鈴程度の力じゃ刈らせはしないよ!

 

 「お兄ちゃんの嘘つきー!!」

 

 鈴はハイキックをかました後に余力を回転に使い、開いたままのドアへと向き走って行こうとしたつもりみたいだけど‥‥

 

  転んだ。

 

 「きゃう!?」

 

 バランスが取れなかったようでそのまま倒れたが今は放っておこう。

 

 鈴には悪いが今はお前の事で考えなければならないからな‥‥

 

 

 ミニでもハイキックするし、学校でもこんな感じだとしたら鈴に対して厳しくする必要があるなぁ

 

 と、僕は胡座をかき、腕を組み、鈴を見詰めながら思考を巡らせる。

 だが、鈴を見詰めていると危険なものを見つけた!

 

 これは鈴に言わなければならない【有坂鈴修正教育計画優先事項!】にあたるものだ!

 

 あれは危険なんだ!言わなければ!!

 

 

 

 

 

 「鈴!ノーパンスカートは止めなさいと何度も言っているでしょうが!!」

 

 起き上がった鈴が何かを必死に伝えたそうにこっちを見るけど‥‥‥‥何だろ?

 

 「何か言いたいのかな?構わないから言ってみなさい。」

 

 聞かないと判らないしさ、とりあえず聞いてみたらさ‥‥‥‥

 

 「でもでも、ノーパンミニだよ!?」

 

 とても下らない主張を涙目で訴えて来ました。

 

 ・・・僕からの返事は重く長い溜め息しか出来ないよ。

 

 「修よ、何かしらの譲歩案を出してはどうだ?」

 「いつから起きていたの?」

 

 姉さん睨まないでください!

 

 起こされて不機嫌なのは解りましたから、もう睨み付けないでください!僕だって何度もチビりたく無いの!!

 

 「鈴に対して貴様が怒鳴り付けた声で起きたわ!!」

「申し訳ございません!!」

 

 姉さんの怒号により、僕は光速を越えた土下座を魅せる。

 

 「お兄ちゃんの土下座は相変わらずの美しさね♪」

 

 鈴よ、僕の土下座に惚れるなよ。

 

 「うむ、その見事な土下座により今回の件は水に流してやろう」

 

 僕の土下座で、許されなかった事など無い!!

 

 悲しい自慢?、知らねぇ~よ。ハハハハハはぁ~‥‥‥‥

 

 ・・・命懸けなんです、判ってね。

 

 「有り難き幸せ!!」

 

 

 ちなみにだが、姉さんに対してはこのキメ台詞は必要なようで一度だけ忘れていた事がある。

 

 その時に姉さんから裁きの一撃を喰う訳だが‥‥

 

 

 ‥‥あれは酷かった、僕を土下座の状態で顎から蹴り上げる一撃。

 そして僕は、三年の教室の天井に突き刺さった。

 

 あの人は人間じゃ無い、超人だ!

 

 そんな超人姉さんは、全身黒タイツ的な組織に改造されたバッタライダーみたいに何処かで改造手術でも受けたんじゃないかと疑惑が上昇中!!

 

 そして、出鱈目な出来事を観ていた人の1人が柊先輩だ。

 

 姉さんがバッタライダーがされたような改造手術を受けていたとしたら、姉さんに改造手術を施した張本人は先輩しかいない!と、僕は信じている。

 

 この二人なら本当にやってそうで怖いんだよなぁ~

 

 ――閑話休題――

 

 

 どうやら僕が昔の事を長々しく思い返している間に、姉さんと鈴の間で譲歩案についての話し合いが終わったみたいだけど‥‥

 

 決行するのは姉さんじゃなくて僕なんだから無視しないでよ!

 

 「修よ、決まったぞ」

 「お兄ちゃんの言い付け通り、ノーパンは引退します!!」

 

 鈴は胸の前に両手を組み合わせ、天を仰ぎながら涙ながらに引退宣言をするが‥

 

 お前は昭和のアイドルか!?

 

 まぁ、引退宣告は別として、鈴もやっと判ってくれた訳だよね?

 

 でもな、泣く程の事なのかい?

 

 「それで修よ、鈴にノーパンを止めさせる条件なんだがな」

 

 そうだった!?

 今の僕は、止めさせるためなら大抵の事は聞けるさ!!

 

 「言ってくれ!何が条件なんだい!?僕にできる事なら何でも構わないからさ!!」

 「お兄ちゃん興奮し過ぎだよぉ~私をベッドに連れて行きたいのは解るけどさ」

 

 「・・・違うからな鈴」

 

 ‥‥どうやら僕は余りに嬉しい為かなり興奮していたみたいだな。

 

 鈴の言葉は興奮状態の僕に対して鎮静化させるには効き過ぎた、おかげで僕はさっさと話を済ませてコイツを部屋に叩き送ろうと、感情もやる気も無く機械的に質問をするが‥‥

 

 「それで条件はなに?」

 

 そっちにしか頭が回らないアホなこの子にとんでもないカウンターを喰うはめになった

 

 「あれ、お兄ちゃん興奮さめちゃってるの?お姉ちゃんも合わせて三人でベッドインしたかったんだけどなぁ~」

 

 腕を組みながら、僕が興奮から醒めたことに困った表情をして、とんでも発言をした鈴に僕は陸に上げられた魚の様に口をパクパクさせていた

 

 ところが今回は関係ないとベッドに戻ろうとしていた姉さんは踵を返した時に鈴からのとんでも発言による指名で遂に本音を吐きやがった

 

 「おい、鈴!何故に私は巻き込まれるのだ!?」

 「・・・姉さんは自分が良ければ全て良しってか」 

 裏切られたショックで俯きながらそう呟くと‥

 

 「馬鹿者が!!それとも貴様は私を抱けると言うのか!?」

 

 ベッドインで忘れていた共通の問題を思い出させてくれた訳で‥

 

 「鈴!条件は何か焦らさず教えておくれ!!」

 

 とにかく鈴に、これ以上ややこしくさせないために急かしたら‥

 

 「ぬ!そ、そうだぞ鈴よ、早く修に教えてやらぬか!!」

 

 姉さんからの援護射撃も来たのまでは良かったんだけど‥

 

 「…条件?あぁ~、はいはい条件ね!」

 

 このトリ頭は忘れていましたよ!

 エロい事の覚えは良い癖しやがって!!

 

 「え~とね、私が着る衣装に口出しをしない!だよ♪」

 

 そんな事が条件なのか?

 何とも言い難い表情で確認を取る僕に‥

 

 「聞いておくがエロくは無いよな?」

 「全然!普通だよ」

 

 片手をパタパタ上下に振りながら楽しそうに鈴は笑ってはいるけど、基準が鈴なのが判断しづらい。

 

 ここは姉さんと相談してみるべきかな?

 

 相談するために姉さんに目配せをする僕の考えは姉さんにも解ったらしく指をチョイチョイと曲げて、こっちに来いと言ってきた

 

  有坂修参ります!

 

 姉さんに最敬礼をしてから向かい、横に到着の後に再度、姉さんに向かい最敬礼をする。

 

 姉への敬意は大切だよね♪

 

 「たった三歩の距離で何をしておる馬鹿者が!!」 

 姉への敬意を大切にしたら、怒られてアイアンクローをされたまま持ち上げられる僕。

 

 姉さんってば、ゴリラみたいだね♪

 

 なんて思ったら空いていた左手からのぉ~

 ボディ、ボディ、ボディ♪

 

 いくら僕でもこれは死ぬ!!

 

 鈴が止めに入ったおかげで助かりはしたけど、理不尽だ!!

 

 「貴様の下らぬ行動のおかげで、時間を使ってしまったわ」

 「‥申し訳ない。」

 

 例え理不尽でも力が上のゴリラに僕は下手にでるしかないさ

 

 僕だってまだ生きたいんだい!!

 

 「鈴がこちらを怪訝な様子で見ておる、修よ、鈴が言う衣装についての相談でかまわんな?」

 「うん、僕としてはこの場で決めたく無いのが本音だね」

 「ふむ、ならば明日からは土日と休みになる、その間にお前は見極めよ、私がお前の判断しだいで必要となるかもしれん別の条件を考えておく」

 

 

 姉さんにしては珍しく積極的に僕の事を手伝ってくれるな?

 今回は姉さんに甘える事にしよう

 

 「助かるよ、姉さんの考える条件を知っておきたいんだけど、お願いできるかな?」

 「心配せずとも夜になる度に私から向かう、その時にお前が可決か否決かを決めよ」

 「了解」

 

 僕と姉さんによる鈴対策会議(相談)は鈴に怪訝に観られながら終わり、そして鈴に対して僕が告げる事は‥

 

 「鈴、僕は君の衣装の度合いを知らない、だから明日、明後日のニ日間は僕と居て貰う」

 

 鈴には申し訳ないが束縛宣言と同意だ。

 

 そしたらこの子ったらさ‥

 

 「それはお兄ちゃんからの御主人様宣言!!」

 

 どうやってもそっちにしか思考が回らないアホな子だった。

 

 「修よ、今日は寝るぞ」

 

 呆れると言うよりも諦めた顔をする姉さんに‥

 

 「私は明日からはお兄ちゃんのせいどふが!?」

 「下らなぬ事を言う前に部屋に帰るか?私にこのまま連れていかれるか?どっちが良い?」 

 鈴が危険な宣言をする前に姉さんがアイアンクローで止めてくれる。

 

 姉さんから送って行くと言う誘いに鈴は頭を軋ませなが‥

 

 「ごごにいぶー!!」 (ここにいるー!!)

 

 根性を魅せてくれたが‥

 

 「聞き分けが悪い!!」

 「ふぎゃー!!」

 

 更に力を込められて意識を刈られた。

 

 「修よ、私は鈴を部屋に連れて行く、お前は先に寝ておれ」

 

 プランプランさせていた鈴を肩にヒョイと持ち上げて担ぐ姉さんに僕が言う事は‥

 

 「それじゃお先に‥‥おやすみ。」

 

 寝る時の挨拶。

 

 明日からニ日間は忙しいぞぉ……ねむ。

 

 

 

 

  ―◇◆◇◆◇―

 

 

 ……寝たのか?

 

 私が鈴を部屋に送り、ベッドに紐で縛りつけてから修の部屋に帰ると、幸せそうな顔で眠る我が弟。

 

 私は修に鈴を押し付ける形で任せて居たからな、一家の長子として、お前達の姉として失格かもしれんな‥

 

 修の髪を優しく撫でながら柄にも無くそんな事を考えていた自分に、苦笑が漏れる。 

 

 本当に私とあろう者が柄にも無いな、微笑みながら髪を撫でるなどとわ‥

 

 髪を一撫でした後に修との約束を守る為に隣に行く

 

 修よ、隣の空いている場を借りるぞ‥

 

 修と床に入るのは久しぶりだ、昔が懐かしくなる。

 

 鈴が産まれて来る頃だったか、弟の他に妹も守る者が出来たと誓いの書を作ったのわ?

 しかし、二人に立てた誓いを書いているが年々と増えていくな‥

 

 笑けて仕舞うが私は未だにこの誓いを守り続けている。

 

 流石に父上にも母上にも恥ずかしくて見せた事が無いがな‥

 

 しかし、今更止める気にも成れん。

 

 考えすぎだな、今日も守ろうそれで良い‥

 

 『有坂修に有坂鈴この二名に対しどの様な約束事でも有坂忍は破る事を禁ずる。』

 

 

 

 

 

 

 「修よ!就寝前の一撃を忘れたな!!」

 

 私はベッドの空いている場を借りてその場での跳躍。

 空中での前回りによる回転。

 落下の時に足に回転力を乗せる。

 そのまま修の首を狙い落とすと‥‥

 

 

 

 

 「ギロチン落としぃぃーーー!!」

 

  が決まる。

 

 「げばぁッ!?」

 

 

 『有坂修、この者をどの様な事故でも耐えられるまで鍛えることを有坂忍の日課とする。』

 

 「まだまだ鍛える必要が有りそうだな。」

 

 私からギロチン落としを喰らった修を観るが、安らかに眠っているようだ。

 

 次からは威力を上げてみるか?

 

 さて、私も床に入るとしよう‥‥

 

 「我が弟修よ、良き夢を見るのだぞ‥‥‥‥おやすみ、修。」

 

 修と鈴への愛の為なら私は何だって利用する。

 

 それがギロチンの後で来る、衝撃を柔らかくするための修のベッドでも。



やっほ~柊お姉さんだよ♪

今回は修くんの回想のなかにちこっとだけどお姉さんも登場しちゃったよハハハ♪


お姉さんへのファンレターは此方まで!!


待ったねぇハハハ♪

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