表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/45

7月7日《嘘》by平野 ―真実を混ぜた嘘は騙されやすいから気を付けてね。―

 

 結局、鈴ちゃんを見付けることが出来なかったボクは、大停電から復旧しないまま夜を迎えた街を歩いていた。

 

 「う〜ん、ボクの欲望を満たしてくれそうな年上女性がいないですかねぇ?」

 

 そんな風に周りを見渡しながら歩いているのですが‥

 

 ・・・人の姿すら見えない

 

 困ったボクは立ち止まって考え始める訳ですが‥

 

 「う〜ん、大停電と言っても一人もいないのは変ですよね?」

 

 一人言を呟きながら解けない謎にボクは首を傾げ始める。

 

 しかし困りましたね、ボクの欲望を解消するのは大事ですが‥

 

 「‥街に女性がいないとボクの生死に関わりますからね」

 

 あっ!でも、街にいなくてもお姉様の家に寝泊まりすると言うのも‥

 

 「‥‥ありですね」

 

 そして、ボクは計画実行の為に携帯を取り出そうとしたとき‥

 

 「あぁ平野ちゃんだぁ〜♪」

 

 後ろからボクを呼ぶ声が聞こえたので振り返ると‥

 

 「真琴お姉様!?‥‥何をしてらっしゃるのですか?」

 

 ‥刀を抜き身で歩いてたら逮捕されますよ?

 

 「ふふぅ〜ん♪百人切りだよぉ〜」

 

 予想の斜め上を超えた返事を頂きましたぁあ!!

 

 「でねぇ平野ちゃん私にぃ斬られてぇくれなぁい?」

 

 相変わらず凄い事を恥じらいながら言う人だけど‥

 

 「ハイッ!ボクを三枚切りにでもして下さい!」

 

 そんな真琴お姉様のお願いをボクは‥

 

 「えっ!?ほんとぉ〜にぃ?」

 

 二つ返事で聞いてあげる事が出来る‥

 

 「ウソに決まってるでしょッ!!」

 

 命がけじゃ無ければね♪

 

 「平野ちゃんのぉ〜嘘つきぃ!!」

 「嘘付いてすんませんしたぁぁあ!!」

 

 嘘付いた事は本当だし腰を90℃に曲げて謝る訳ですが‥

 

 「平野ちゃんのぉ芸風だけどねぇ、なぁんだかぁ修くんに似て来たね?」

 

 それを言われてしまってボクは‥

 

 「それだけは言われたくなかったぁぁあ!!」

 

 空に向かって叫んだ。

 

 

 後日、鈴ちゃんから聞いた話ですが、ボクの絶叫が届いたらしく、修先輩の枕に涙の痕があったらしいですよ。


 

 運命的な出会いを求める柊お姉さんだぁ〜いッ!ハハハ♪

 

 みんなは運命って信じているかな?

 

 お姉さんは信じるじゃ無くて、信じていたいよ!

 

 でもさ、この違いって大きいよね?

 

 実際に友達との間で信じるか信じていたいかを比べると

 自分が相手の事をどんな風に思っているか判るんだけど‥

 

 ・・・なんだか少し怖くなるよ

 

 だからね、お姉さんは実在しない事には信じていたいって言うんだッ!ハハハ♪

 

 みんなはどんな風にしているかな?

 

 それではお姉さんは旅立ちます。ハハハ♪


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ