1.見知らぬ森の中
ここはどこでもない世界
これは無限の物語の中にある
5人の子供達の物語
果てしないほどの広大な森
天女の衣のように美しい滝
ラベンダー色の空
宝石のようなキラキラと滴る水
そんな 美しい森
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「うっ、う〜ん あれ?ここってどこ?」
ゆるい三つ編みで栗色の髪色、前髪は眉毛ギリギリまできっちりと揃えられたの可愛らしい白いワンピースを着ている女の子が目を擦りながら目を覚ましました。
その右隣には、少しふっくらとしたヨダレを垂らして寝言をボソボソ呟いている友達の かずき と
へそ出しのトップスとショートパンツをはいた、寝相がものすごく悪い えみり が眠っていた。
左を見ると、丸まって寝ているあやか と
先に目覚めていたらしい しゅんすけ がありえないものを見たように震えていました。
「しゅんすけくんどうしたの?」
「僕たちは死んだのか?」
「えっ?急にどう―」
(私たちさっきまで遊園地にいたはずじゃ…森?…え?)
「俺たち遊園地にいたよな」
「うん…そのはずなんだけど…」
(私ほんとに死んじゃったの?…)
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〜遊園地〜
「おーい!りりあ 次は観覧車に乗るってよ」
人混みに紛れて消えないように大きな声で かずき が叫んだ
「わかった!」
りりあ が追いつくために人を避けながら走り出した
だんだんとみんなの姿が見えなくなっていき迷子になりそうになった時に
えみり の手がりりあ の腕を掴んだ
「そっちじゃないでしょ もうっ! 全くりりあ はドジなんだからwいくよ!」
「僕あそこで売ってるアイス食べたい」
「乗り物に乗るお金無くなっちゃうよ? ダメ!」
「え〜」
(また かずき が食べ物の話してるなぁ)
「あのさぁ観覧車の値段っていくら?」
「多分ここの観覧車は20億ぐらいだと思う」
えみり は しゅんすけ からの予想外の答えに吹き出した
「違うwそっちじゃないw料金の話だよww」
「あっ そっち? 700円だよ」
「さんきゅー」
(しゅんすけって天然かも)
「…言いづらいん…だけど…私…お金…足りない」
「「えっ?」」
「あやか お金いくら残ってる?」
「…500円」
(電車の帰りの切符が400円だから…)
「あと100円しか無いってこと?!」
「でもさ うちらで残りの500円出せば乗れるってことじゃん!」
「でも…みんなに…迷惑が…かかっちゃうよ…」
「いいよ別に 全員で遊んだ方が楽しいし ね?」
「そうだよ あやかは気にしなくていいよ」
「みんな …ありがとう…」
「みんなチケット買えた?」
「ばっちりだよーん」
「俺も大丈夫」
「みんなの…おかげで買えたよ…」
「僕もちゃんと買ったよ」
「このゴンドラに乗るんだって!」
『足元にご注意ください』
「乗車中はドアに触れないようお願いします。では楽しい思い出を!!」
スタッフはそう言って手際よくドアを閉めてくれた
「楽しみだね!」
「それな!まじヤバすぎる」
「てっぺんまで10分ぐらいだって」
「そうなんだ!」
「私…ちょっと怖い…」
「あっ」
「あやか大丈夫?」
「うん…ちょっと…怖いだけだから」
「ごめんね あやかの話聞かずに勝手に話進めて」
「…うん…気にしないで…言わなかった…私が悪いから」
「そういえばうちらまだ写真撮ってないじゃん、だからこれ降りたらプリ撮りに行こ」
「…うん…行きたい…でもお金が…」
「大丈夫心配しないで、私お金いっぱいあるから」
手でお金のマークをしながら えみり が言った
「…………………」
(あちゃー あやか が完全に黙っちゃった)
「次もこの組み合わせで遊園地に来たいな」
しゅんすけ が独り言のように呟いた
(頭のいい しゅんすけ もそういうこと言うんだな…
別に しゅんすけ をロボットだと思っているじゃ無くて珍しいと思っただけ)
「もうすぐ頂上に着くよ!」
暗い雰囲気を打ち消すように かずき がみんなに言った
「見て夕焼けが綺麗に見えるよ!」
「ガチやん、まじキレイ」
「来年もみんなで観覧車に乗ろう!!」
「「うん!!」」
地平線に沈む夕日はマンダリンガーネットという宝石ように輝いていた
その後は観覧車を降りた所まで記憶はあるけどその後はなんにも覚えていない
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「でっ でもここがあの世じゃない可能性もまだあるんじゃ―」
「それはないと思う」
「なんでそう言い切れるの?」
「起きた時にびっくりして転んだんだ…」
「それで?」
「痛みを感じなかった、その後も実験したけど傷口が開いてもすぐに塞がった」
「そうなんだ…そっか…」
「りりあ?」
「うっ…嘘でしょ…そんなわけ…おかしいって…なんで私まだ…やりたいこと…たくさん…あった…のに…うっ…
なんで…どうして…どうして…」
りりあの瞳には大粒の涙がとまることなく溢れ出してきていた
「…そうだな」
「りりあ? りりあ なんで泣いてるの?それにここはどこ?」
泣き声に起こされたあやかが困惑した表情を浮かべていた。
「あのね 私たち 死んじゃったみたいなの」
涙を拭きながらりりあは説明した
「え?」
「こんなこと突然言われても困るよね 」
(私だって困ってるけど…)
バタッ
「あやかっ!?」
「大丈夫かっ?」
「しゅんすけ ごめん 気弱なあやかをもっと気遣って説明してあげればよかった」
「なんにも言えなかった俺も悪いし…」
「ねぇ この森って無限に続くのかな」
「知らない」
「そうだよね」
「とりあえず かずきとえみり起こしてから考えるか」
「そうだね」
【続く】
初めましてびょうらぎです。
初めての作品なので暖かい目で見ていただけると光栄です。
最近忙しいので次回はいつになるかわからないです
あと質問なんですが読みやすいように少し短めに書きましたがもっと長い方がいいですか?




