迷宮都市アルターレに到着
私とドフトはグリットリグから豪華客船に乗船し、15日が過ぎてようやく迷宮都市アルターレの港が見えてきた。
船の上でクラーケンほどの大物に襲われることなく、無事に辿り着いた。
私とドフトは甲板で穏やかな海を眺め、息を吐いた。
「あれがアルターレだ。長旅お疲れさま、ドフトくん。港に着いたら宿屋を探して、散策などしてアルターレを満喫してくれ」
「あれがアルターレですか……はい、来たことない迷宮都市ですから観光します」
一時間後に港に豪華客船がついて、私とドフトは船を降りた。
「ふぅー、アルターレに着いたぁ〜!!」
「クラーケンに襲われた時はどうなるかと思いましたが無事に着いて良かったです。テュフォンさん、見た目以上に腕があったんだと驚きましたよ」
「クラーケンなんて竜に比べりゃ倒しやすいに決まってんだよ!」
「その比較は合ってんのか私にはさっぱり……」
ドフトは首を左右に振り、呆れたように言う。
「さぁ、いくぞ!ドフトくん、美味しいもんも綺麗な建築物もあるから楽しみな!!」
「はい!楽しみです」
私はドフトの背中を叩いて、歩き出した。
はじめに私とドフトは宿屋を探した。
「海が見える宿屋に泊まりたいです」
「なに贅沢なこと言ってやがる……まぁ、海が眺められる宿屋か」
一時間半も掛かり、宿屋を見つけ、泊まることにした。
ベッドに腰を下ろしたドフトに冒険者ギルドに行って迷宮に潜ることを告げた私。
「ドフトくん、私は今から冒険者ギルドに顔を出し、迷宮に潜るから勝手にしててくれ」
「わかりました、行ってらっしゃい」
私は宿屋を出てドフトと別れて、冒険者ギルドに赴いた。
冒険者ギルドの扉を開けると走ってきた冒険者にぶつかりそうになったが避けた。
「あっ、すみません!急いでるので」
「悪い、私こそ……」
反射で謝ってしまい、首を左右に振って歩き出した。
受付カウンターに歩み寄って、冒険者証を提示した。
「あぁーすみません、迷宮に潜りたいのですが……」
「あっようこそ冒険者ギルドへ……えっ!?80層の迷宮を踏破したテュフォンさん、ですか?もしかして……?」
「あぁ、一度だけですけどあの迷宮を踏破しましたけど」
「S級冒険者のテュフォンさん……あぁーっと、少々お待ちください!?」
受付嬢が奥へと消えていき、冒険者ギルド内が騒がしくなる。
「80層の迷宮ってあの迷宮だよな?」
「過去に迷宮を踏破した冒険者が現れたってあの……?」
「おいおい、今度はアルターレの迷宮を踏破するってか!?二度も迷宮を踏破されたら……」
冒険者ギルド内にいる筋骨隆々な斧を背中に背負った猛者らしき人や魔法使いみたいなローブを纏った女性などがこちらを見ている。
先程の受付嬢が筋骨隆々の袖のない服を着た男性を伴って現れた。
「お待たせしました」
「待たせて悪かったな、テュフォンさん。俺が冒険者ギルド長の——」
「挨拶はいいんで、迷宮を潜る許可を出してください。稼がないと滞在費がないんで」
「あぁ、そうか。S級冒険者がこの迷宮都市アルターレに居ないから滞ってる依頼をだな……」
筋骨隆々のギルド長が片眉をピクピクとピクつかせた。
言い方が悪かったみたいだ。
ギルド長にギルド長室に連れてかれた私だった。




