18 禁に抵触しそうな場面有。苦手な方ブラバ推奨[説倫]
でもおっさんを甘く見ないことだ。
――俺だって、俺だってな。――――――――――――――――
ウルへの僅かな反発心をキッカケに、心の奥底に眠る記憶の扉を、俺はこじ開けてしまった。
講習を終え、師匠の〝流儀〟すべてを会得したと認められた時。
俺はたった一度だけ
――――ミノル――――……。 …………
講習終了まで頑張ったご褒美? いや卒業記念て言ってたか……。
一度だけ
師匠は俺を受け入れてくれたことがあった。
『(いけない!)』
師匠は秘めた独得の嗜好―― 床あしらいを持っていた。
大きな羆の敷き皮を延べた部屋へと、彼女は俺を誘ったんだ。
( ここで?! )
毛皮を犇めかせた褥を目の当たりにし、ホンの少し臆する俺。
かろうじて ドン引きリアクションだけは抑えてのけた
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『(ヤバいヤバいヤバい!!)』
俺は記憶の流失を食い止めなければと、必死になった。
ウルは一瞬自分の心を波立たせたあと、息を呑んで凍りついた様に沈黙してしまった。
当然だ。
でありながら、じっと注視はしている。
未だ僅か9歳だというウルには、大人の愛欲を――――なんと言うか、そういった粘っこい世界を見せたくない。
あまりに早すぎるっ 教育上も良くない。
俺だって人なみに恥ずかしいんだ。
――獣の匂いがする――――――――
薄暗い部屋
微かな明かりの中に、白くやわらかい豊かな実りが照らし出され、揺れる。
年上の女性は自らを存分に燃え上がらせ、あえぎながら、身を躍動させて哭いた。
薄皮の下を激しく廻っているだろう、熱い血潮――――――――
俺は……
その温かみを感じ取りつつ、押し寄せる歓喜の波に………………………………
ああ! 頼む、止まれ! 止まってくれっ!!
ウルも意識を消してくれ! これを今キミが見ても、なんの得にもならんっ
瞬間、ウルは瞼を固く閉じ、耳を塞いで体を丸め、背中を向けて横たわった。
怖いと感じたのか? 途中で堪りかね、自ら遮断したらしい。
………………
とりあえずホッとした。………………………………
陽が没すると同時に僅かな間、あざやかなグラデーションが空に描かれる。続いて夜のとばりが下り、辺りは急速に闇が支配しはじめた。
空気も少しひんやりとしてくる。
体を起こしてからも、ウルはずっと黙ったままだ。
俺たちは粛々と準備して晩飯を済ませた。
ハーフリングの少女は夜半を過ぎ毛布に包まり横たわっても眠ることができず、小さくなった炎をぼんやり見つめたまま。もちろん口も利かなかった。
(『少しだけ話しかけてもいいかい? ウル』)
「……」
(『じゃあ一方的に話すよ。……聞き捨ててくれても自由だから』)
「……」
(『キミには3つの点でそれぞれに適正がある』)
「……」
(『キミの思慮深くて慎重な性分は、狩人にうってつけだとつくづく思う。獲物の中には人の裏をかいて、逆襲をしかけてくる狡猾で頭のいいヤツもいるからね』)
「……」
(『キミの心の優しさは、返ってキミ自身を助ける力になる。情けは人の為ならずと言うが、さきの思慮深さも加わって、つけ込まれる隙や弱みになることはないだろう』)
「……」
(『キミ持ち前の《勇気》は、狩猟に限らずおよそすべての勝負ごとには欠かせない素養だ。命のやり取りの土壇場では、勇気のない者は決して生き残れない』)
――昔から〝死なんとすれば生き、生きんとせば死す〟とも聞く。戦場での心得らしい。
「……」
(『俺はキミに心底から惚れ込んでしまったんだよ』)
「…………!」
(『ウル、起ったこと……過去は消し去りようがない。恥ずかしい場面を見せてしまったが、あの女性のことが本気で好きだったことも事実なんだ。
それを無かったことにはできないけど、今はキミと一緒に獲物をコンプリートする目的だけが、俺のすべてなんだ』)
「………………」
(『先へ進もう。ウル』)
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――ウル、
ウル……
――聞こえるかいウル。 ご婦人が来らしたみたいだぞ。 目を開けるんだ。
「小人族さん。小人族さん」
優しい声がボクに呼びかける。
ホタカが夢の中で呼びかけていた気がするけど、いつの間に女声に変化したんだろう?
重い瞼を開く。
最初はを女の人の顔をボンヤリした意識で見ていたけど、眠りの底から意識が呼び覚まされると同時に、
(しまった!)
腹の辺りがヒヤリとして焦りの念が湧き上がる。




