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好きで好きでたまらない  作者: しおやき


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告白のタイミングは3



(ど、どうすれば・・・とりあえずきりゅうくんに相談したほうが・・・)


 こうたくんと別れて家に帰宅すると、早速きりゅうくんにメッセージを送った。



「・・・文章ハチャメチャすぎだけど・・・・まぁきりゅうくんならいいか」


 多分誤字があるかもだけど読み返さずにすぐに送ってしまった。今週は試験中だから、時間ある時にって文言も入れておいたけどなんかすぐに返ってきそうな予感がする。



「・・・・お風呂先に入ろう。今日は夜ご飯食べなきゃ」



 スマホは机の上に、荷物はベッドに放り投げてお風呂へ直行した。ゆっくり浸かるわけでもなく早々に上がって着替えると、お弁当箱の出し忘れに気が付いてカバンの中を探る。


「こうたくん・・・お母さんいないっていつからなんだろ」


 いとこの恭平先輩も言っていたのを思い出したけど、なんかだいぶ軽い感じだった。普通にポンポンああ言う事を言ってもいいのだろうか。

 本人が言うならまだしも無関係じゃないとはいえ密接に関係があるわけでもない。


「恭平先輩・・・あんな性格だからみんなもう気にしてないのかな」



 机に置いたスマホはそのままに、先に台所にお弁当箱を持っていき水につけておいた。お父さんとお母さんが帰ってくる時間はきっといつも通りだから、その前に何か軽く食べようと思い冷蔵庫を開けるとケーキがなぜかある。



「・・・なんでケーキ?」


 はて?なんかあったっけ?と首を傾げてからまぁいいかと、また冷蔵庫の扉を閉じて今度は棚をガサガサしていた。


「お菓子ないかな・・・お父さん買ってきてた気がするけど・・・ん~・・・あ、あった」


 色んな種類のお菓子がある。どれにしようか迷ってとりあえず全種類持って行こうと掴んで腕に抱えたその時、家の玄関のドアがガチャっと音がしたのが聞こえてきた。



(・・・え)


「ただいま~」


 

(・・・お父さん?)



「早くない?もう帰ってきた」


 

 お菓子を抱えたまま玄関に行くとそこに居たのはいつものようにヨレヨレのスーツを着たお父さん。


「・・・お、おかえりなさい」

「あぁ、かずき、ただいま」

「早かったんだね・・」

「うん。学校どうだった?」

「・・・・今日は・・普通だったよ・・・大丈夫だった」

「そうか。良かったね」


 仕事の荷物を抱え靴を脱いで家に上がったお父さんはそれだけ聞いて書斎に向かおうとしていた。


「・・・あのさ」

「ん?」

「今朝は、ありがとう」

「あぁ、いいよ」

「・・・・」

「・・・どうかしたか?」

「・・えっと、あの、」



 僕はそのまま自分の部屋に戻れば良かったのに、答えが返ってきそうにない質問を何故か自分の父親にしてしまった。



「・・・お父さんはさ・・・だ、誰かに告白とかしたことある?」

「・・・・え?」

「こ、告白・・・とか」

「・・・・」

「お、お母さんにプロポーズした時はどんな感じだったの?」



 案の定黙りこくってしまった父親に、咄嗟に母親の話題に切り替えたけど、お父さんは驚いた表情のまま。息子からこんな話題が振られると思ってなかったからだろうか。



「ごめん・・・なさい、ちょっと気になって」

「・・・あぁ、そうか。ん~僕は一回も自分から告白とかはしたことないかな・・・お母さんと結婚したのも、彼女からのプロポーズだったからね」

「・・・え?そうなの?」

「うん。ごめんよ、ぜんぜん参考にならなくて」

「・・・・・いや。僕こそいきなりごめん」

「好きな人でもいるのかい?」

「・・・・ま、まぁ・・・そんな感じかな」



 少し冷える廊下に呼び止めて、帰ってきたばかりの父親にどんな話をしているのか。

 目が泳ぎ始めた僕はこれ以上話を引き延ばすのをやめようと謝って方向転換しようとした。



「よ、呼び止めてごめんなさい、僕部屋に戻って勉強するね、お仕事お疲れ様」

「・・・かずき」

「は、はいっ」


 

 慌てて去ろうとしたのを不自然に思われたかもしれない、今度は僕が呼び止められて振り返る。



「・・・ごめんよ、別に深入りする気はないんだけど」

「・・・あ、いや・・だ、大丈夫、父さんになら別に・・」

「そうか」

「うん・・・」

 


 本心ではあるものの、反応に身構えそうになるのもまた事実だ。



「・・・かずき、今度一緒にドライブしないか?」

「・・・・ド、ドライブ?」

「うん。平日だとあんまり話す時間もないし、休みの日だって、家には母さんがいるだろう。2人でゆっくり話したくても中々話せないからな」

「わ、分かった」

「また都合のいい日教えて。合わせるよ」

「・・・・・うん」



 少し会話をした後、僕は自分の部屋に戻った。



(・・・・何ておかしな話を振ってしまったんだ・・お父さんのあの顔・・・)



 めちゃめちゃ戸惑っていた。

 告白したことがないなら、そりゃあ戸惑うしかない。

 でも、何を思ったのかドライブに誘ってくれた。


 こんなこと今までにない。どんなタイミングなのかは分からないし、ただ本当にドライブに行くだけかもしれない。


「・・・・もしかして、あの写真の男の子のこと・・教えてくれたりするのかな」




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