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好きで好きでたまらない  作者: しおやき


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不吉な足音2




 こうたくんと2人で教室に戻ると案の定ホームルームは終わっていて、残っている生徒はほんの数人だった。


(僕のせいだ・・・)


「かずき、準備しろ。帰るぞ」

「・・・あ、は、はい。すぐに準備します」


 何も気にしてなさそうなこうたくんは、いつものように重たそうなカバンに必要なものを先に詰め込み始める。


 僕も慌ててカバンを掴んで急いで準備。

 たいした量じゃないからすぐにいつでも行けるような状態になって、こうたくんのほうに駆け寄った。


「できた?」

「はい、大丈夫です」


(家に帰ったら、お風呂に入りたい・・・汗ばんで寒くてなんだか体が変な感じ・・・制服脱ぎたい)


「行くか」


 彼の一言を合図に僕達は教室を出た。

今日はいろんな事がありすぎて、1日がまるで月曜日から金曜日までの一週間のように感じられる。


 (・・・・)


 チラッと隣のこうたくんを見るとやっぱり中学生の時に戻ったように思えて仕方がない。


(・・かっこいい・・・はぁ、あの時の自分に、こんな未来が待ってるなんて言っても信じてもらえないだろうな・・)



 そんなことを考えながら勝手に項垂れていると、会話がないことに気がつく。今日はもうたくさん話したから、僕は隣に一緒に居られるだけで満足なのだけど、隣で並んで歩いていると図々しくも他の生徒とすれ違う時に少し思った。


 「・・・・・」


 ぶつからないようにこうたくんが僕の方に寄ってくるから、そのひょうしで彼の手の甲が僕の手の甲に触れてくれないかなって。



(僕の変態・・・・・まぁ、実際はそんなことは起こらないけど)


 こうたくんはポケットに手を入れてるからまずそんなこと起こらない。



「かずきってさ、」

「っ・・・はい、なんでしょうか」


 変なことを頭に浮かばていると不意打ちに名前を呼ばれた僕は返事がワンテンポ遅れた。


「・・・・女の子苦手?」

「・・・え?」

「女の子。苦手だったりする?」

「・・・・え、・・・いや・・」


(な、なんでそんなこと)


「苦手というか、免疫がないというか・・・・ちょっとどう関わっていいか分かりません・・・」

「あぁ~、そういうことか・・・あれ、前も聞いたっけ」

「どうしてですか?」

「いや、明日さ・・・・なんか放課後に学校に来るとか言い出したらしくて」


(・・・・誰が?)



 主語がないから分からない。


「・・・お、女の子がですか?」

「ん~・・・、今日移動教室の時にけいた達と話してた女の子」

「・・・・えっ」




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