あとがき?
[あとがき?]
あらためまして、project ishをお楽しみくださり、ありがとうございます。
「もしも」の物語はいかがでしたでしょうか?
一応キャラクターごとの展開を変えようと書いたつもりでしたが、今見たら年長組は相手が忘れるパターン、同世代組はこちらが忘れるパターンになってました。おお。
あと今更思い出しましたが、紅野編のバッドは、他の全員を思い出して紅野のことだけ忘れている、という奴だった気がします。
あまりの分量に書いている間どうにかなりそうでしたが、こうしてすべてのルートが日の目を見ることが出来て、本当に良かったです。
短い間でしたが、お付き合い下さりありがとうございました!
>……_
>…project ish loop end.
>Re start?
yes
→no
>thank you for playing. good bye.
>……_
>…………_
>…project ……異□種….
>……_
>…………_
>start?
→no
yes
[→noの方は、ここでページを閉じてください]
→yes
>……_
>…………_
>……………_
>……_
>project 異種 start.
[本当のあとがき]
というわけで、すべてを読んだ貴方に捧げるあとがきです。
ここからは「ish」の裏話をお届けします。
以前のあらすじに、これは元々ゲームシナリオというお話をいたしました。ゲームといえば必ずあるのが「クリア後のニューゲーム」です。
Project ishは四人の男性との恋を見守る悲しい恋愛ゲームでした。ですがこれをすべてクリアした際に、project ishは『project 異種』という名前に変わります。
『異種』の目的は恋愛ではなく――このゲームの最大の謎に迫るゲームでした。
その謎とは「何故、主人公は死んだのか?」
おかしいと思わなかったでしょうか。
何故ただの高校生である彼女が、突然命を落とさねばならなかったのか。
その理由について、各男性のルートを進むことでヒントを得られるというものでした。もちろん今回は『異種』を作るつもりはなかったため、そのヒントについては排除しています。
ただし一か所だけ、明確にその答えが分かる場所があります。
消してしまおうかと思いましたが、「異種」に導く手がかりとして、わざと残しておりました。もしも気になる方は、そちらも捜してみてください。
そして「異種」をクリアすると、舞台は再び様変わりします。
場所はどこかの研究室。
傍にいる医師は「紅野真守」、そして被験者は「四宮春菜」。
彼女は心に多くの「人格」を抱えたまま眠っており、それを治療するために「project ish」の治療を受けています。
「ish」とは――Inner Self Helper。
内的自己救済者とも呼ばれ、自らのなかにあり、多くの人格の統合を助けてくれる友好的な人格のことです。
彼女はこの治療プログラムに従い、眠りの中で自身の中にあるさまざまな恐怖症、トラウマを克服していきます。死神の紅野はその先導者であり、彼以外の男性は彼女の中にある他の人格たち――つまり記憶を消していく、というのは人格の統合を意味していました。
人格を統合し、やがて一つになった時、どうして彼女がこのような症状に陥ったのか――その原因である「事件」が『異種』によって分かる、という仕組みです。
そんななか、『隠しキャラ』と言われた紅野は本当にイレギュラーな存在で、被験者である春菜に恋をしてしまった紅野が、みずから彼女の眠る「project ish」のシステムに落ちてしまった、という物語でした。
目覚めぬ春菜と、システムの中でいいから一緒にいたいと願ったと思うと、物語がまた少しだけ違う面を見せてくれるのではないでしょうか。
人物紹介やあとがきの途中などで、コマンド形式であったり、説明形式だったりしたのは、このプログラムに「アクセスしている」という形を演出したかったためです。
なんかこまごましているなあ、と思った方がおられましたら、こういうことだったのか、と笑っていただければ幸いです。
ここまでお読み下さり、本当にありがとうございます。
本当はすべての裏話を明かすべきか迷ったのですが、せっかくお付き合い下さったお礼として書かせていただきました。「そんな真実、知りたくなかった」という方がおられましたら、本当に申し訳ございません。
また前述した『異種』の答えが分かった!という方で答え合わせをしたい方は、感想欄ではなく、どうぞメッセージにこっそりと投函ください。謎は謎のまま残しておきたい、という方のためにも、なにとぞよろしくお願いいたします。
今年は何かと大変な一年でしたが、こうしてたくさんの作品が書けたことを、とても嬉しく思います。そして多くの方々に読んでいただけたことにも、心からの感謝を申し上げます。
年明けからはまたのんびりとしたラブコメを書いていきたいと思っていますので、もしお時間が許すようでしたら、これからもお付き合いいただけると嬉しいです。
その前にお年玉代わりの短編集をお届けします。
来年も、皆さまの幸せと良き作品との出会いを祈りつつ。
貴方のくれるコメントや応援のおかげで、わたしはとてもとても、救われているのです。
本当に本当に、ありがとうございます。
新しい一年でも、どうぞよろしくお願いいたします。
>…project ish loop end.
>Re start?
yes
→no
>thank you for playing. good bye.




