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世界最強とは御冗談を!  作者: 棚橋サハラ
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第1話 俺を異世界へ連れてって!

「へぇ…?」


思わず間抜けな声が出た。


「だから、もう君を送る異世界なんてないんじゃよ」


そんな……嘘だろ………!?

「引きこもりの僕が!この美月シンが!!!命を犠牲にして車に轢かれそうな少女を助けたんですよ!!」


「いいかいシンくん、ワシは確かに多くの人の子を異世界へ送ってきた」


「それじゃ…」


セリフを遮るようにこう続ける。


「しかし!わしの管轄の異世界にはすべて平和が訪れておる、もう君が救うべき世界なんてどこにもないんじゃよ…」


最悪だ…憧れの異世界への転生、俺が車に轢かれる瞬間に脳裏をよぎったのはそのことだけだった。

もちろん打算で少女を助けたわけではないが、展開が展開だけに期待を寄せずにはいられなかった。

ならば…


「じゃあ、僕はいったいどうなるんですか?」


「フム…君の記録を見るに、まあ親不孝ではあるがこれといった悪行も積んでおらんし、小天国行きといったところじゃろうな」


天国…か……いいところなのだろう。


でも!俺は冒険がしたいんだ!!


転生する際に与えられた最強の能力で、街の住民を脅かす悪の軍団を薙ぎ払う…!


俺が読んできたのはいつもそんな物語じゃないか!!


「その…小天国っていうのは…どんなところなんです?」


「特に何もないところじゃよ、中天国あたりなら多少の娯楽もあるんじゃがな…

 あぁそうじゃ!200年ほど前にいい温泉を掘り当てたと聞いた」


「温……泉…………」


膝から崩れ落ちる。


終わった……


これから僕は小天国で永久に温泉につかりながら梅干しのようにふやけていくしか選択肢はないのだろうか…


そんなのは絶対にごめんだ。


「お願いします!!どんな所でもいいですから!!!

 僕を異世界に!!!!どうかっ!!どうかっっ!!!!」


人生初の土下座だった。


「そうは言われてもなぁ…あ!そうじゃ!!」


「どこか転生できる異世界があるんですか!!?」


「しかしなぁ…お主は別段運動神経がいいわけでもないしな…」


クソッ!この爺もったいぶりやがって…


「どうか!!どうかこの通り!!」


地面に頭をこすりつける。


「わしには心が読めておるからな、あまり無礼なことを考えるなよ」


そういうことは先に言ってくれ…


爺さんが一枚の紙を差し出す


「ここはどうじゃ?」


「えーと、辺境の町リムル…」

転生条件:強靭な肉体と格闘技術を持った人間

転生特典:棒、5リース


「えっと…俺、強靭な肉体も格闘技術も備わってないんですけど」


がっかりだ…条件に当てはまらないものを差し出されても……


「特別にここに転生させてやろうといっておるのじゃ」


「え!?いいんですか?」


俺の異世界ライフが幕を開ける!!


胸が高鳴る、鼓動が早くなる


恐ろしいモンスター、強力な魔法、かわいいヒロイン


これから出会うであろう数々のイベントが心を躍らせる


「ここでよいのかな?」


「はい!よろしくお願いします!!」


「あいわかった、それでは早速この神にハンコを押してくれ」


爺さんが右手を掲げると俺の手のひらが青く輝き、気が付くとハンコを握っていた。


「いきなり異世界に行くのも大変じゃろうて、そのハンコを天に投げれば一度だけわしとコンタクトが獲れる、覚えておくがよい」


「はい!それじゃあ、ありがとうございました!!!」


大きなお礼の言葉と共にハンコを押す。


俺の…異世界生活の始まりだ!!!

どうも、棚橋サハラでございます。

この度初めて作品を投稿させていただきます。

皆様どうかお見知りおきを!

始まりました『世界最強とは御冗談を!』

ぜひぜひ読んでいただけたら幸いです。

投稿ペースは1~2日に1本を予定しております。

では、改めてよろしくお願いいたします。

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