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リバースサイドオブリバースサイド  作者: 粋人
さよならクラスメート
3/21

苦渋の決断


「とりあえず、あの女の人に聞いた話と僕の考えを総合して話そう」


チョークを持って黒板を使いながら説明する。


「まず、目先の事から。後1時間と少しで一回戦が始まるから迅速に行動したいので、手早くいくよ。一回戦の説明は9時にされる。で、一時間で準備をするということらしい。場所は僕たちの校舎と相手の高校の校舎と交互で使うらしい。ちなみに一回戦は僕らの校舎を使う」


ここまでで何か質問は?という路木。


教室は静まりかえっている。


「ないみたいだから次に行くよ。次はみんなの能力についてだ。これは僕も詳しくは知らないが、あの人によると四つのタイプに分かれているらしい」


黒板に文字を書こうとすると、クラスの女子が立ち上がって、


「そ、それ、私がやるよ」


と言って、前に出てきた。


ありがとう。と路木は言ってその子にチョークを渡す。


「能力は、主に攻撃組である、軍隊タイプ。次に、それをサポートする開発タイプ。そして頭の部分となるコントロールタイプ。最後にどのタイプでもなく奇想天外な動きを可能とするアメーバタイプとこの四つになる。後で能力をみんなで共有しよう。僕はコントロールタイプなのでそのタイプの人は後で僕の所に集まって欲しい」


せっせと黒板にそれを書く。


「次は生活関係だけど、僕たちはこれから一週間外に出る事は出来ない。そのためここでみんなで一週間過ごす事になる。あの人に言えばなんでも出してもらえるらしい。女子は困るかもしれないけどそこは我慢して欲しい。お願いします」


そう言って頭を下げた。


「最後に死ぬという事だけど、これは本当か嘘かはわからない。あの人からははぐらかされてしまってね。だけど、相手は状況はこちらとは違って死ぬような事はないという訳らしい。なので全力を尽くそう。僕たちなら、大丈夫だ」


話はこれでまとまった。

路木はこういう時に必要な事は早めに済ませておくのでいざという時のいざこざが少ない。僕としても楽で嬉しい。


路木は席に戻り、来た人を集めて話し始めた。


「ねえねえ、なんだった?能力ー?」


宮内が僕に聞いてくる。


「僕は…ただの一般人だよ」


精一杯笑って僕はそう答えた。


○○○○○○○○○○○○○○○○○○


能力の全容


1、一般人(一般兵)


・参加人数の半数がこの能力を保有している。なお、この能力のみ多人数が同じ能力を保持している。他の能力はそれぞれ一能力に付き一人となっている。


【一般能力】身体能力向上


【特殊能力】不死…あらゆるゲームで特殊な条件を除いて『死亡』状態となっても何度でもゲームに復帰できる。


【欠陥能力】なし


2、交渉人


・詳細不明


3、観察者


・詳細不明


4、脳


・『チーム』の司令官と言えるべき存在。卓越した頭脳を用いる事ができる。


【一般能力】なし


【特殊能力】同時並列演算思考・存在把握・味方能力向上・…物事をより深く思考、演算、推測する事が可能となる。さらに味方や、建物の構造の把握が常に可能。一定範囲の味方の能力を向上できる。


【欠陥能力】身体能力退化・単独行動制限・・・思考に能力を傾けるため、身体能力が大幅に退化。敵陣営における単独での行動は不可能。付き人の特殊能力は使用不可となる。


5、分身


・詳細不明


6、製作者


・詳細不明


7、支援者


・詳細不明


8、盗人


・詳細不明


9、詳細不明


・存在不可能


777、第三者


・調整役。


【一般能力】なし


【特殊能力】なし


【欠陥能力】なし


○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○


「さて、これで一通りの説明は終わりだよ。あとは時間まで好きにしていて」


全ての話し合いを終えて、路木がこっちに来る。


「ああー疲れた!眠たい眠たい」


「仮にも頭がこんな事していいのかよ」


相宮がスマホを再びいじりだしながら尋ねる。


「それもそうだね。しっかりしなきゃ」


この男、真面目体質なので人の言うことを鵜呑みにする。


「ところでみんなの能力を知りたいんだ。知らない事が多くてね」


「いいよー。でもなんでみんなにそれを言わなかったの?」


宮内が疑問を漏らす。


「うん、それなんだけど能力なんてどんな影響あるかわかんないからね。一応少しずつ聞くようにしているんだ」


「ほーほー、なるなる」


「じゃ、右から順に言っていこうか。まずはお前だな。拓人」


指をさされる。


ああ、自己紹介が遅れたね。


僕の名前は拓人という。よろしく。


「うん。僕は一般兵だよ」


「わかった。じゃ次」


「軽いなオイ」


「もう知ってるからね」


「ちくしょー!このヤロー!」


みんなが笑う。



…あなたの能力は…


カードを見た時に出てきた文字。


10、裏切り者


・一般人として名を語れる。怪しまれる事はない。


【一般能力】なし


【特殊能力】裏切り…一回目のゲームが開始する前に担当に報告する。取れる選択肢は二つ。①共に戦う。②ゲームから離脱する。


②の場合、自分だけが味方の記憶に残らずゲームから退場でき、この一週間で味方がゲームに敗北しても、自分のみ生きる事ができる。また、この能力を保持している間にこの能力を他人に話すと死ぬ。


【欠陥能力】なし



僕は…どうすればいい?



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