三題噺「友達(二千年前に死んでしまった)を楽譜に縫い付ける」
聖書、は引き裂かれていた。出エジプトの受難(それにつ
いて、僕は、詳しくない。神様のヴァギナは、有歯膣であったの? かそこで
ラビたちは紅海を渡り、彼岸へと辿り着く サメのよう
スベスベして黒く光る(『タンタンの冒険』にも書かれていることだ。
子供なら、誰しも紅海の、ヨゴレザメを知っている。絵本が、聖書が、大人が、教える(僕は知らなかった(今も知らない)。絶滅するというのに
黒い、
黒
さは、一度も会った事がない友達の肌の色を思い出させる。彼は、闇に溶ける黒
をしていたのだろうか。(黒に沢山の種類があることを彼は教え
てくれた(クレヨンの黒と道化師の黒が好きです
(それについて、僕は、詳しくない
友達(二千年前に死んでしまった)を楽譜に縫い付ける
ことで、受難が、いままさに僕に降りかかろうとしている。僕は受精し、受肉
している。光が産まれようとしている(そんなはずはない!
楽譜のオタマジャクシは甘美なメロディを意味していた。