2話:拠点
まあ、この世界を楽しむにしても、何にしても、まずは、身の安全を確保しなくてはいけない。
いくら怠惰がチートだろうが、今の俺は魔物最弱トップ10には入るであろう、ゴブリンだ、このままでは、ある程度の強さを持つ者に見つかったら、瞬殺だろう。
装備は布切れに、その辺に落ちてたいい感じの棒。
この近くに、強い魔物や人間がいないことを願うしかないな…
とりあえず怠惰のおかげで、食料やなんやかんやの心配はいらないみたいだし、周りを探索し、狩れそうなら魔物を狩り、一番に安全に身を隠す場所を見つけたい。
という考えのもと、俺は周りを探索し始めた。
しばらく歩き回っていると、草むらからピョコっと青いプニプニが出て来た。
俺は瞬時に理解したね、これがスライムだって。
鑑定をしてみた結果
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名前:
種族:スライム
LV2
スキル
『吸収Ⅱ』『悪食Ⅴ』
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鑑定結果もこいつはスライムだと言っているし、何よりも雑魚っぽい、俺は木の棒を構え、スライムと対峙することにした。
スライムとはいえ、初めての戦闘だ、若干ビビりながらも、はじめに仕掛けたのは俺、木の棒で殴りかかった。
結果は…圧勝…
普通に殴るとプルプル震え、体当たりしようとして来たが、避けて殴っての繰り返し、ボコボコにすることができた。
だが、戦闘後にステータスでは相手のレベルとスキルしかわからないので、スライムが最弱じゃない世界もあると気づき、自分の危機感のなさに反省した。
まあ俺は反省はするが、後悔はしない男だ。
次に活かそう!
スライムの体には、いわゆる魔石と呼ばれていそうな、小指の第1関節未満の、綺麗な石があったため、その石だけ取っておいた。
あ!レベルは上がりませんでした。
そうして歩くこと、数時間、倒したスライム計3匹、レベルが1上がり、スキルに『棒術Ⅰ』が増えていた。
剣術じゃないのか…
まあ若干、木の棒の扱いが上手くなった気がする。
そしてついに、俺は洞穴的な、横穴を見つけることができた。
一応数時間も歩いてるのに、疲れないのは精力のおかげではないかと思う。
意外と役に立つな…
とりあえず、その話は置いといて。
穴に、先客がいないか気をつけて、中を探ると、生物が暮らしていた後はなく、入口が俺がしゃがんで通れるくらい狭いのに、中はまあまあ広く、拠点にするにはいい場所だと思い、ここを仮拠点にすることにした。
一応食べなくてもいいとはなっているが、人間だった俺はやはりおいしい食事が食べたい。
今日はもう日も落ち、辺りが暗くなり始めたので、明日から食べれそうな木の実をとったり、最低限の生活がきちんとできるよう、ゆっくり自分勝手に、頑張っていこう。
おやすみなさい。
棒術:棒の扱いが上手くなる。
棒といっても、下ネタでは…