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日本編3

 楓Side



 「…ん?えっと?」

 大勢で一人を囲って攻撃する不届き者を追い払って、彼女に無事かどうか尋ねてみると返事が”友達になってください”というではないか。

僕は道場に友達がいないのもそうだが、小学校においても、道場に行くために早く帰るせいで付き合いが悪い奴と思われているので友達がいない。

なのでそんな状況の僕からしてみれば、彼女の”友達になりたい”という発言はとても不思議に聞こえた。だけど不思議と心の底から嬉しさがこみ上げていた。

 「えっと…友達になりたいというのはわかったけど、どうして急に?僕たちいま会ったばっかりだよね?」


 「あああ、えっとね、その…なんていうか、え~~っとね、なんでかはわからないけど、あなたと友達になりないって強くおもったの。あたし友達が少ないし…」


 僕はそんな彼女の言葉がとても心にしみ込んだ。他の人からすれば何ということのないただの”お友達になりましょう”宣言なのかもしれなかったり、変な奴に声をかけられたと思うかもしれない…

 

 だがここ数年友達のいなかった僕からすればとてもうれしい言葉であった。僕という人間に対して興味を抱いてくれた。確かに道場の師範や両親などは僕を

暖かく見守ってくれている。けれどやはり僕は寂しかったのだろう、同い年程度で、くだらないことを話して、一緒に遊んで、一緒に泣いたりしたりすることのできる友達がいないことが。


 「…やっぱりいきなり変だったよね、ごめんね?もう変なこと言わないから」

少しの間沈黙していた僕を見て、彼女は僕が気分を害したと思っているのだろう。僕はその言葉に自分の言葉を重ねる。

 「うん。いいよ。友達になろ」

 そう僕は告げて右手を差し出した。彼女は少し下げていた頭クっとあげて少しキョトンとした顔をしていた。

 「どうしたの?友達になってくれるんでしょ?だったら返事をしてよ」

 「うん、ありがとう!友達になろ!」

 彼女は頬を少し赤らめて顔を笑顔でいっぱいにして元気な返事をし僕が差し出した右手をとって握手を返してくれた。

 

 「うん、僕の方こそありがとう、友達になってくれて。僕の名前は白波楓、よろしくね。君の名前は?」

 「あたしの名前は津田瑞希よ、よろしくね!さっきは助けてくれてありがとう。......ところでさ、ちょっときいてもいい?」

 「どういたしまして。ん?なんだ?」

 「楓って.......女の子?」


     ドゴーーーン


 トンカチで殴られたような衝撃だった。え.....女の子?いやいや確かにお母さんからは女の子みたいにかわいいとか天使みたいだわとかよく言われるけどあれってただの親ばかってやつじゃあないの?

うそだよね?嘘って言ってくれよぉぉぉ!!


 「...男だよ、正真正銘男の子だ。まさか女の子に間違われるとは思ってもみなかった...。」

 「ごめんごめん、とっても綺麗だったからさ、どっちかわかんなくて。ていうか楓って名前も女の子っぽいわね」

 「ううう、それ以上いじめるのはやめてくれぇぇぇぇ僕は男だ!」

 「あああああごめんって!そんなに落ち込まないでよ、楓!ていうかあれだけ剣道強いのに言葉に弱すぎでしょ...」


 ....なんかこういう会話ってはじめてだなぁ、幼稚園の時なんて遊ぶことに夢中でおしゃべりってしなかっただろうしなぁ。


 僕がそんなことを考えていると、瑞希が不安げな表情でこちらの顔を覗き込んできた。

 「...急に黙っちゃってどうしたの?もしかして本気で怒っちゃった?」

 僕が黙っていたことを僕が怒っているからだと勘違いしたのだろう。

 「いや、こういうやりとりしたの初めてだなーとおもってさ」

 瑞希は不思議そうな顔でこちらを見ていた。

 

 「僕ってさ幼稚園の途中から剣道始めてね、それから剣道ばっかりやってたんだ...だから剣はそれなりに強くなれたんだけど実力に差が開きすぎちゃって道場の周りの人からは距離置かれたりしちゃってさ、学校でも道場行くからすぐ帰る僕のこと誰も興味なくなってね...だからちゃんとした友達は瑞希が初めてなんだ」

 そう言うと瑞希はちょっと驚いた顔をしていたが、ゆっくりと話し始めた。

 「あたしもね...最近まで友達いなかったんだ。運動が好きで女の子らしいことに興味なかったからクラスの女子にも溶け込めなくて...でも今年になって父さんに剣道勧められてさ。

そこで友達できてさ、最近あたしすごく楽しいんだ、毎日が。だから楓もこれからいっぱい遊んで一緒に楽しい思い出いっぱいつくろ?」

 「..うん、ありがと瑞希改めてよろしく!」

 「うん、よろしくね楓!!」




こうして僕に大切な友達(ひと)ができたのであった。




_________________________________


み:ところで楓って何年生なの?


か:僕はいま小学3年生だよ


み:あれ、あたし年下だったんだ。同い年かと思ってた、あたし小学2年生なの、敬語の方がいい?


か:今更敬語使うのはやめてくれ、友達なんだから対等に、だろ



_________________________________

 

次回、ちょっと時間飛びます

あと投稿についてですが書けたら投稿するというかたちにしますのでだいぶ不定期になるかと思いますがよろしくお願いします。



 


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