今までの登場人物
オスカー・フォン・アレティン
この物語の主人公。1840年生まれ、黒髪に青灰色の瞳。騎士の身分を持つ。カレンブルク王国の南部軍団の中尉。
ディナス
アレティン家の執事。オスカーの父の代から仕える。
アンドレーアス・ディナス
執事の兄夫婦の息子、オスカーの乳兄弟、一つ年上。
オットー・フォン・アレティン
オスカーの父。父親が従軍して騎士の身分を得る。自身は商人として財を成す。オスカーが十二歳の時に亡くなる。
マグダレナ
オスカーの母、リンデンバウム伯爵家の三女で、亜麻色の髪に青い瞳。十六歳の時に三十八歳のオットーと結婚する。オスカーが五歳の時に亡くなる。
アルウィーゼ マクダレナの愛人。彼の女を裏切る。
フェリシア・フォン・リンデンバウム
リンデンバウム伯爵の二女でオスカー母方の伯母。空色の瞳。父親の死後に伯爵家を継ぎ、独身のまま過す。四十三歳で病没。
エリザベート フェリシアの侍女、未亡人。色白で小柄、通称リザ。
ホフマン リンデンバウム家の執事。
ベルンハルト・フォン・リンデンバウム
リンデンバウム伯爵家の長男。父に反発して家を出て、画家として生きる。巴里で客死。オスカーの伯父、フェリシアの長兄。
エレオノール
リンデンバウム伯爵家の長女。ベルンハルト、フェリシア、マクダレナの長姉。故人。
アイゼンハルト侯爵 エレオノールの配偶者。
マリー=フランソワーズ・ド・ラ・ヴァリエール
ベルンハルトの妻。フランス人、巴里でお針子から洋装店を開くまでになる。
ゲオルク・ペーターゼン
オスカーの士官学校の同期。金褐色の髪、明るい茶色の瞳。西方の師団に赴任。茹でたジャガイモにバターを乗せたのが好き。
パウル・シュルツ
オスカーの士官学校の同期。枯草色の癖の強い髪に、青い覇気のある瞳。首都本部に勤務。鰊の酢漬けが好き。
アルベルト・シュレーダー
オスカーの士官学校の同期。幼年学校からの進級組。金褐色の髪、灰色の瞳は光の加減で紫色に見える時がある。肺結核で退学。ヒルダは姉、焦げ茶色の髪に青灰色の瞳、アルベルトはオスカーと姉を似ていると感じていた。ジンジャービスケットが好き。
アグラーヤ・フォン・ハーゼルブルグ
ハーゼルブルグ子爵の三女、オスカーの一つ年上、金髪の美人。遠縁のシュタウフェンブルグとの婚約がうまくいかなかった後、ポーランド貴族を名乗る男性と一時行動を共にする。その後実家に戻され、結婚を諦めて、自立の道を模索する。やがて家庭教師となる。
ヨハン・フォン・ハーゼルブルグ
子爵。アレクサンドラ、アデライーダ、アグラーヤの三姉妹の父親。白髪の年齢。妻はエリザベート、まだ気分だけは若い娘のようで、金髪。
ダーフィト・フォン・ホルバイン
子爵でアレクサンドラの夫、ギルベルトの父親。ギルベルトはまだ幼児で、金髪巻き毛。
アレクサンドラ ホルバイン子爵の妻で、アグラーヤの長姉、金髪で優雅。
アデライーダ
アグラーヤの次姉、金髪、姉妹たちと比較すると容貌は劣っていないが、軽薄で知性が足りない印象を受ける。
ローンフェルト夫妻
アグラーヤの家庭教師の勤め先。元貴族で現在は商人。夫人はプロイセン出身。
ゲオルク2世
主人公の生国で、架空の国カレンブルクの国王。普墺戦争に敗北後、四十五歳で亡国の憂き目に遭う。妻はハノーファー王国の公女、アウグスタ。
シュテヒリング中将 カレンブルク南部軍団の長。
リース大佐 南部軍団の参謀。
マイヤー大佐 南部軍団の軍医。
ヴァイゲル少佐 オスカーたちの中隊をまとめる大隊長。
ブルック中尉 南部軍団でのオスカーの同僚。
ミューラー中尉 南部軍団でのオスカーの同僚。
ヨハンセン中尉 南部軍団でのオスカーの同僚。
シュミット中尉
洗礼名ミハイル、南部軍団でのオスカーの同僚。シュレーダーの幼年学校の先輩だった。ランゲンザルツァで戦死。
ハーバー大尉 南部軍団でのオスカーの同僚。
ノイマン少尉 南部軍団でのオスカーの同僚。
アイゼン中尉 南部軍団でのオスカーの同僚。
シュトレ(少尉) ヴァイゲル少佐指揮下の小隊長、オスカーと一緒に退却。
ホップ伍長 オスカーの従卒。
アグネス
南部軍団の本拠地近くの将校用の酒場『黒い猫』の給仕で赤毛の女性。ブルックの懸想相手。
アレントシルト中将 ハノーファー軍の司令官、ランゲンザルツァでプロイセン軍と戦う。
フリース少将 プロイセン軍の将軍の一人。
トマシュ・レヴァンドフスキ少佐 ポーランド系のプロイセン将校、戦死。
ルドルフ・シューマッハ中尉
プロイセン軍輜重隊の将校、くすんだ金髪に灰色の瞳。既婚者。過去にレヴァンドフスキを殴り、私闘の罰で降格されている。