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賢者様を待っている世界で  作者: 三條聡
第3章 オリアンの町 1
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アーベルの日記 3

色の月 1番目の地の日


今日はオリアンに来た。

エルナの料理に慣れると、他でご飯が食べられないのは本当に困る。

それでも、女将さんが良い人で良かった。

スープに入っていた、キャベツを、僕達家族が苦手であると嘘を付いて、悪いけどエルナにスープだけでも作らせてほしいと頼んだ。その時、女将さんが追加料金で作ってくれるって言われたんだけどさ、エルナの方が僕らの食べ物のことを良く知っているし、エルナの料理は世界で一番美味しいと、つい言っちゃった。


それと、エルナのザブトンとか言うのも売れた。僕には、あれがどうして必要なのかは、最初は解らなかったけど、長い間、馬車の御者台に座っていて解った。あれは本当に便利だ。でも、あれを売るには実際に使ってもらわないと無理かな。でも、マットレスというものも興味が出て来たので、ちょっとエルナに頼んでみようかなって思う。


明日は、ギルドに行って、みんなから頼まれたものを買わなきゃいけない。


色の月 1番目の水の日


今日は、遅くに護符を使って、オリアンからもの凄い勢いでテグネールに帰り着き、町長さんのマットレスをみんなで作り、くたくたになった。もう、眠い。


オリアンの商人ギルドで、まさか、面倒なことに巻き込まれるとは思わなかった。お貴族様のバルサタール様という方も登場したし。

僕らは、確かに貴族の血を受け継いではいるが、僕が普通に生活していて、お貴族様に会うことはなかったと思う。エルナが作った柔らかいパンが、この先どんな大事になるのか考えもつかないよ。

でも、エルナがいてくれると、僕達はとても幸せだ。


今日一日で、いろいろな事があったけど、エルナが僕達を『家族』と言ってくれた。最初は、エイナに似たエルナが現れたのは、神様が僕等を哀れんでエイナを返してくれたのかと思った。でも。エルナは記憶を無くしていてもエルナで、エイナじゃなかった。それでも、エルナと一緒に笑ったり、大騒ぎしたりしていると、エルナという妹が突然目の前に現れたのだと思えるようになった。


どこの誰かは解っていないけど、エルナはエルナで、僕達は家族になっていくんだなって思う。

すみません、1日空きます。

ちょっと出だし迷ってます。

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