第2話 こいつはいったいなんなんだ!?
気が向いたから書いた。それだけDA
「菜・・・で良かったっけ?」
「はい!ご主人様に名前を呼ばれて私、感激でございます♪」
「・・・あぁ、そうっすか・・・」
名前を呼ばれた事がよほど嬉しかったのか、辺りをぴょんぴょん跳ねる菜と、半ばやつれ気味な俺。なんなんだこのテンションの差は・・・
「で、何故俺がご主人?」
「それはですねぇ、話が長くなりますが良いですか?」
「うーん、いいよー(棒)」
「ふぇえ!?私の話聞くの嫌なんですか!?」
別に嫌ではないが、今の季節は夏。暑さで頭沸いてる状態で、追い討ち(頭突き)を喰らったから、意識が飛びそうなのだ。
「あぁー意識が・・・」
案の定、体がゆっくり倒れていく。が、固い床の上に頭が付いたのではなく、何か柔らかい物の上に頭が乗っかった。
「ふぅ、ギリギリセーフです。これがご主人様専用、必殺!膝枕ガード!」
「ひざ・・・まくら?・・・・・・ぶぅ!?」
なんと、柔らかい物の正体は菜の太もも。一瞬、俺は何事かと思い、働かない頭を動かした。数秒間の沈黙のあと、それに気付き急いで菜から離れる。
「ちょ、おま・・・助けてくれたのは感謝するけど、なんのためらいもなしに・・・その、ひ・・膝枕なんてすんな!」
「ひ・・・ひっく・・・」
「!?」
俺が軽く(と、思ってるだけで、実は興奮してて結構強く)叱ると、菜は鼻をすすり始め、今にも泣きだそうだった。
「ま、待て!泣くな!泣かないでくれ!ほら、おやつあげるからさ!」
「ふぇ?」
咄嗟に泣きそうになっている菜にお菓子をあげる。残り少ない菓子を食われるのは、癪だったが泣かれるよりはましだと安堵する一方、菜は菓子を食ったあと、大粒の涙を流しだした。
だが、徐々に顔色が悪くなり、さらに涙を流しだす。その後の第一声は・・・
「苦い!苦い!にが‰§ひ※まか!?」
「はぁ?苦い・・・?・・・・・・!?」
苦いと言う単語が気になり、菓子の袋をみる。本来、この菓子は苦いどころか、甘すぎるはずの菓子なのだ。俺は、右下の数字を見てみる。すると、答えはすぐに分かった。
「賞味期限が・・・3ヶ月過ぎてる・・・
」
答えは賞味期限。何故に3ヶ月も賞味期限が過ぎた菓子があったのかは不明だが、運悪く菜の口に入ってしまい、菜は大泣き。あまりの騒音に下にいた母も気付き、夜に父も立ち合いのもと説教に発展した。
・・・どうにか、理由も分かってもらい(俺にもわからない事だらけだが)菜は居候と言う形になった。後から聞いてみると、説教を喰らった理由は、俺が幼女誘拐を起こしたのではないかと勘違いされたから。刑務所行きも考えたらしい。
「どうにか分かって貰えたが、結構ギリギリの嘘もついたからヒヤヒヤした・・・」
「ごめんなさいです・・・でも、お母様達も私を住ませてくれた事だし、晴れてご主人様にお仕えしますよー!頑張るぞー!おー!」
・・・何だろう、もうこの時点で、嫌な予感しかしない。俺は、半ばやけくそになって、寝た。
多分次も不定期になるとおもふ。