第三話 とりあえず状況を把握するように努力してみました……by二条
お久しぶりです。覚えているでしょうか?チャーハン総理です。
とりあえずの今のところの設定まとめみたいな話です。
僕がエカデルさんからけっこう厚いルールブックを受け取り、読み始めてからすでに三時間は経過していた。
本を読むことは好きだったからかなり速く読めたんじゃないかな、と思っている。
「とりあえずルールは解った……と、思うけど……」
「念のためルールを書き出してみるかなぁ」
そんなわけで、学校帰りだったので、紙を取り出して「鉛筆」で書き出してみることにした。
まず、この世界について。 この世界は「ネガワールド」と呼ばれる神サマが造り出した、「現実世界」と対になる世界で、色が全部反対なのは神サマの気まぐれらしい。 行き来できるのは、神サマに選ばれた「文房具」を持つ者と神サマ、神サマに遣える天使ぐらいらしい。
この世界に居るだけで身体能力は、個人差はあるものの10倍から15倍に上がる。因みに僕の握力は40キロだから、最低400キロになる……って書いてて信じられないなぁ……。
次に「文房具」について。 選ばれた「文房具」は、ネガワールドに入るといつも見ている姿から剣や銃、盾のような武器へと姿を変える。
(僕の場合、「鉛筆」が「剣」に姿を変えた。)
戦闘時、文房具は強制的に武器になる。しかし、非戦闘時は使用者の任意で姿を変えることができる。だから今、僕は「剣」が姿を変えた「鉛筆」でこれを書いている。
文房具が武器形態のとき、4つの目盛りがどこかにつく。これは、奥の手とも言える「必殺奥義」を使用するのに必要な目盛りらしい。
必殺奥義は1から4まであり、レベル1と2は武器そのものの奥義で、使用者に関係無くゲージが溜まれば使用できる。
レベル3、4は、武器と使用者のリンク率が高くなれば使用できるという奥義で、なかなかそのレベルまで行かないらしい。 神サマ達の場合はレベル5、「神帝奥義」があり、その威力はものすごいと書いてあった。
ゲージを溜めるには、戦いの中でダメージを与えたり、受けたりする事が必要で勇気がいる。怖いと思うのは僕だけじゃないはず……。
最後にバトルのルールについて。
この戦いはそもそも、神サマが「何となく暇だから何かしたい〜」という何とも適当な理由で始まったようだ。
「って本当に適当ですね……」
おっと、つい独り言が出てしまった。気を取り直して、続きを書こう。
ルールはトーナメント戦やサバイバル戦等があり、トーナメント戦は三ヶ月に一回神サマ主催で行われる。
サバイバル戦はいつでもも、ネガワールドに入れば行われている。
戦闘のルールは、『何でもありのハチャメチャバトル!!』だそうだ。
「ルールまで適当だなーー って、また独り言が……」
勝ち負けの判定は、審判である天使が公平にジャッジしてくれる事になっている。
戦っている人が戦闘不能と判断された時点で戦いは終了し、天使の力で治癒と共に「敗者BOX」に送られる。
数多いる審判(天使)達を束ねている審判長をやっているのは、なんとあのエカデルさんらしい。
あんな子供っぽいしゃべり方なのに年齢は三桁以上だというのでさすがに驚いた。
実年齢イコール精神年齢というわけではないようだ。
戦いに勝った人はそのまま残り続行される。
サバイバルルールでは、参加者の武器にはめ込まれている「クリスタル」を破壊し最後の一人になるまで、続けられる。
この戦いに参加するには、天に向かって『名前と参加する意思』を叫べばいい。 そして、戦いには参加しても、しなくてもいいらしい。
また、トーナメントルールでは優勝するとちゃんと優勝賞品が貰えるそうだ。(と言ってもたいした物ではないとの噂も……)
これが、ルールブックに書かれていたことのまとめだ。
…………「ふぅ…… こんな感じかな さて、これからどうしようかな……」
ノートにルール等を書いて、改めてこの戦いについて考えてみた。
戦いには参加しなくてもいい……。ならば参加しようとは思わない。やはり戦うのは怖い。だか、今の生活を変えたいとも思う。
―ー数分後―ー
「……二条 勇気です!戦いに……参加します!」
僕は天に向かって自分の意思を叫び、参加することを決めた。
僕は今の生活を変えるため。そして、この自分自身の少し(?)気弱な性格を変えるために戦いに参加する。
『二条 勇気。キミの参加を認めるよ。頑張ってちょーだい!』
突然、頭の中に直接語りかけてくる様な男性らしき声が響いた。おそらく神サマの声だろう。
『神サマ本人から参加を認められたんだ。だったら自分なりに頑張ろう!!』
そう心に決めたのだった。
どうでしたでしょうか? 矛盾点や誤字、脱字等が在りましたら報告をお願いします。
因みに、エカデルの台詞がほとんど平仮名なのは、精神年齢が四〜五歳だからなのです。読みずらいようでしたら、改善します。 感想待ってます!
では、物理の授業に付いていけないチャーハン総理でした!