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俺とニート生活  作者: KAI
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生活五日目

生活五日目


「お客様?、お客様?」


声が聞こえる。


ん?


俺「うわあ!!!」


驚きのあまり、オーバーなくらいに俺はイスから転げ落ちた。


女性店員の顔が俺の顔にすごく近かった。


店員「お客様大丈夫ですか? 起きたばっかりで申し訳ありませんが、閉店のお時間です。」


俺「ん?あ、はい・・・・って閉店???」


駿「お前、全然起きねえから、救急車呼ぼうかと思ったわw」


俺「悪い。」


辺りを見渡すと、俺以外客は誰一人、見当たらなかった。机を拭いていたり、掃除をしている店員しか見当たらない。


俺「まじかよ・・・・」


あの時間から閉店の時間まで寝ていた自分に驚いてしまった。


駿「まあいいから帰るぞ。」


俺「お、おう」


二人でレジまで行き、駿が、会計を済ますと、外にある喫煙所で一服をすることにした。


俺「わりい、俺、出てくるときなんも持ってきてねえから一本もらえるか?」


駿「いいけど、お前、マイルドモリス以外吸わないんじゃねえの?」


俺「まあそうだけど、食後に一服は絶対しなきゃいけねえことだろ?」


一服してて、一番煙草がうまいと感じられるのは、食後が一番だと俺は思う。


駿から煙草をもらい、一服した後、自宅への道のりを歩きだす。


駿「そういやさ、お前どうする?」


俺「あ?、何が?」


駿「いやさ俺、デストロイをアンインストールするんだけど、お前はどうする?って話。」


俺「うーん、正直、あのままだったら辞めてたかもしれないな。」


駿「ってことは続けるんだな?」


俺「まあそうだな・・・・ってお前、デストロイやめんのか???」


これは驚いた。最初に駿が言った発言を自分でよく理解できなかったからか、驚き方は自分でも引くくらいにオーバーだった。


駿「まあね、俺もこのままだとな、っていうか俺、彼女できたし。これじゃ引かれるしなw」


俺「まじかよw」


これまた驚いた。今日は今年で一番驚いたかもしれない。


しかし、俺にとって女は無に等しい、変な妄想をしようとも思わないし、かわいいなんて思ったこともない。幼いころは知らないけどな。


駿「大学でな、席が隣の子となかよくなってさ。」


俺「ふーん。」


駿「ってことで、アンインストールすることにしたわけだわ。ってことで、パーティのやつらにもいっといてくれや。」


俺「ああ。」


おいおい、自分で俺にゲームを勧めておいて、これかよ。


駿のことを気にしないとは言うものの、なぜかこの発言には腹が立った。


そんなことを実際に言える勇気なんてないが。


俺「じゃあな、今日おごってくれてサンキュー。またな。」


駿「まてよ、疑問に思ったんだけどさ」


俺「あ?」


俺が帰宅しようと歩いていたところを駿は引きとめる。


駿「お前、バイトもしてないよな?生活費とかどうしてんだ?」


そういえば話してなかったな。別に話す必要もなかったからな。俺の問題に他人がか関わる必要もないからな。


駿には友として言っておいても問題はない。


俺「ああ、俺のお袋が死んでからはなんやかんやでじーちゃんとかが仕送りしてもらってたな。今となっちゃ、それもないわけで、お袋が死ぬ前までに貯金してあった金を俺がもらってるって感じかな。」


駿「そっか、てかお前親いねえのかよ!父親とかはどうしてんだ?」


俺「知らねえな、たぶん生きてると思うけど、気にしたことはあんまりないな。」


駿「まじかよ・・・・」


駿は唖然とする。


駿「なんでそんな大切なこと言わなかったんだよ!!!」


駿は俺の近くに歩み寄って、胸倉をつかむ。


俺「別に話すことじゃないだろ。貯金なんていつかなくなるし、そうなったらどうにかなるだろ。お前が気にすることじゃない。」


駿「大切なことだろ!!!友達にこんなにしておいてなんだけど、お前、それでいいのかよ!!!」


近いって・・・・駿の顔と俺の顔との距離が縮まる。


俺「別に・・・・」


駿「敬介!働け!お前は働いて自分の生活費くらいなんとかしろ!!!」


何言ってるんだこいつは・・・・


俺「は?働く?お前自分で何言ってるかわかってんのか?俺が働くなんて無理に決まってんだろwこんなニートに何ができるッてんだ。それはお前がいちばんわかっているはずだけどな。」


駿「つべこべ言わず働け!!!お前はそれしかない!!!俺がいいバイト紹介してやるから!!!」


俺「もういいから離せよ!!!」


さすがに頭にきた俺は駿の腕を掴んで無理やり解く。


俺「どうでもいいから世話焼きすぎだろお前。うざいんだよ!!!」


駿は黙った。


俺は解いた後、自宅の方角とは違う方角へと走り出す。


どこでもいい。


今、この瞬間を忘れてしまいたかった。


ただ、なにも考えずに俺は走る。


しかし、体は正直だ。


五分もしないうちに、息切れし、ついたのは公園だった。


そのままベンチに倒れこみ、意識を失った。




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