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15話

 


「レードン警部に来てもらったのは、アイナさんが襲撃された事件について、捜査がどの程度進んでいるのか知りたかったからです。襲撃とケント先生が突然教師を辞めたこと……この二つが無関係とは思えませんからね」


「そういうことですか……」


 アイナは、真相に近づくための一歩が踏み出されたことを感じ、深く頷きました。


「というわけで、レードン警部。二人に説明してもらえますか?」


 ブライトに促されると、レードン警部はおどけた様子で頭をかきました。


「いいですか。私が今から話すことは、絶対に内緒にしてくださいよ。捜査情報を外部に漏らすなんて、とんでもないことなのですから」


「もちろんです」


 ブライトが真剣な表情で頷くのを見ると、レードン警部は話し始めました。


「それでは……。結論から申し上げますと、捜査は何も進展していません。その理由はただひとつ。捜査自体をしていないからです」


「そんな……!」


 あまりにも無責任な言葉に、アイナは思わず椅子を蹴るようにして立ち上がりました。


「警察も人手不足でしてね。すべての事件に人員を配置することができないのです。まず優先されるのは、身分の高い人物が関わった事件です。けれど今回の件に関しては、申請者がケントさんということで一般人です。しかも殺人事件でもない。警察の優先度としては、限りなく低くなってしまうわけですね」


 レードン警部は申し訳なさそうな顔をしていましたが、それはあくまで組織の建前をなぞっているだけのポーズのように見えました。




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