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第17話  天然痘大流行 藤原四兄弟全員死す

ご覧いただきありがとうございます!

現代の極道のお嬢サツキが奈良時代の姫・光明子に転生し、チート《つぶやいたことが現実になる》で歴史をぶっ壊す物語。

ただし、チートで歴史を変えることはできません。

権力、恋、仏教、陰謀、すべてをオラオラで乗り越えます!

歴史に忠実×成り上がり×極道流処世術――どうぞ最後までお楽しみください!

長屋王の変から、わずか一年。

奈良の空は、まるで燃えるような朱に染まっていた。


藤原四兄弟――武智麻呂むちまろ房前ふささき宇合うまかい麻呂まろ

彼らがこの国の頂に立ち、政治も寺院も、何もかもが藤原の色に染まっていた。


兄たちは誇らしげだった。

「これで道が開けた」と。

「聖武天皇の理想を形にできる」と。


でも、あたしには――あの春の桜が、まだ胸に刺さっていた。

長屋王の邸が焼け落ちる光景を見たあの日の風。

あの焦げた匂いが、今も離れない。


都では宴が続いた。

新しい法令が次々と出され、官人たちは競うように栄達を求めた。

その一方で、都の外では、飢えと病が広がっていた。


夏。

まず、人々の間に、高熱・頭痛・腰痛が現れた。次に咳と発疹。

最初に宮殿の殿上人に。

次に、都の貧民のあいだで。

そして、あっという間に貴族の屋敷の家人にまで届いた。


天然痘は前年に九州の大宰府で流行していた。

都に入ったきっかけは、遣新羅使けんしらぎしの帰郷だったともいわれている。


あたしがその報せを受けたのは、ある日の夜だった。


「姫様……武智麻呂むちまろ様が、高熱を……」


思わず立ち上がった。

「兄上が?」

「はい。房前ふささき様も、宇合うまかい様も、麻呂まろ様も……」


信じられなかった。

兄たちは、まるで火が消えるように倒れていった。

汗に濡れ、唇が白くなり、息が細くなる。

そして、全身に出現した豆のような発疹。それが化膿して崩れていく。

凄まじい病だ。

薬も祈祷も、何の役にも立たなかった。


あたしはその枕元に兄を見舞った。

「兄上、お願い、行かないで」


武智麻呂が、うっすらと笑った。

「光明子……おまえは、皇后になれ。いいな、なるんだぞ」


その言葉を最後に、兄は息を引き取った。

そして、信じられないことに三人の弟たちも次々と逝った。


――藤原四兄弟。

あれほど勢いに満ちた兄たちが、疫病に倒れていく姿を、あたしはただ見ているしかなかった。


あたしは換気で空気を清めることと、手洗いを伝えた。

「《《治った者》》が看病を」――免疫機能をつかって感染予防をした。


でも、天然痘は、都を死の街へと変えた。


そこへ地震と津波の知らせが入った。

聖武天皇は「私のせいだ」――そう言って頭を抱えている。



最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます!

いかがでしたか?

時代を越えても通じる女の強さ。

どんな時代でも、あたしたちは自分の信じる正義で生きていける。


そんな想いを込めて書きました。

感想をいただけるとすごく励みになります。

次回もどうぞお楽しみに!



さとちゃんぺっ!の完結済み長編歴史小説、良かったら読んでください。↓

歴史部門:なろう日間2位 週間2位 月間2位 四半期2位 (1位はとれない)

源平合戦で命を落とす安徳天皇に転生した俺、死にたくないので、未来の知識と過剰な努力で、破滅の運命を覆します

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