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12話 前兆 ~実六目線~


「そーいえば、みんなって、何年

 留年してんの?」


「あ、それ私も思った!ウチと

 楓は確か・・・二年だったよね?」


 栗原さんの突然の問いかけに、

 素早く対応する立花さん。

 普通はこんな質問されたら

 面食らっちゃって、すぐに何か言えないけどなあ・・・

 やっぱり二人って仲が良いんだな。

 息、ピッタリだし。


「うーんとね・・・私とウサと

 チシャと・・・・・蒼くんは、

 確か一年だけだったよね?」


 アリスの問いかけに、ウサと

 チシャと蒼くんはこくこくとうなずく。


「オレは確か・・・二年だったぜ?」


「あ・・・僕も、確か二年だったと・・・」


 高畑くんに続き、僕が答える。


「あ、そか、英斗くんと実六くんも

 二年だった。同じだったね。」


 忘れてた、と栗原さんが言う。


 ていうか・・・何か高畑くんが

 めっちゃこっち睨んでるんですケド・・・

 何で?何で!?

 何か悪いことしたっけ・・・


 すると、高畑くんが決めたように

 栗原さんに話しかける。


「あのさあ・・・オレと腰抜けの名前を

 今後一切、並べないで欲しーんだけど。」


「え、何ソレ?

 ・・・あ、順番変えて欲しいの?

 実六くんと英斗くん、にする?

 そーすると英斗くんが受けになるけどいーい?」


「ドアホ!!順番じゃねーよ!!

 並べんなっつー、根本的な話!」


「ところでさー、実六くんて

 真面目なのに、どうして二年も

 留年してんだろーね?」


「華麗にスルーすんな。いつの間に

 スルースキル身に付けたんだよ。」


 ・・・そういえば確かに、

 栗原さんの言う通りかもしれない。

 ・・・いや、決して真面目では

 ないんだけれど・・・

 さすがに高校で二年も留年は

 おかしいとは思う。


 大学なら、二年の留年もありえるけど・・・


「やはり・・・僕は真面目じゃないんですよ

 きっと・・・・」


「でもさ、こいつら女子二人よりは、

 全然真面目じゃねーの?」


 そう言ったのは、高畑くんだった。


「・・・え?」


 少し、驚いた。高畑くんがそんな事

 言うなんて・・・・


 すると女子二人はすかさず、


「「英斗くんがデレたっ!!!」」


 まあ、確かにこの二人よりは・・・・

 いや、悪口は良くないよね。

 うーん・・・でもなあ・・・・・


「で・・・でれたって、どういう意味だよ?」


 そう聞く英斗くんを無視して二人は、


「ハイッ!英斗くんツンデレキャラ確定~!」


「ツン9でデレ1ぐらいだよね!

 まさに理想の割合っ!!!」


「あ゛あ゛あ゛・・・もう、めんどくせぇ!

 こいつら日本語が使えないのか!?」


 一応日本語だけど・・・

 多分、そういう人の言葉使いなのかな・・・


 結局、二人は盛り上がってきて、

 何を言っているのか全くわからない僕達は、

 さっさと席へ戻っていった。


 僕は素直に二人の仲の良さを

 とても羨ましく思う。

 二人はいつも一緒で、登下校も、

 学校でのお喋りも、いつも二人は一緒だ。


 でも・・・何故だろう?

 時々、二人の間に流れる空気が

 ひどく冷たくて、張りつめた感じがする。


 気のせい・・・なのだろうか?


 そう思って二人の方を見ると、

 楽しそうにキャーキャー話している。


 やっぱり、気のせいか・・・


 あんなに二人は仲が良いんだし、

 ケンカしてる所も見たことないし・・・

 やっぱり、違うよね。うん。


 こうして僕は二人から目を逸らした。

 だから、この時僕は気づかなかった。


 栗原さんの顔つきが

 すっと変わり、カバンから一つの

 液体の入った小瓶を取り出し、

 その小瓶の正体を立花さんに話しながら、

 これから面白い事が起こるから、と

 怪しげな笑みで見つめてることに。


 だが、この後知る事になる

 真実と嘘は、あまりにも

 残酷すぎた。




やっと投稿する事が出来ました・・・;

遅くなってすいません!


ちなみに私の好きなツンデレの割合は、

ツン8デレ2です。

・・・どーでもいいですね、はい。スイマセン。


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