第1% 始めは75%から
もしかしたら・・・すんごい、すんごい後で(続くか不明)残酷な描写がぁ・・・ないよなぁ・・・多分。
なんというか、楽しんでもらえたら幸いです。
「むむむむむむ!!」
ドクンドクンと胸を打つ鼓動。
俺が今なそうとしている事は、それほど緊張せざるおえない事なのだ。
(「成功率は75%…俺を信じろ…」)
(「俺!!」)
カッと目をかっぴらく。すると瞳孔の周りを囲うようにしてきかかいな文字が浮かび上り、青白く光り出す。
瞳孔の周りが青白く光り出したのをきっかけに、男も青白く光り出した。男はゆっくりと右手をあげると、今度は男が立つ地の周りが青白く光りだす。
よく見ると、男が立つ周りにもきかかいな文字が男を囲うようにして出来上がっていた。
ドーナツ型に男を囲む文字、その真ん中に立つ男はニヤリと笑う。
「コォォォォオオオ」
という神々しい効果音とともに、文字の円の内側、(ドーナツでいう真ん中の穴が開いたところ)に六芒星が浮かび上がった。
「ふぅ…………。」
男は、僅かにあった額の汗を袖で拭う。
疲れた。まずは第一関門突破だ。
次…次!
男はふぅと一息吐き口を開く。
「塵よ、火となれ。」
因みに、昨日はここで失敗したのだ。
失敗し、爆発した。
しかし、今日は…今日だけはダメだ!
失敗はできない!
そんな思いが天に通じたのか、ボワッと力強い赤い火が灯った。
(「やった…」)
男は心中ガッツポーズをとる。
問題は次だ…。
男を知っている人間ならば誰もがこう思うはずだ。
“必ず失敗する”と。
次…
次が成功すれば、見直してくれる奴もでてくるだろう。
男も心の底では失敗することがわかっている。
しかしだ、しかしそれを認めたくない。
認めれば負けだ。
人間には無限の可能性があるのだから!!
「うぉぉぉぉお」の掛け声とともに男は両腕を前に突き出した。
ブワッと男を取り巻く青白い光りが、さっきより輝きだす。
すぅ~~、はぁ~~。
(「よしっ!」)
「火よ、天を焼く却火と化せ!!」
ゴウッ!
という音とともに、突き出した両手の前にある火が、勢いよく燃え上がった。
男はそれを見て「やったか?」と呟く。
どんどん炎と化した火は膨れ上がり、やがてピカッと光り――――
「成功だ!!やった!やっ……―――」
ドッカーン!!
―――爆発した。
「萩原 梓(男 16歳)
0点。」
梓は意識が朦朧とする中、明らかにわかりきっていました。と言わんばかりの声を耳にし、「はい」と短く応えてカクッと気絶した。
「先生、梓が気絶してますよ?」
「………後で保健室に連れて行きます…。」
萩原 梓
学年トップの魔力をほこる学生。
しかし、彼には微妙な欠点があった。
それは、どんな魔法でも成功率75%。
普通は魔力に応じて魔法が使えるのだが、梓は使えなかった。
どんな弱い魔法でも成功率は75%。
ただの75%ならば、たいした問題ではなかっただろう…。
しかし、彼の75%は普通じゃなかった。
まず最初75%
次に100-75=25、そして75-25=50%
次に100-50=50、50-50=0%。
梓の75%は最初だけ。
梓の75%…つまりは魔法の成功率は、100を現時点の成功率と必ず引いて、そして出てきた答えと100を引く前の成功率とまた引くのだ。
つまり、三回目で梓の成功率は0%になる。
しかし、それはさっきのように、一回の魔法で行動を数回起こす場合だけだ。
魔法陣(奇怪な文字の円)を必要としない魔法ならば、普通に75%。
魔法陣を必要とする魔法ならば50か0%。
ということだ。
「萩原…お前はどうして魔導師になりたいんだ?」
梓は気絶した後、先生に保健室に連れられた。
先生は暇なのか梓が目を覚ますのをずっと隣で待っていたのだ。
先生は男…俺も男。
梓は若干気持ち悪く感じながらも、それを心の最深部の三歩ほど手前にしまいこんだ。
「一族が魔導師ならば、俺も立派な魔導師を目指す。普通ですよね?」
「はぁ~…固定観念…。」
梓はその言葉にムッと眉をひそめた。
「0%が必ず失敗。も固定観念でしょう!?」
「0がなんで0なのか知っているか?」
くっ…。
反論の言葉が思いつかない。
さっきは、適当に反論したが、今回は無理だ。
しかし、梓は思う。
反論しなければ、自分を否定するみたいだと。
「75%は俺の個性です!個性を育てるのが先生の仕事でしょう!」
「75%が個性?短所だろ。」
「長所ともなりえます!」
先生はまぁその通りだ、と呟き、保健室から消えた。
無詠唱で魔法か…。
梓はぽ~っとさっきまで先生がいた空席を見つめる。
俺の特徴が成功率75%。馬鹿みたいだ…。
自虐してみる。
しかし飽きた。
ぁぁ~…成功率があともう5%あれば…。
そんな、ことを考えていると、突然先生が保健室に現れた。
もちろん、さっきの先生だ。
「萩原、これ見てみろ」現れてすぐ、数枚の紙を梓が寝ているベットに投げ込む。
梓は、その紙の内容を予想してながらも手に取った。
萩原 梓
高等魔法学0点
召喚学50点
基本魔法学97点
癒魔法術0点
成績表だ。
梓の成績は、召喚(魔法陣 使用 連続二回行動)50点なのは、安定しないからだそうだ。
基本魔法は魔法陣を使用しないため75%の成功率。
他は魔法陣使用 連続三回行動なので0だ。
梓は苦い顔をしながら成績表に目を通していった。
最後の“先生からのアドバイス”には、
“魔導師を諦めましょう。”
と書いてあった。
アドバイス…え?
みたいな感じだ。
「萩原…0が一つでもあったら魔導師にはなれないんだよ…わかるか?」「…………。」
「ここは、天下の魔法学園 東京魔法学園だぞ?本当のこと言うと、0が一つでもあれば進級は不可なんだよ。」
(「しってるさ…」)
「お前は魔力推薦で入ってきたが、普通なら入れないぜ?」
梓は上半身を起こし先生を見た。
先生は、とても嫌な目をしていた。
「ちょっとは頑張ってみろよ、75%止まりなんてありえないんだからさ」
それから散々 梓を遠回し馬鹿にして、保健室から去って行った。
出るときはドアできちんと出ていきやがった…。
「なんもわかってないねぇ」
「………いたの」
「さっきね、先生が出たときテレポートしてきた」
「そう…」
梓の寝ているベットの隣で腰をかけている女が梓に笑いかける。
梓は曖昧な笑顔で返した。
魔法を諦めてもいいと感じた時はある。
でも、諦めるわけには…いかない。
理由は…ない。
「つか、麻衣は授業どうしたん?」
「君がぶっ倒れたっつーから駆け付けてきてやったぜ」
「嘘こけ、ばっくれたかったんだろ」
「バレました」
麻衣は舌をちょろっと出しニコッと笑った。
この女…。
それを見て殺意が芽生えたのは、隠しておこうと思う。
麻衣、北岡 麻衣
梓の幼なじみ。
因みに、梓とは違うクラス。
(「ぁぁ…寝ようかな…」)
次の科目は召喚学。
授業をしたところで成功率は50%。
だったら、勉強するだけ無駄かな?
梓がそんなことを考えていると、麻衣が言った。
「授業受けてよね、次は合同授業じゃん。」
梓は暫く考えて、「んじゃサボるか。」
淡々と麻衣に返した。
んでだ、
数分後~。
「魔剣、魔法、魔眼を使うにせよ、基本召喚は必須です。」
梓はA組とB組の合同授業、召喚学を校庭で受けていた。
A組は武装しての登場。俺らB組は私服という、一見 Bは期待されていません みたいな感じだが、それは違う。
魔法学を勉強するとき、自分は何を専門に勉強するかを、決めて勉強するのだ。
昔は文系 理系と二つであったらしいが、今は違う。
魔導系
癒魔系
魔剣士系
召喚系
と魔法は四つにわかれていて、武装しているA組は魔剣士、後のB C Dは私服となっている。
魔剣士は、根本的に授業方法が違うので、魔剣士だけが武装するのだ。
まぁ、合同もあるのだが。
因みに麻衣は魔剣士科なのでA。
「例えば、魔導!魔力を借りるために召喚…魔剣士!力を宿すために召喚!癒魔!回復術を速めるために召喚! そして、召喚士!これは言うまでもありませんね?」
専攻の先生は、齢170となる、ピチピチお姉さん。
癒魔の発達で、人間の平均寿命が大幅に延びたとかなんとか…
どうも、体の劣化をかなりおそめることができるらしい。
そっちが専門じゃないので、俺も基本的なことしか知らないが…。
「では、見なさん!移動しますよ~。」
判りづらい?場所があったと思います?多分。
んで、自分でも少し意味不明かなぁ~なんて思ったところについて説明していきたいと思います?(ネタバレかも んでも後書きw)
梓の魔法成功率について~わーわー。ktkrとか思った人いそうで・・いなさそう?
梓の成功率計算~
最初は75%です。
次の連続魔法(魔法陣を使ったとき)の計算ですが、
(75+75)-100=連続二回目の成功率(50%)です。
次に、連続三回目です。
最初の連続二回目の計算で気づいた人もいると思いますが、梓の魔法成功率の計算は、その前の成功率(連続三回目なら連続二回目の成功率、連続二回目ならその前の75%)を×2して(必ず)100を引いたものです。
ではいきましょう。
(50+50)-100=連続三回目の成功率(0%)です。
50とは、連続二回目の成功率ですね?
暇なので連続四回目の計算もしてみましょー
(0+0)-100=連続四回目の成功率(-100%)です。
つか、計算しなくとも、考えればわかりますよね・・・んでも一応。
梓の成功率は連続四回目で-の符号がつくんですね~。
んで、連続五回目はー
(-100-100)-100=連続五回目の成功率(-300%)
鬼畜ですw
まぁこんな感じですw
誤字脱字があったかもしれませんが、そこは見逃してください。