《第二話「銀河の光」・後半》
人がその生涯で体験できる様々な現象、その限界は果たして何処までだろうか。
例えば広さ。建造物も山脈も無い広大な平原は地平線を彼方に望み、そこには地球という惑星の丸さを実感させる景色が視界の右から左を横たわる。
高さ。最高峰は最早人の住む世界とはいえず、酸素濃度も気圧も、生態系すら一変する神々の座。
深さ。怪物や宇宙人と呼ばれるものを探すのに最も適したその世界は、恵みの光の一切を寄せ付けず、あらゆる実体を闇に溶かし込んでは緩やかに流れる。
熱さ、冷たさ、明るさ、暗さ……。
そうやって考えてみると、人とは随分と狭い領域にその身を置いていることが解るものだ。文明はその僅か一瞬の歴史過程において、あらゆる全てが永遠に退屈で変化の乏しいものだと嘆き、またそれとは逆に、ようやく築き上げた尊い平穏だと慈しみ安堵することもある。
だが、そのどれもが文字通り奇蹟に近いバランスで成り立っていることを知らなければならず、叶うのであれば、それを実感しなければならない。舞い散る木の葉の軌跡に等しい混沌としたバランスによって成り立つ現実。それを理解した時、人は、自らが間違いなく人であることを知り、漸くにして別のものを語ることを許されるのであろう。
今、久作が体感しているものは、彼がそれまでの短い経験で培った価値観を尽く打ち砕くに充分であった。
久作は、人が決して到達し得ない〝速さ〟をその身を持って経験し、だからこそそれまでの旅客ジェットや高速鉄道が大した技術であったのだと確認できたのだった。沈んだ太陽からのかすかな可視光は、街や海の様子を申し訳程度にしか照らさない。
だが、その消え入りそうな光と同じ速さで進むことで、久作の両目に映る光景、即ち、照り返しによる可視光はスペクトルの領域を大きく右に左にずらし、赤や青の強さを増したのだった。久作の体が到達したのは正しく光の速さであり、彼は人でありながら、同時に一筋の光でもあった。
夢の続きは突然に訪れた。
オブジェの圧倒的質量によりひしゃげたシューティングスターの胴体から射出シートで放り出された十分の一秒後、久作の体を包んだ黄色い光は、エネルギー波であったその居場所を物質世界へと移し、光り輝く黄金色の鎧となって彼を時間の呪縛から解き放ったのだった。
宇宙の秩序から切り離された意識が、その身を惑星引力から同じく切り離すに充分な一対の翼を羽ばたかせると、久作の体は紅い夕日に翻った。空中で静止した金属片の直中{ただなか}に方城一尉を見付け、彼の体が崩れないようにそっと抱え眼下の地上へと降ろすと、頭上で火球がきらめいた。のろまだった時の流れは、今や黄金色の騎士となった久作の意思により再び人間的なものとなり、直後、無数の破片が降り注いだ。気を失っている方城の傍らで片膝を突いた久作は、改めてその鎧を見、そして夢の中の声を思い返した。
「守る力……これが?」
全身を覆う金属は、まるで皮膚のように感じられ、しかしその重さは一切感じられなかった。
表面の全てに対して感覚が行き渡っており、大気の温度も汐の香りも燻る煙も洩らさず捉えられ、生身であった頃が盲目だとすら思えた。そして、その体は久作がこれまでに感じることが出来なかった様々をその意識に伝えていた。それは地球の自転であり公転であり、太陽系の移動であり銀河系の速度であり、膨張する宇宙であり、そして、うねるような時間の流れであった。
ごうごうと押し寄せ決して塞き止めることの出来ない時が、重さを持った風のように耳元を吹き抜けて行く。あらゆる全ては常に動き、休むこと無く変化し、圧倒的な速さの時の流れにおいて、消滅と誕生を永遠に繰り返すのだ。黄金色に輝くその体は、無情ともいえる時を実感として捉えることが出来る、研ぎ澄まされた瞳だった。
だが久作は、自分は神になった訳でも悪魔になった訳でもないことを、既に知っていた。
彼女は、彼方の天体〈ハイナイン・プラス〉は力を貸してくれたのだ。
それは正義でも悪でもなく、秩序でも混沌でもなく、そして創造でも破壊でもない、純粋な力そのものだった。ハイナイン・プラスはそれを、守る為の力として久作に委ねたのだ。だからこそ……。
「ありがとう……僕は守ってみせるよ。勇を、みんなを……そして、この地球を!」
久作は、銀河の光、ハイナイン・プラスとなって、再び空高くへと飛び立った。
空腹を訴える燃料計に舌打ちし、須賀二尉は着陸を勇に告げた。
「そんな! 最後まで見届けないと――」
「こっちが最後なんだよ、降りるから掴まって!」
云うが早いか機体は翻り雲海に飛び込んだ。勇は大急ぎで観測装置を庇い、ついでに体も庇った。
機体がみしみしと悲鳴を上げて舞い、数秒後には雲海を抜けた。勇は途中、オブジェを求めて海をざっと探ったが、観測装置に映るのは落下跡である泡の塊ばかりだった。無気味に広がる黒い海原を渡り、手近の海岸上空に息も絶え絶えで辿り着いたシューティングスターは、ぎくしゃくしながらも久方ぶりに地上に降り立った。車輪が一つも出なかったので、それは着陸というよりは墜落に近かった。キャノピーが弾け飛び、コックピットから這い出した勇は急いで観測装置を海に向けた。膝が震えるので立ってはいられずすぐに腰を落とす。震えは足から徐々に登り、手と観測装置にまで伝わった。
「……沈んだ、のかしら?」
ピントを合わせる駆動音が手を伝わり、耳元をじーじーとくすぐる。
肉眼では黒にしか見えない様子、増幅された光をデジタル処理した視界では緑色の波がゆるゆると打ち寄せては消えて行くばかりで、それを見る限りでは先の壮絶な空中戦は夢か幻かと思えた。だから、その緑色の波が大きく盛り上がり、ファインダー一杯にオブジェの大顎が映し出された時も、勇はそれがまるでテレビ番組か何か作り物めいたものに感じられたのだった。電子装置により加工されていることもその一因であったのかもしれない。
ともかく、背後で須賀二尉の疲弊した悲鳴が聞こえ、漸く勇はその様子に驚くことが出来た。望遠映像を足元に転がし自らの両目でオブジェを捉えた勇は、その映像にまだズームアップが掛かっていることを一瞬不思議に思った。先に覗いた観測装置は大した倍率ではなく眼前の光景、オブジェが間近だと気付くのにたっぷり一拍かけ、勇は下ろした腰を更に落として目を剥いた。距離は二百メートルもない。
見開かれた両目は色を失い、ぱくぱくと動く顎は悲鳴もうめきも発さず、「何してんの! 逃げんのよ!」という須賀二尉の絶叫がそれを補った。脇をたくし上げられ須賀二尉を見上げる。ヘルメットはとうに脱ぎ捨てられている。艶々の長い黒髪は闇夜に溶け、その下の細い顔が歪み、「立ちなさい!」再度彼女は叫んだ。力ずくで体を持ち上げられ、勇は再び海の方を振り返り、そして……オブジェの複眼と目が合った。
「ひっ!」
掠れた悲鳴が洩れ、勇は須賀二尉の腕にしがみついた。
と、海上から耳障りな音が響き、数十メートル上空にまでしぶきを上げ、オブジェがその巨大な翅と、大顎を開いた。真っ暗な波の上で朧に光るオレンジ色の複眼に射すくめられた勇は、それが彼女に向けられた威嚇であることを直感した。オブジェは、彼(彼女?)にとって埃ほどの大きさと存在感しかない勇に向け、狂暴なまでの敵意を顕わにしたのだ。その不可解で、また理不尽ともいえるオブジェの行動を、しかし勇はある一点においては理解した、殆ど瞬間的に。
「早くしなさい!」
須賀二尉に引きずられながら勇は囁く。その両目は海岸を向き、オブジェから一瞬も離れない。
「ほ……本能? 生存、闘争の……生物同士の本能、とでも?」
ここにきて勇はあのオブジェというものの一端を垣間見た気がしたのだった。
その、憎悪とも呼べる矛先は勇にではなく、彼女を含む人類そのものと、その人類の住み暮らす地球に向けられたものだと感じ、それは既に起こった事実のある部分を確かに証明してもいた。しかし勇は、だからどうだというのだ、とも思った。
つまり、実験用のマウスに「君はこれから切り裂かれるのだよ」と知らせたところで、マウスは感謝もしなければ非難もしない、そういうことだろう。圧倒的に押し付けられる理屈には、意味も意義も不要なのだ。単にそうだという事実のみが存在する。
唐突に辺りが真昼の如き明るさとなり、二人はその眩しさで視界を塞がれた。漂着したがらくたや木の実が砂浜に影を引き、ごう、と灼熱の大気が押し寄せる。
「ちくしょおぉ!」
須賀二尉が張り裂けんばかりに叫び、錆びた冷静さを取り戻した勇はそれに対し、まったくだと思った。叩き付けた衝撃音は鼓膜ではなく全身を揺さぶり、だからその音が内側からなのか外側からなのかすら判断出来なかった。勢い余って頬を削ぎ落とした平手打ち、そんな音がした。おでこを砂に埋め光の直中に身を置いた勇は、すぐに襲うであろう熱に備え全身を強張らせる。暫くして視覚が回復し、熱も痛みも感じなかった勇は、だからこそ既に天国か地獄なのだろうと思ったのだった。声を掛けられ、成る程これが天使か、いや、悪魔か? などと耳を澄ませる。
「――大丈夫か?」
須賀二尉の上に折り重なっていた勇は須賀二尉ではない、そして勿論、勇のものでもないその声を聞き、砂から顔を上げて振り返った。そこは天国でも地獄でもなく、星の瞬く夜の海岸であった。ついでに彼女に掛けられた声の主は天使でも悪魔でもなく、だがしかし勇を驚かせるものではあった。
先の轟音とは不釣り合いなほど柔らかな小波の囁きが辺りに満ちている。満天の夜空からは美しい星星が零れそうであった。オブジェ、背筋を凍らせる憎悪は、立ちはだかる影により隠されていた。
「心配ない……後は任せろ」
その影は確かにそう云った。
シンセサイザーを思わせる不思議な響きを含んだ、それでも温かさを感じさせる、言葉だった。
ふわりと白い翼が舞い、尖った影はゆっくりと勇を向き、ほんの僅かだが首を傾げるような仕草をした。立ち込めていた雲が途切れ、弱い月光がその影を淡く照らした。
「あ! あなた!」
忘れる筈も無い。それはシューティングスターから見た、あの黄金色の騎士だった。
勇は、その日何度目なのかもう数えることも諦めた驚きに、疲れすら感じていた。目を剥き口をぽかんと開け、鳥肌を立たせ、わなわなと震える、それらは勇の意思とは無関係に行われた。ざっと砂を刻み、黄金色の騎士は波打ち際に向けて進む。腰の抜けた勇は這うように地面を掻き毟り、二度三度と羽ばたく背中に向けて「あなたは?」と繰り返した。
ぴたりと止まり騎士は再び振り返り、体と同じく黄金色に輝く菱形の瞳で勇を見詰めた。電光表示のようなその両目に勇は生物に似た、もっといえば、人にも似た意思をはっきりと感じた。僅かな間を置き、集積回路の呟きを思わせるその声は、静かな鋭さを持ってこういった。
「俺は、プラス。……ハイナイン・プラス」
夜気を巻き上げ、黄金色の騎士――ハイナイン・プラスは、ざわめく海原へと飛び去る。
「ハイナイン……プラス」
反芻するように呟く勇は、海上からの閃光と衝撃波で我に返った。
凝らした目、オブジェの巨大なシルエットの周囲を、長い軌跡を引く光がきりきりと舞い踊る。気絶した須賀二尉の傍らに放り出された観測装置を引っ手繰り、勇はファインダーを向けた。落雷を思わせる大小様々な光がほとばしり、鉄琴を金槌で力一杯打ち付けたような打撃音が届く。オブジェの熱線が海を割り雲を焼き、その度に観測装置に緑色の焼き付きが起こった。ハイナイン・プラスの挙動はその余りの速度により全く捉えられず、焦点を据えたオブジェの前後左右上下を飛び交う光の筋であった。
光がオブジェに衝突するたびに目も眩む閃光が瞬き、遅れて金属音が響き渡る。右目をファインダーに押し付けた勇は声も無くその闘いを記録し続けた。
十数度目の衝撃波が海岸に到達した直後、数列の並ぶ光景の左上にハイナイン・プラスを捉えた。空中で静止したハイナイン・プラス目掛けて白い熱線が発せられ、しかしそれは弾かれ、焼き付きと残光を残し夜空に消える。まるで逆回しにした流れ星のようだった。優雅さをも備えた白い翼が、闇夜にあってくっきりと浮かび上がっている。勇は最大望遠でその姿を拡大し、ハイナイン・プラスが右腕を高々と上げるさまを見た。
月に向かって翳された拳、そこに小さな光がふわふわと集まってくる。青白い光の粒子は後から後から現れてはゆっくりと漂い、吸い寄せられるように拳にとまって行く。十秒かそこらでその拳は青く輝く光球となり、その明るさは頭上に浮かぶ月をかき消すほどであった。勇はごくりと唾を飲み込み、身を乗り出した。
オブジェが翅を震わせ離水し、同時にハイナイン・プラスがその輝く拳を突き出す。
ガラス質のオブジェの羽音は海岸にまで響いた。勇は知らず観測装置のグリップを握り締め、奥歯をぎりぎりと噛み締める。僅かな両者の睨み合い、隠れていた月が再びその姿を現わし、オブジェはチキンレースさながらの猛突進を掛けた。
シューティングスターの加速をも上回るオブジェがハイナイン・プラスに迫る。一瞬後、青と黄色の混じった一条の光と化したハイナイン・プラスが、オブジェのその巨体を貫通、大顎部分から最後尾を一本の光が串刺しにしたのだった。体表と光の破片を僅かに散らしたオブジェがぐらりと姿勢を崩し、勢いに任せそのまま海へと落下した。盛大なしぶきを上げ巨躯は暗い海原へと消え、後には城壁のような水柱が築かれた。無数の焼き付きと残響はいつしか消え、呼応するように暗雲が散り散りになり、地上と海上を青く照らし出した。黒い水面が波の動きとは別に上下し、高さを増した波が幾つも海岸に迫り、棒立ちになった勇の足元を湿らせる。
「……終わった?」
全身を強張らせたまま石像と化していた勇は、かすれた呟きを重い溜め息と共に洩らし、ファインダーから顔を引き剥がす。極度の緊張がみるみる緩み、勇は疲れきった頭をがっくりとうなだれた。
直後、輝く波が勇を揺さぶった。その閃光はそれまでで最も強く、超新星爆発を思わせる激しさで、摩耗した勇の意識を白々と照らし出した。黒かった海がえぐれ、盛り上がり、破裂した。水と光の粒子が四散し、それらは木っ端微塵に爆砕したオブジェの銀片と共に遥か成層圏を突き抜け、同じく黒い宇宙空間に放り出された。
それが、地球と人類を有史以来初めて襲った脅威の、ひとまずの幕だった。
その身に宿した膨大なエネルギーを残らず爆発へと変えた銀塊――オブジェの消滅。にもかかわらず地球と人類は、海水と大気以外には大した被害を受けず、だが、同じく無事であった勇はそれに関してはさほど驚かなかった。
何故なら勇は、眩んだ目ながら黄金色の騎士――ハイナイン・プラスと名乗る彼が、その超高密度エネルギー波に立ちはだかり、歪め、誘い、虚空へと放出するさまをはっきりと目撃したからである。ついでに、ハイナイン・プラスが去り際にちらりと彼女を振り返る様子もまた、潤んだ目でしっかりと捉えたのだった。
「――陸自の救難ヘリがそちらへ向かいました。ともかく、無事で何よりです」
露草のまくし立てるような言葉に勇は弱々しく頷き、無線だと思い出して生返事を返す。
人知を超えた戦闘の直後の海岸は、千年も前からそうであったように静かだった。砂地で膝を抱えた勇は意識を失いつつも寝息を立てる須賀二尉の黒髪を軽く撫でる。寄せる波の音は心地良く、僅かに肌寒い風と共に勇のささくれた感情を優しく包んでいた。何もかもが突然に突きつけられ、そしてそれらが唐突に消えると、勇は孤独を思い知らされた。
「こんな奇麗な花嫁を残して……久作の、ばか」
涙は出ず、悲しみも悔しさもなかったが、勇は広い宇宙でただ一人になったような、激しい孤独に襲われていた。絶望がそれでも救いだと思えるような、身も凍るような孤独だった。このままではぺしゃんこに押しつぶされる、勇は残った力を総動員して、無言の星空めがけて怒鳴り付ける。まるで孤独を振り払うように。
「……ばか、久作のばかぁー!」
「おいおい、そりゃあ、あんまりだって……」
驚きの余り首が千切れそうな勢いで振り返った勇は、文字通り飛び上がった。
勇の着ているものと同じフライトスーツに身を包んだ二人、一人は気絶しているらしくもう一方に肩を抱えられ、木偶のごときである。街明かりと月の光がシルエットをなぞり、よたよたと歩く二人が幻でも幽霊でもないことを親切に教えてくれた。
「……久作、なの?」
それが精一杯だった。顎がかたかたと震え、視界が涙で歪み、「ああ、生還だよ」と空いた左手を挙げるシルエットがぐにゃりとひしゃげた。先の叫びですっかり消え去ったはずの勇の力は、暖かく微笑む久作めがけて駆け寄り、その体をきつく抱きしめる程度には残っていたようである。
「……ば、ばかぁー!」
勇は握り締めた拳を久作の胸板に何度も打ち付け、それは陸自の救難ヘリが到着するまで続けられた。
後に「ファースト・ガード」と呼ばれるその戦闘において〈日本スペースガード協会〉改め〈日本スペースガード事業団〉の室蘭支部は、創立初期メンバーの全員を獲得したのだった。
自称腕利きの元航空自衛隊員の方城と須賀、二人のパイロット。ほむら天文台の技術者を兼任することを条件に同事業団への協力を申し出た二人、叶勇と速河久作。四人を束ねる役目は、旧協会の室蘭出張所責任者だった露草が務めることとなった。規模も装備も人員も何もかもが圧倒的に不足し、それでも彼らは広い世界で最初の、そして暫くはただ一つの「地球を守る」組織であった。
その漠然とした理念は内外で様々な嘲笑と反感を産んだが、誰一人、露草すら知らない「六番目のメンバー」の秘める力は、〈日本スペースガード事業団〉を〈日本スペースガード事業団〉足らしめるに充分であった。光の速さで現れて、光の如く戦う戦士、その名も気高き〈ハイナイン・プラス〉。速河久作に降臨した〈光速勇者〉は、いついかなる時でも我々の窮地に駆け付け、そして力強くこう云うのだ。
「心配ない、後は任せろ」