第一話 新学期、新校長八幡の新体制が始まる
~新学期~
4月10日の今日、この鎮野宮市立鎮野宮中学校は新学期を迎えた。多くの生徒が新しいクラスの名簿を見て喜んだり、驚いたりしている。そんな中、この新学期から2年生になったある一人の男子生徒はこうつぶやいた。「この新学期から、この腐った学校の体制を革新してやる。」そう、こうつぶやいた男子生徒がこの後学校で闘いが起こるきっかけになる人物だ。その名を「秋山 凱斗」という。彼は、この鎮野宮中学校に入学して約半年後に、この学校の教師たちの体制が生徒たちを苦しめるようなことを始めたことに気づき、学校の体制に反感を持ったのである。そして、この新学期には、この学校を変えてやると決意したのだ。そんな彼と体制と闘う生徒たちの物語である。
この新学期、凱斗は2年8組に所属することになった。8組と聞いて驚くかもしれないが凱斗たちが通う鎮野宮中学校は2学年が9クラス、3学年が10クラスもある全国でもまれにみるいわゆるマンモス校なのだ。
凱斗も入学したての頃はその規模に驚いたが、今では慣れているようだ。そして、凱斗のいる2年8組は学級人数36人で男子が19人女子が17人いる。凱斗は慣れない新クラスであいさつ回りをしているようだ。
「おはよう。これからよろしくね。」凱斗が声をかける。「あ、おはよう、初めてだよね一緒になるの。これからよろしくね。」凱斗のあいさつに答えたのは8組の中でも頭のよさそうな霧島 啓太だ。二人とも名前だけは知っていたらしく、すぐに誰かわかったようだ。次に声をかけたのは凱斗と同様に学校に反感を持っている人物だ。凱斗が近づき声をかける。「よっ、2年連続だね。ヒデ。」「こちらこそよろしくな。」凱斗が声をかけたのは前浜 智英だ。入学してから仲が深まって今ではかなり仲の良い親友だ。凱斗は智英をヒデと呼んでいる。そして智英がこう言った。「凱斗、2年になったからアレ、やるんだろ?」凱斗はこう答えた。「ああ、もちろんやるさ。学校のためにも、生徒のためにも。」繰り返しだが、智英も凱斗と同じく学校に反感を持っているのだ。はじめは凱斗が智英に反感を持っていることを言ったのだが、本当かい?と信じてもらえなかったが、智英をしばらくして凱斗と同じことを感じるようになったのだ。それで二人はひそかに1年生の頃から学校体制側と闘うことを計画していたのだ。「じゃあまた始業式の後話そうなー。」凱斗が言う。「オッケー」智英が言った。
~新校長の体制改革~
始業式があるため、今いる全生徒が新体育館に集まった。やはりマンモス校なだけあってかもともとの体育館では全生徒が入りきらなかったため、ボロボロだった講堂を壊して新しい大きな体育館を新設したのだ。その新しいほうを新体育館と呼び、もとからあったほうを旧体育館と呼ぶようになった。
さすが新体育館まだ入学していない1年生を除いてもまだまだ余裕がある広さだった。
そして生徒たちが整列した後に、始業式が始まった。「これから、令和元年度鎮野宮市立鎮野宮中学校始業式を挙行いたします。」教頭の水野が宣言した。最初に新しい教職員の役職紹介が始まった。まず前校長が定年退職したため、前年度教頭だった八幡が次の校長になった。「では、新校長の私が役職紹介しましょう。えー、まず教頭が水野 栄一先生と蔵王 義人先生になります。「よろしくお願いします。」「…よろしくお願いします。」水野はやる気が見えるが、蔵王はあまりやる気がないように見える挨拶だった。「そして生徒指導が酒井 克之先生で前年度から引き継いでやってもらいます。」紹介があった後すぐに威勢のいい声であいさつをした。「諸君、よろしく頼むぞ!!」生徒たちは背中に電流が走ったかのように、背筋をビクッとさせた。そのくらい怖い先生なのだ。この酒井という教師は、見た目が怖いため、酒井が廊下を歩くと生徒達はすぐに黙り込む。「次に、学年主任の先生を発表します。三学年は、岸部 洋一先生、二学年は、宮兼 一雅先生、一学年は、末富 久司先生です。」校長の八幡が紹介した。「よろしくお願いいたしますー。」「よろしくな。」「よろしくお願いします。」
岸部は関西出身なので、向こうの方言が強く出でいた。宮兼は、むかしからこの学校にいるため、慣れたように話した。末富は、しっかりとした口調で話した。その時凱斗が小声で言った。「今年も学年主任は去年と変わらずか、こりゃ闘うときには少し面倒だな。」こう言ったのには訳がある。この宮兼という人物は、凱斗たちが入学した時から学年主任で生徒の考えていることは大体お見通しだと宮兼本人が豪語していた。そのため、学校に反感を持ったことも見抜かれているらしいのだ。そのため凱斗は宮兼を苦手としている。そして時間がたち、すべての教師の役職紹介が終わった後、凱斗らは教室に戻った。そして担任の矢代 具視の自己紹介があった後に凱斗は智英と話していた。「やっぱり、八幡は学校当局のトップになって生徒を支配しようとしているな。ヒデもそう思うだろ?」「ああ、俺も同感だ。なんだあの八幡のあいさつは、これからの学校は私が動かしていきますだって?おかしいよ。」凱斗の問いに智英が八幡への不満もかねて答えた。そして二人で八幡への不満を言い合った。「やっぱり八幡は教頭の頃からおかしかったんだよな。」凱斗が言う。「ほんとだよ、教頭だからって廊下で騒いでいた生徒に蹴りを入れたらしいからな。」智英が八幡の暴力行為を話した。「もうこれは闘うしかないな。」「ああ、」こうして二人は学校体制と闘うことを決意したのであった。そして、二人はこの問題が学校全体規模になることをまだ知らなかった。
どうも初めまして、蓮華よもぎです。自身初の小説いかがだったでしょうか。初めての試みなので、なんとなくおかしいところとかがありますが、どうか目をつぶっててください。僕自身、学生なので、定期的に次の話を書いていけるのは難しいので、しばらく投稿されなくても気長に待っててください。では、話はこれくらいにして、我等の中学校生徒解放闘争、ぜひ次号も楽しみにしててください。蓮華よもぎでした。