悪役令嬢の妹はヒロインと一緒に…
「フィーナ!お前を勘当する!」
ハルスクーダ公爵に勘当されたのは、悪役令嬢…ではなく、悪役令嬢の妹でヒロインの親友&サポート役である私フィーナである。
前世の最推しである、ヒロイン×第二王子(悪役令嬢へ婿入り予定)を結婚させるためにゲームのイベントを進めていた。
ヒロインをハルスクーダ公爵家に婿入りする第二王子の正妻は無理なので第二夫人にする為に。
1、ヒロインと高等科で友人となる。
2、ヒロインを自宅に招き、姉とお茶している第二王子にヒロインを紹介し姉とのお茶会を邪魔する。
3、姉と街でお忍びデート予定の第二王子をヒロインとデートさせるために、姉を家から暫く出れなくした。
4、ヒロインを第二王子に無理やりエスコートさせ、姉を舞踏会にエスコート無しで参加させた。(ゲームなら第二王子は自分でヒロインをエスコート+ドレスをプレゼントしたはずだった)
5、第二王子が用意した、姉への花嫁衣装をヒロインに着せ、私も白いドレスを着て、姉が第二王子と共に帰宅したのを見計らい、花嫁衣装を着たヒロインと一緒に階段を降りた。(第二王子ルートは私を正妻にヒロインは第二夫人としての友情+恋愛のトライアングルend)
6、花嫁衣装が無くなり探し回っていた父や使用人達に捕まり、ヒロインと私は軟禁され第二王子は何故か私やヒロインに怒りを向け、父に勘当宣言された←今ここ!
私はゲームのフィーナと同じ事をしただけなのに、何故怒られるのかさっぱりわからない。
私は、やりこんでいた乙女ゲームのヒロインとしていつの間にか転生していた。
気付いたのは、高等科でヒロインのサポートキャラクターであるフィーナ・ハルスクーダ公爵令嬢と出会った時。
「はじめまして、私はフィーナ・ハルスクーダよ」
「私はロローア・ヤードと申します、フィーナ様宜しくお願いします。」
私は父が商人からの成り上がった男爵令嬢でフィーナは公爵家の次女身分が違いすぎたが、同じ転生者だとわかってからは好きな物が同じで、ゲームと同じくただの友人となり、好きなカップリングも同じだった為、すぐに第二王子攻略に入った。
このルートならフィーナと一緒に第二王子とendを迎えられるから。
「何故、お前が彼女のドレスを着ているんだ!」
だって、ゲームではこのウェディングドレスと指輪は私に贈られる物だったし第二王子だって私に着て欲しいから、用意してくれてたのでしょ?