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2章 27話 コバルトブルー


B,Cに続いてF,G,Hの部屋にも同様に3つの魔方陣を設置する。

これでゴブリンエリアの各部屋に、常にゴブリンが3匹いることになる。

次にFの部屋に下級宝箱を1つと最下級の宝箱設置した。

ゴブリンが常に3匹いるB,C,Fと言う3つの部屋を突破すれば、銀貨1枚と銅貨数枚を報酬として手に入ることができる。これは一番最初に作ったダンジョンから考えると、とても破格の報酬だ。あの頃は冒険者見習いが銅貨数枚でも喜んでいたほどだった。

しかし、今後頻繁に冒険者に訪れて欲しいと思えば、これくらいの報酬があるくらいの方がむしろいいと思ってのことだ。


そしてG,Hの部屋にゴブリンを追加で召喚する。各部屋に常に3匹いるとは言え、それだけでは数が足りない。

Gの部屋には2匹、Hの部屋には7匹召喚する。特にHの部屋にはゴブリンロードも召喚する予定なので、多くしておく。

ゴブリンランサーやゴブリンシャーマンも召喚した。ランサーはGの部屋に2匹,Hの部屋に4匹,シャーマンはGの部屋に1匹,Hの部屋に2匹だ。

最後にゴブリンロードをHの部屋に召喚する。召喚の光の中から懐かしい顔が見えた。完全に現れきったゴブリンロードはサトルに気付くと頭を下げて挨拶してきた。


「あなたがマスターか。よろしく頼む。」


同じゴブリンロードであるからか似てはいるが完全に別人だ。

やはりあの時のゴブリンロードは戻っては来なかった。余計に懐かしさがこみ上げた。


「今後、冒険者がこのダンジョンに入って来ることに

 なる。頼んだぞ。」


「ああ、任された。」


ゴブリンロードに、ゴブリンたちの管理を任せると言う気持ちを持ってサトルが伝えると、ゴブリンロードはそれを理解した上で返答してくれた。

ゴブリンロードにゴブリンエリアのことを任せ、後は各部屋にゴブリンズマッシュと水辺の設置をした。

ゴブリン達の住まう環境も万全だ。

ゴブリンロードのいるHの部屋の最も奥に下級宝箱を4つ設置した。ゴブリンロードを倒した冒険者はこの4つの宝箱を手に入れることができるわけだ。ゴブリンロードを倒した報酬も完備である。


この時点でひとまず初級~中級冒険者が定期的に来てもいいようなダンジョンの作成が完了した。

現在残っているポイントは、2162だ。ゴブリン常時リポップの魔方陣の設置がポイントが高く、消費が激しかった。

しかし、今まで毎日少しずつダンジョンを作成してきたことを考えると、まだ残りのポイントがが結構あるため作成を続けることにする。

次にやることは、1-1-Eから繋がる部屋の作成だ。更にここから3つのエリアを作りあげていくことが本来の構想だが、3つのエリアを作るほどのポイントは足りないと思われるため、1エリアだけ作成する。

作成するエリアは鉱脈エリアだ。

1-1-Eから直列に4部屋作成する。このエリアを呼びやすいように1-2-A~Dとした。


11A-11B-11C-11D(休憩部屋)-11E-12A-12B-12C-12D

___________-11F-11G-11H


鉱脈の設定のため1-2-Aの部屋に移動する。この部屋に設置するのは銅の鉱脈だ。

50ポイントかけて銅の鉱脈を設置しようとすると、設定後にどのようになるかが表示される。壁に茶褐色の筋が数本走るのがわかる。設定を決定すると。左手側から筋が走って鉱脈が設定された。近づいてみてみると筋の表面は結晶化した銅が析出していた。そのことに驚いてしまう。

素人目にも鉱脈だと判断できる状態なのだ。サトルは唖然としてしまうが、出来てしまったものは仕方ない。鉱石が豊富にあると言うアピールになると思えば。そう前向きに考えることにした。


1-2-Bには鉄鉱脈を設定することにした。

鉄鉱脈は100ポイントで設定が可能で、壁に設定しようすると鉄鉱脈の筋が表示される。設定を決定すると鼠色の筋が左手側から走った。今回も近づいて見てみると表面には四角錐の塊がびっしりとこびりつくような形でついている。銅鉱脈と同様に素人目にも鉱脈であるとわかる。


1-2-Cはあけて次に1-2-Dに銀,鉄,銅の鉱脈をそれぞれ設定する。

Cを空ける理由は、ここにコボルトリーダーを召喚して倒したものだけがDの部屋で鉱石の回収をできる形にするためだ。

銀の鉱脈は鉄より更にポイントが高く、なんと500ポイントを必要とした。


鉱脈の設定が終わると、次はこのエリアにコボルトを召喚する。

A,B,Cのエリアに、コボルトが常に3匹ずつ召喚される魔方陣を設置。

今度は1時間毎のリポップとした。

追加でコボルトをA,Bに3匹ずつ、Cに5匹召喚する。

召喚されたコボルト達は全員がすぐに壁の鉱脈に向かって歩き始めた。今までこのようなことはなかったため見ていると、鉱脈にたどり着いたコボルトが手をかざす。そして手をかざされた付近の鉱脈が徐々に青色に変わっていった。


「コバルトブルーですね。青色の顔料として使われます。」


急に後ろから声がしたため、驚いて振り向く。

いつのまにかシスがいて、サトルと同様コボルトの作業を見ていた。

サトルの元の世界でも、コバルトはコボルトによって作られると言われる逸話がある。

実際作られていたのはコバルトではなかったが、コバルトブルーがコボルトによって作られているのを目の当たりにして少し感動を覚えた。


AとBの部屋を見てわかったが、鉱脈は銅でも鉄でもコバルトブルーになるらしい。

また、コバルトブルーになっているのは表面だけで中身は鉱石であることも確認できた。

予想していない出来事だったが、素晴らしい結果であるため大満足だ。


これ実はすごく書きたかった!

なので書けて満足です。


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