2章 6話 レオン来村
ネタを書いてる時はここまで長くなるとは思っていなかったので、一旦区切って2話に分けました。
よって次はダンジョンにレオンとエリスが向かうところからです。
俺がヒルダと話している時にシスが割って入ってきた。
「サトル様。侵入者です」
シスに言われマップを確認すると、1-Aに12人のデータが現れる。間違いなくヒルダの救出部隊だ。
先頭を歩いてる二人はオールC前後の能力を持っていた。今までにこのような強さの者は見たことない(シスは除く)相当の強さを持っている者たちだ。
「ヒルダ、おそらく君の救出部隊が来た」
色んな会話をし、年も近いことから名前で呼び合うようになった二人。
ダンジョンへの侵入者の話をすると、ヒルダは心当たりがあるのか頷いた。
「多分兄さんかな。領都から助けに来てくれたみたい」
救出しに来た者たちとヒルダにはおそらく相当の温度差があるだろう。
俺は立ち上がってダンジョンマスターの部屋に移動しようした時、
「サトル! 兄さんたちを殺したり……しないよね?」
俺の手がヒルダに掴まれていた。顔を見ると、心配そうに眼を覗き込んできていた。
「大丈夫だよ。と言うか、これほどの強さの人間を俺が召喚した
モンスターで倒すことは無理だろうね」
ヒルダは俺のことをどれだけ買ってくれるようになったのだろう。いくらなんでも、オールC能力の相手二人にオーガ達ではどうしようもない。ヒルダは安心したように笑顔になる。
「サトル、また話せるよね? 私、絶対に村には数日
滞在するようにするから、会いに来てよ?」
俺は無言で頷いて、1-Dに転移した。
すぐさまオーガキングとコボルトリーダーが近寄って来る。
「大将。聖騎士のことはもう終わったんですかい?」
「救出部隊がダンジョンに来た。助け出させようと思う」
オーガキングは少し黙り……意を決したように話しかけてきた。
「大将、お願いがある。
俺たちは今から救出部隊とこれから戦い、間違いなく
死ぬだろう。しかし、なんとかしてでも俺たちを
助けようだなんて思わないでくれ。
俺たちは大将の家族じゃない。大将に使われる駒だ。
そこをわかってくれ」
オーガキングの話に、コボルトリーダーも頷いていた。
二人とも侵入者に倒されるつもりなのだ。そして、俺がそのことで悲しまないように事前に教えてくれているのだ。そしてその中には優しさも含まれている。
もしかして、ゴブリンロードもこんな風に思っていたのかもしれないな……そう思えた。
「それに俺は根っからの戦闘狂でね。強者との戦いを
邪魔されたくないわけだ。ガハハハ」
オーガキングは自身のさっきの発言をフォローするようにそう言った。
俺はと言うと、わかった。と言うことしかできず、それ以上オーガキングやコボルトリーダーに声を掛けれなくなってしまった。
以降はダンジョンマスターの部屋に戻ることにした。
時は少し戻る。
レオンは顔には出さないでいたがとても焦っていた。実の妹がダンジョンで生死不明であるのだ。焦る理由はそれだけで十分だった。
エリスもレオンに続いて馬を駆けさせている。レオンは馬を潰す勢いで駆けているため、少しずつ離されているのが否めない。
もう何時間も駆け続けており、村までは後少しのところまできているはずた。
村が遠目に見えてきたため、エリスは速度を落とす。しかしレオンは速度を維持したまま先に村に向かってしまう。
村の門に着くと、門兵に向けてヴィズダム家の印を出してレオンが言う。
「レオン・ヴィズダム・アイスだ。
領都から聖騎士の救出に来た。急いでギルド支部長と
村長に連絡しろ」
ヴィズダム家と聞けば、領主の血に連なる者たちである。当然この領内では知らぬ者などいない。
門兵はかしこまって走って冒険者ギルドに向かう。
残ったもう一人の門兵に、12人ほどの近衛騎士クラスの者が止まる宿はないかと尋ねると、村にある最も大きい宿を紹介された。そして、村長の家,冒険者ギルドもその通り沿いにあることを教えられる。
エリス達の到着を待って、全員でそこに向かい馬を預けることにする。
宿の馬厩に馬を預けた後、冒険者ギルドにエリスと二人で向かう。
大きい建物が見えてきた。冒険者ギルドだ。
建物の前に行くと、門兵がギルドの支部長へ連絡したくれたことで事前に人払いがされていたようでギルド内には冒険者はいなかった。
「レオン・ヴィズダム・アイス様ですね?
ギルドの支部長です。こちらの部屋へどうぞ」
支部長が一歩前に出てレオンたちを奥の部屋に誘う。レオンとエリスが歩き出すと、隣にいた村長らしき人物も一緒に部屋に向かって移動した。
入った部屋は支部長の執務部屋だった。
部屋の中にある2つのソファーにそれぞれ座り、まずは自己紹介をした。
レオンの他に聖騎士の隊長であるエリスまでいることを支部長と村長は驚いていた。
「我々はできるだけ早く聖騎士の救出に向かう。
情報を教えて欲しい」
「では、聖騎士様がお連れになられていた騎士殿から
聞くのが早いでしょう」
そう言って、今宿に滞在している騎士を呼びに行かせていることを告げた。
少ししてから、騎士隊の副隊長が部屋に入ってきた。
「レオン隊長、申し訳ありません」
騎士が入ってきて、真っ先にそう言い頭を下げる。
「良い。仕方のなかったことだ。
急いでいるから、情報を頼む」
そう言ってレオンとエリスは騎士から情報をもらうのだった。




