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1章 32話 メイド

メイド顕現しました!

自分はメイドらしいメイドって言うのが好きです。

髪型とか恰好とか。



現在のポイントを確認すると、騎士たちがダンジョンに訪れる前は122だったが、今は355ポイント。

ダンジョンに吸収されたモンスターのポイントと同数が加算されている。

半分はダンジョンマスターへの経験値、もう半分はポイントになっていると言うことだろう。


シスの顕現には100ポイント必要だと言う。100ポイント使用してもまだかなり余っているし、一気にレベル5になったのもあって、毎日の補充されるポイントもかなり増えることだと思う。

少し悩んだが、シスを顕現することにした。


ウィンドウに表示されているOKのアイコンを手の平で押すように動かすと、アイコンが押されウィンドウが消えた。

そして目の前で光が収束し人の形を作り始めた。

人の形の光から現れたシスは両手をお腹の当たりに重ねている。背の高さは165cm程で高めな感じだ。顔はとても大人びており、長方形のメガネをかけているせいか少しきつい顔に見える。

髪の毛の色は黒に近い青色で、肩ほどの長さ。黒のワンピースに純白のエプロンといったいかにもメイドと言う恰好をしている。


今まで声しか聞こえなかったシスが具体的な姿を現して少し動揺した。

なぜなら、非常に美人であったからだ。


「サトル様、顕現させて頂きありがとうございます。

 今後私はサトル様のダンジョン作成、そして

 異世界で生活する上のサポート全般を担当させて

 いただきます」


そう言うととても上品な礼をしてくれた。それをさせている自分は、あたかも貴族にでもなったかのようだ。


「では、さっそくレベル4・5の説明をさせて頂きますね?」


シスがメガネの端を右の人差し指でクイっと上げた。

しぐさが容姿にとても似合っている。その後どうやったのかは知らないが、説明用のウィンドウが出てきた。

レベル4・5で解放されたモンスターは、オーガ族とハーピー族である。

オーガ族にはオーガ,オーガウォリア,オーガキングといて、オーガキングは小ボスであり意思の疎通が可能である。

それぞれが3m近い大きさで、ウォリアとキングはただのオーガに対して知能が高く、冒険者と戦うにもとても有能だった。なお、ウォリアは40、キングは200のポイントが召喚に必要となる。

ハーピー族は、ハーピー、ハーピーシンガー、ハーピークイーンといる。

どれも頭から足までで160cmくらいだが、手は大きな羽となっていて、足はするどい爪となっているため、武器が不要(持てないともいう)である。

シンガーは歌を歌って冒険者を麻痺や睡眠の状態異常にさせたり、耳をつんざく歌を歌って魔法の詠唱の阻害をしたりできるらしい。クイーンは更にそこから強力な風の魔法を使える。

ハーピーは25、シンガーは50、クイーンは250ポイント必要となる。


シスの説明の仕方はとてもわかりやすい。おかげで、今まで自分で説明文を読んでいた時より格段に速く理解が進んだ。


「新しく召喚できるモンスターの説明は終わりました。

 そして提案なのですが、まずはオーガキングを

 召喚されてはいかがでしょう。

 ゴブリンロードの時のように、話し合いをしながら

 ダンジョン作成を勧めるのがいいかと」


その提案に俺は頷いて答えた。

モンスターを率いて戦うのは俺ではなくモンスターのボスであるから、ボスがやりやすい環境を整えてやるのがダンジョンマスターの一番の仕事だとそう思っている。


残り255ポイントの内200ポイントを使ってオーガキングを召喚する。

オーガキングが召喚の光より現れると、オーガより更に大きい3mを越える大きさのオーガキングが現れた。

キングは背中に大剣を背負っていて、利き腕が右だからか左の肩に肩パットをつけている。


「あんたが大将か。

 俺がオーガキングだ。よろしくな!」


近寄ってきて、背中をバシッと叩いて話しかけてきた。こいつ、手加減くらいしろよ!あまりに強く叩かれた俺は地面に手をついて倒れてしまった。叩かれた箇所がとても痛く、じんじんとしている。


「ああ、すまねえ。力が入っちまった。

 まあオーガなんてそんな生き物だから、

 気にしないでくれ」


言い終えるとガハハハハ!と大声で笑う。

この豪快な種族の行動に俺は振り回されっぱなしだ。

立ち上がり、キングに向かって自分がしたいことを伝える。面白そうだな、やってやろうじゃねえか。とノリノリだった。ただ、作戦を考える知能はないらしく、そこはこちらで考える必要があるらしい。

すると、シスが近寄ってきた。


「サトル様、作戦なら私にあります」


「言ってみろ」


シスが詳細を教えてくれた。

1パーティが冒険者を正面から相手どって行動を止めている間に他の場所から急襲し、騎士を挟撃すると言うものだった。

具体的には、キング達を別部屋で待機させといて、騎士達が戦いを始めたら壁になっている場所に急に通路を作り、キングたちがその通路を通って騎士を急襲する。それに驚いた騎士が体勢を戻す前に聖騎士だけを落とし穴に落として隔離するというものだ。

聖騎士には1・2日の孤独と飢餓を味わってもらえば、俺やロードの無念も晴れるのではないかと言う話だった。

作戦自体はかなりいいと思う。俺は早速詳細をキングと詰めるようシスに促す。

俺の満足そうな笑みを見たからか、シスは微笑んで承りました。と伝えた。


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