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1章 31話 サポート

この章はもうちょっとだけ続くんじゃ……。

うまく1章をまとめきれなかったのでまだ続きます。


ヒルダはダンジョンから帰ると、冒険者ギルドで支部長と対話をしていた。


「ダンジョンの調査結果は以上です。

 何か質問はありますか?」


「いやあ、素晴らしい調査結果ですよ。

 ただ、モンスター以外に目が向きすぎているのでは?

 ダンジョン内の家具にどんな問題がありますかね?

 過去にもそう言った部屋の存在があるダンジョンも

 あるにはありましたが、冒険者に被害が出るような

 ことなんて特に何もありませんでしたよねえ」


村の支部長がヒルダに疑いの目を向ける。わざと嫌がらせまでしているとわかる。

ヒルダはゴブリンの生活に家具が使われていたことを問題としてあげたが、それをネタに不満をぶつけているようだ。

ギルドとしてはダンジョンがあると分かれば中級冒険者も駐留させる大義ができる。

ひと先ずの討伐さえ済んでしまえば、騎士には早く帰ってもらいたいのだ。


「しかし、気になります。

 こちらの都合になりますが、数日は村に滞在させてもらいます」


それでも自身の意見を押し通すヒルダ。

支部長としても、聖騎士に対しそこを無理を通すことができず、従うしかなかった。


「わかりました。

 では、ダンジョンで今後何も起こらないことを

 ご安心なさってから領都に戻られると良いでしょう。

 その際は、ダンジョンのある村として一層ギルドの

 運営に力を入れますと領主様によろしくお伝えください」


そう言うと、支部長は立ち上がって部屋から出て行ってしまった。

本来なら聖騎士に対してこのようなふるまいをする者などいないが、ヒルダが女性と言うことと年齢が若いと言うことから侮られているに違いなかった。

あまりの対応のひどさがヒルダには頭に来たが、気にしても仕方ない。

宿で疲れた体を洗って気分を変えることにした。




俺はゴブリンロードが倒されたことから未だ立ち直れずにいた。

ゴブリンロードと一緒に過ごしてまだ10日も経っていたわけではないが、少なからず親愛の情は沸いていた。

また、俺にとっては会話できる身近な存在であったと言うのも大きい。


両腕のないロードの胸に剣が突き刺さった姿が離れない。その姿のまま、苦しみ続け苦しさに叫ぶ声が今にも聞こえるようだった。

そんな状態の俺にふと1つの言葉が浮かび上がる。


"復讐"


そう、復讐だ。ゴブリンロードを殺された復讐をするのだ!

……いや、違う。復讐じゃない。ゴブリンロードと俺がやりたかったこと、それは


"一矢報いること"


だ。

本来の目的だった、聖騎士に怪我をさせて撤退させることを成しえるのだ。

しかし、目的を達成するにはこのダンジョンに聖騎士をもう一度訪れさせる必要がある。

そんなことが可能なのか……。

考えていても答えは出なかった、ならやることは一つ。村へ情報収集へ向かうだけだ!


目的を持ったことで俺はショックから立ち直れた。

そんな俺に、シスが先ほど言った言葉をもう一度伝えてくる。


『サトル様、先ほどは聞いておられなかったの様子でしたので、

 もう一度お伝えいたします。

 レベルが5にアップしました』


話を聞いて、どうしても驚いてしまう。5? レベルアップしたと聞いたけど、4ではなく5?

いくらあれだけのモンスターがダンジョンに吸収されたと言っても、1つ飛ばしてレベルが上がるのはおかしい。何か理由があるはずだ。

考えてもわからずデータから成果を確認することにした。


 ダンジョンに訪れた冒険者:280ポイント(21人)

冒険者に倒されたモンスター:233ポイント

 冒険者の吸収      :  0ポイント

           合計:513ポイント

   次のレベルアップまで:394ポイント


成果に示されていた結果に対し、俺が思いつかなかった部分が訪れた冒険者によるポイントだった。

今までは、冒険者見習いが1ポイントであったし、先日全滅させた冒険者は下級の上位クラスで1人5ポイントだった。

今回ダンジョンに訪れたのは、聖騎士1人、騎士10人、冒険者が10人。

聖騎士と騎士のポイントがかなり高かったのだろう。今まで手に入れたポイントの数十倍である。

改めて、それほどの強者だったのだと感じる。

そして撤退させることを考えるとその難しさにくじけそうになった。

成果を見ながら悩んでいるとシスから追加で話しかけられる。


『レベル5を達成しましたので、つきましては、新機能の連絡と

 私からのお願いがあります』


ずっとサポートとして徹してきたシスからお願いがあると言う。こんなことは初めてだった。


「お願いなんて言い方をしてきたのは初めてだね」


『はい、サトル様。

 私をサトル様付きのメイドとして召喚して頂きたく』


シスがそう言うと、ウィンドウがポップした。


サポートシステムをメイドとして顕現させますか? 100ポイント

 

と書いてある。


「これはなんだ?」


『私は創造神様より、この世界でサトル様が過ごすための

 サポートもするように作られております。

 サトル様がレベル5を達成した際に、初めて実装する様に

 設定されていました』


俺はこの事実を受け止めきれずにいた。


ポイント計算を下記のようにしてます。

モンスターをダンジョンが吸収したポイント

 ロード100 → 50

 シャーマン4×20→ 40

 ランサー16×10→ 80

 オーガ2×20 → 20

 ダンジョンウルフ4×15 → 30

 ゴブリン9×3 → 13


ダンジョンに訪れた冒険者のポイント

 聖騎士 50ポイント(50×1人)

 騎士  200(20×10人)

 冒険者 30ポイント(3×10人)


※騎士たちも冒険者相当の扱いです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 9×3が13になるってことは内部で小数点以下維持してるのか そうでないと12ポイントになるはずだし
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