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絶剣 ~世界を切り裂く力~  作者: 如月中将
第1章 渡りを経て
43/84

43話 戦闘団の陣容 2

少々縦長な本文になりましたが、何卒ご容赦を。

 全ての元ゴブリン達の自己紹介を終え、三人がそれぞれ口を開く。


「ここにいる全員が進化を果たせたことを、まずは喜びたい。そしてロード種となれた者達には、素直に“おめでとう”の言葉を贈りたい。全員が、改めて忠誠を誓ってくれた事も大変名誉に感じている。諸君らの想いに応えるべく、我らも精進していきたいとの思いを新たにした程だった。諸君、でかした(・・・・)!」


 ナベの挨拶に続いて、トシが口を開く。


「現状、我々はまだまだ誕生したばかりの弱小組織に過ぎない。この森の状況も正確には捉えていないし、我らの実力もまだまだ不透明な部分が多い。だが、生き残る術として、我々はこの三ツ星戦闘団を結成した訳であり、この戦闘団の実力を高めていくことが当面の課題、目的となる。兵務に就く者は自らの鍛錬を通して強さを養い、内務に就く者は皆の生活の安定を目指して、しっかりと役務に励んでほしい」


 トシの言葉を聞き、身を引き締めるようにする元ゴブリン達に、タツヒロが声をかける。


「まずは生活をどうにかしないといけないからね。冬の準備が必要だし、当面はそれに向けて頑張ろうよ。団員(・・)全員の結束が大切だからね、みんなもそのつもりでいてほしい」


 タツヒロは考えていた。

 俺達は、もう既に同じ船に乗った仲間なのだ。

 人間とゴブリン、等と言っている場合ではなく、同じ三ツ星戦闘団の構成員なのだ。

 なので、先ほどは敢えて(・・・)団員という表現を使ってみた。

 後からでもいいので、自分たちが皆同じ団員でもある(・・・・・・)事に気付いてほしい。

 トシが休憩後の幹部会の開催を伝えて、一旦この場を解散とした。

 三人でコテージに戻り、自分らも一息入れる。

 いつもの様にタバコに火を点けながら、ナベはトシに催促する。


「名付けと編成が済んだ後に何かノートにまとめてたよな、あれ見せてくれよ」

「ん? 現員表か? ほら」

「ふむ・・・ふむ。・・・トシ、これのコピー作ってくれ。しばらくは、これが必要そうだ」

「ナベ、俺にも見せてくれよ・・・。・・・トシ、俺にもくれ」

「分かった、」


 現員表には、トシのまとめで現在の三ツ星戦闘団の陣容が記されていた。

 その内容は、こうである。


 族長 ハルナガ  治長

 相談役ナガヨシ  長慶


 ~兵務部~

 部長 タダツグ  忠継


 防衛班

 班長 タダツグ  忠継


 第一分隊

 伍長 タダツグ  忠継

 班員 ジュズマル 数珠丸

 班員 イオリ   伊織

 班員 アワユキ  淡雪:女

 班員 ホタル   蛍流:女

 第二分隊

 伍長 ヤシャマル 夜叉丸

 班員 オニマル  鬼丸

 班員 ムサシ   武蔵

 班員 コジロウ  小次郎

 班員 ケンタロウ 剣太郎

 第三分隊

 伍長 トモエ   巴:女

 班員 インエイ  胤栄

 班員 インシュン 胤舜

 班員 ソウジ   槍次

 班員 ソウゴ   槍伍

 第四分隊

 伍長 スズカ   鈴鹿:女

 班員 タキヤシャ 滝夜叉:女

 班員 サツキ   五月:女

 班員 ワカナ   若菜:女

 班員 ヨシカド  良門


 哨戒班

 班長 ウシワカ  牛若

 第一分隊

 伍長 ウシワカ  牛若

 班員 ヨイチ   与一

 班員 ソウザ   槍三

 班員 ケンシロウ 剣四朗

 班員 ヒトハ   一刃:女

 第二分隊

 伍長 オニワカ  鬼若

 班員 タメトモ  為朝

 班員 ソウロク  槍六

 班員 ヨツバ   四刃:女

 班員 イツバ   伍刃:女

 第三分隊

 伍長 ヨシモリ  義盛

 班員 キュウゾウ 弓三

 班員 コユミ   小弓:女

 班員 ケンゴロウ 剣伍郎

 班員 ミツバ   三刃:女

 第四分隊

 伍長 タダノブ  忠信

 班員 アユミ   亜弓:女

 班員 ケンジロウ 剣次郎

 班員 ケンザブロウ剣三郎

 班員 フタバ   二刃:女


 狩猟班

 班長 タカマル  鷹丸

 第一分隊

 伍長 タカマル  鷹丸

 班員 マユミ   真弓:女

 班員 キュウイチ 弓一

 班員 ソウイチ  槍一

 班員 ソウシチ  槍七:子

 第二分隊

 伍長 クモマル  蜘蛛丸

 班員 サユミ   早弓:女

 班員 キュウジ  弓二

 班員 ソウシ   槍四

 班員 ソウハチ  槍八:子


 ~内務部~

 部長 オリヒメ  織姫:女


 縫製班

 班長 オリヒメ  織姫:女

 班員 キヌ    絹:女

 班員 カスリ   絣:女

 班員 ツムギ   紬:女:子

 班員 イト    糸:女:子


 建築班

 班長 マタエモン 又右衛門

 班員 ジンゴロウ 甚五郎

 班員 トウゴロウ 藤五郎

 班員 マサゴロウ 政五郎

 班員 タメゴロウ 為五郎

 班員 ゴロウザ  五郎左


 調理班

 班長 ポール   Paul

 班員 ゴードン  Gordon

 班員 アラン   Alan

 班員 ジョエル  Joel

 班員 ジョシュア Joshua


 農業班

 班長 サクエモン 作右衛門

 第一分隊

 伍長 サクエモン 作右衛門

 班員 ミキチ   箕吉

 班員 スキエモン 鋤右衛門 

 班員 モミジ   紅葉:女

 班員 ヤソハチ  八十八:子

 第二分隊 

 伍長 デンベエ  田兵衛

 班員 ハタエモン 畑右衛門

 班員 アカネ   茜:女

 班員 ナツミ   菜摘:女:子

 班員 チャツミ  茶摘:女:子


 採集班

 班長 シュオン  集苑

 第一分隊

 伍長 シュオン  集苑

 班員 シュウタ  集太:子

 班員 シュウジ  集次:子

 班員 シュウゾウ 集三:子

 班員 シュウゴ  集吾:子

 第二分隊

 伍長 サイエン  採苑:女

 班員 サイミ   採実:女:子

 班員 サイカ   採果:女:子

 班員 シュウミ  集実:女:子

 班員 シュウカ  集果:女:子


 どうやら、:女とあるのは女性、:子とあるのは子供の意味らしい。

 複製された現員表を睨みながら、名前と顔を思い出してはぶつぶつと呟く、ナベとタツヒロ。

 その二人を余所に、トシはお茶をすすりながら、どこ吹く風である。


「二人とも、あれだよ。呼んで、返事もらって、顔を見て覚える、の繰り返ししかないんでない?」

「お前はアビリティで何とでもなるから、そう言ってられんだぞ?」

「この苦労もさあ、結局覚えるまでなんだよなあ・・・」


 ナベがトシにやっかみ交じりでツッコミを入れ、タツヒロが、当たり前のことを大仰に吐き出す。

 それを見ながら、口調を戻してトシが話しかける。


「二人とも、それ見ながらでいいから聴いてくれ。この後、幹部会をやるんだが俺は議題を二つ考えている。一つは、行商の連中が基地にしている宿場町が、ここから南に向かった辺りにあるらしいので、そこを見て来たい。併せて資材の仕入れもやっておきたい。そういった話しがあるのと、二つ目は村の移転の話しだ。元の村からこの近辺に拠点を移したいと思ってる。そこまでを冬前に終わらせて、冬を向かえたい」

「トシ、その南の宿場町とやらだが、距離は?」

「ロバで宿場町から村まで五日から六日といったところらしい。なので概算で300kmから400kmの間と考えている。マローダーが使えれば、半分ぐらいに出来るのでは?と踏んでる」

「言葉通り見てくるだけじゃないよね? どの辺り(・・・・)までがミッションの内容なの?」

「タツヒロの言うどの辺りってのが不明だが、今回は、貨幣調査、取り扱い品の調査、現金化が可能な森の産物、基本的な食料品の仕入れ、この辺りを狙ってるよ」

「なるほど、どれも必要な調査だね」

「あとは、これは見つかれば儲けモンのレベルで、二つ目と絡んで来るんだが、拠点開設地(・・・・・)の当たりも付けたいんだよ・・・」


聞くと思わなかった言葉を聞いて、思わずナベが問いただす。


「トシの考えてる、拠点開設の条件は?」

「まずは立地が森近くの平地、もしくは平地近くの森、である事。町に比較的近い場所である事。水辺が近い場所である事。この辺かな」

「なるほど・・・、もし今回の遠征でそれが見つかったら、どうする(・・・・)?」

「俺は、即動きたい。開拓するなら長らく拠点として使える処がいいし、師匠との修行も広い所でやりたいと考えてる」

「まあ、その気持ちは解らなくもないな・・・。分かった、この件はトシに一任する。いいように進めてくれ」

「タツヒロはどう思う?」

「俺は、その辺の拘りは最初から無いからな。俺もナベと同じだ。トシのいいようにやってくれていいよ」

「二人ともそう言ってくれると助かる、じゃあ、拠点移動の件は俺が預かる」


 三人の意見がまとまり、最後にナベが締める。


「じゃあ、そろそろ第一回幹部会を始めよう。あいつら呼んでくるか」

20170610:サナエ > モミジに人名変更

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