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白川静の漢字の呪術的解釈と武田鉄矢と桃太郎

武田鉄矢 今朝の三枚おろし 白川静の文字学について【白川静 さいの人 Part2】 2015年2月23日~2月27日 放送分

https://youtu.be/wHob9GhMbto


武田鉄矢さんに立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所が「名誉漢字教育士」の称号を授与

http://www.ritsumei.jp/news/detail_j/topics/11781/year/2013/publish/1


名誉所長・白川静〔プロフィールなど〕

http://www.ritsumei.ac.jp/acd/re/k-rsc/sio/introduce/index.html


漢字の起源と成り立ち 「甲骨文字の秘密」

https://asia-allinone.blogspot.com/


白川静氏の最も好きだった「遊」の文字を考察して。

http://blogs.yahoo.co.jp/gamegame4126/49919658.html


白川静と漢字教育(ゲスト武田鉄矢)

http://r-shirakawa-kanji.jp/


ホントは怖い漢字の成り立ち。でも、どこか神話的!?

https://penoppe.com/archives/5898




 10/25(日)に立命館校友会の「白川静と漢字教育」という企画のゲスト武田鉄矢さんの講演会に行って来ました。


 白川静氏は漢字の呪術的解釈をした人なんですが、それを知ったのは武田鉄矢さんの「今朝の三枚おろし」というラジオでした。


 武田鉄矢さんに立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所の「名誉漢字教育士」も授与されてるのですが、白川静氏の出身県の福井県では白川式の漢字教育の教科書があって、それで教育してるようです。


 道というのは「祟りがないように生首をもって道を歩いた」というのが漢字の起源とか、口というのは「くち」ではなく、祝詞を入れた箱であって「サイ」(武田説ではサイは縄文土器ではないか説がある)と呼びますとかです。



サイ (漢字学)

甲骨文におけるサイ(サイ)とは、白川静が提唱する漢字の構成要素であり、祝詞を収める箱の形をしめす。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4_(%E6%BC%A2%E5%AD%97%E5%AD%A6)



 「告」というのは「牛と口」の複合文字と言われてますが、実は木に「サイ」を結びつけて神様に告げるというのが起源という解釈をしました。


 「儒」は雨乞いする呪い師を現し、儒教を作った孔子の母親は巫女さんだったらしい。それで孔子は葬式などの儀礼に詳しかったらしい。「儒」は中国で葬礼儀式を担当したりしている。


「母は身分の低い16歳の巫女であった顔徴在がんちょうざいとされる」が、孔子高弟の顔回(淵)は親戚筋で呪術者(超能力者)だったという説の小説「陋巷にあり」(小説家、酒見賢一著)、「孔子暗黒伝」(漫画家、諸星大二郎著。「暗黒神話」の続編)がある。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%94%E5%AD%90


 「左」は左手に呪具「工」を持ち、右手に「サイ」を持って神に祈りを捧げたのが起源とか。「民」は奴隷の目を針で潰したというのが起源らしいです。


 「遊」とは「人が旗を持って神と共に遊ぶ」というのが起源らしく、「神と共に遊べるのはシャーマンの特権だ!」「遊ぶのは神であって、人は神と共に遊ぶ」という言葉もあります。


 「遊女」の起源、本来の意味は「シャーマン」だし、それが落ちぶれて生活のために身を売るようになって=遊女というイメージができたのです。

 

 これを読んだら秦氏の八幡とか思い出します。

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 神名「八幡」は「はちまん」ではなく「やはた」が古名である。「八」は多さを表し、「幡」は後ちの「旗」である。旗とは単なる目印ではなく、神の依り代(:ヒレ)であり、そのはためく様子は神が示現する姿そのものであり、鳥に化身した神が飛ぶ様子でもある(神使としての鳥、神の乗り物としての鳥が、より古形である)。八幡とは文字通り、多数の幡を立てて祭る神なのである。」http://web1.kcn.jp/tkia/mjf/mjf-51.html

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 神の依り代(:ヒレ)といえば、古事記の隼人呪術の「風切るヒレ」「波切るヒレ」ですわ。

 白川説で古事記の呪術的意味が解けてしまうんですよ。


 殷滅亡後に、殷人(=商人)が海人族である隼人やその起源である倭人に混じって渡来してきて、琵琶湖の湖上交通を司って、近江商人と呼ばれるようになったように思うんですよね。 


 隼人は海人族で中国の江南にも船で行ってたので、殷(いん、ピン音:yīn、紀元前17世紀頃 - 紀元前1046年、海人族の古代倭人と交流し、倭人が欲しがる子安貝を貨幣として与えていた。それで購買とかに貝がでてくる)とか周(西から来た騎馬遊牧民族)とかとも繋がりがあり、殷は鳥がシンボルで(鳥は基本的に神の使いだし)、鳥居は鳥がとまりやすい止まり木説もあります。



 大丈夫か福井県!なんですが、漢字を体系化した研究をして文化勲章も受賞しています。


 白川さん説では、漢字とは神聖王と神との交信を鹿の骨や亀の甲羅に「甲骨文字」として記したのが起源であるといいます。

 これは確かにそうらしいのですが、おそらく、占い的な要素もありますね。



漢字の大家、藤堂氏と白川氏の論争

http://www.asyura2.com/09/bun2/msg/631.html



 藤堂氏と白川氏の論争というのがあったのですが、藤堂説は音が先行して意味が出来たという学説で、白川氏は何万文字もの甲骨文字や金文をトレースして漢字に変化する過程を書き写し、その研究の結果として漢字の部首などの本来の意味を探って、「サイ」のような基本部分を体系的に展開して意味を繋げていったようです。どうも白川説の方が一貫性、説得力があり、藤堂説が意味的には、こじつけに見えてしまう。


 白川説は強引すぎる解釈や誤りもあると思う。ただ、詩経と万葉集の共通点などに見られるような古代社会が宗教的世界だったことを思うと、最終的にはそういうことに繋がっていきそうである。


白川静の漢字学(ブログにも記事を書いてます) 

http://sakazaki-dc.hatenablog.com/archive/category/%E7%99%BD%E5%B7%9D%E9%9D%99%E3%81%AE%E6%BC%A2%E5%AD%97%E5%AD%A6

 

 白川静の漢字の呪術的解釈を鍵とすれば、古代の謎や古事記の世界観が見えて来そうです。


 それで、白川静氏の「浮」の起源は「川に子供を流して、その生命力を見る儀式」だったようで、武田氏によって「岡山には川に流された子供がいますね?」というクイズがありました。


 これ「桃太郎」のことで、それで桃太郎は生命力に溢れてるんです!とか言ってました。


 古代の謎が解ける解ける!


 

 つまりですね。古代の文化、民俗の解明→漢字の解釈という風に進んでいて、凄く説得力があるんですね。


 古代の科学=呪術であり、構造人類学の野生の思考であり、ブリコラージュであり、天才レヴィ=ストロースによれば、科学に劣らない世界の認識体系だといえます。


 漢字の構造人類学的分析=白川漢字学なのかもしれませんね。



真名と仮名、白川静、ゲド戦記、野生の思考

http://sakazaki-dc.hatenablog.com/entry/2013/11/22/073959





 

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