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05 恐怖の死亡遊戯

はい、こっからチート臭が凄まじいです。


……後は特に無いです。



ではどうぞ



「ところでーー」


想刃が散らばった本を片付け整頓してたら、一緒に片付けをしていたパチュリーが訊いてきた…


「何故、魔理沙を追い払おうとしたの?」


それは想刃の本泥棒に対する行動だった。


「何故とは?」


「あなた、レミィ達が大嫌いでしょ。表情でわかるわ、そんなあなたが何故魔理沙を追い払ったの?」


確かに、本来なら本泥棒を追い払う事などする必要は全く無いのだ。


普通に盗ませ続けるか、本泥棒からこの館の情報を聞きだすなりなんなりする筈だ。


この館の者達が好きな訳では無い。寧ろ嫌ってる、なのに…


何故わざわざそんな事を彼はしたのか?


すると想刃はニヒルに微笑んだと同時に口を開いた…


「どうせやるんなら、自分の手で、と思いまして…」


「自分の手で?」


「他人から知恵を得てやるより、僕は自分で考えてやりたいんですよーープライドなんで」


そう言い終わった直後、想刃は最後の本を棚に入れ 散らばっていた大量の本の山をあっという間に全て片付けた。


(いず)れにせよ、必ず何らかの行動は起こしますから、覚悟しておいてください」


そう言うと想刃はパチュリーにお辞儀をし、図書館を後にした。


「さて、何をしようか…」


この館にやって来て、執事となり、更に図書館で本泥棒と出会い戦闘。


ーー心身 共に疲労してきた…


さすがの彼も精神、肉体の両方が疲れる。


「想刃!」


突然 後ろから彼の名前を呼ぶ声…


ーー誰だ?


想刃は溜め息を吐きながら後ろを振り向いた。


そこに居たのはーー



「咲夜さん…」


さっきまで歩いていた道にいきなり現れたメイド長の咲夜。


ーーいつからそこに居たんだ⁈


心の中で驚く想刃。


「あなたに仕事があるわ」


「何ですか?」



「お嬢様の妹様と遊んでほしいの」



ーー妹様?



それより、あんな お嬢様に妹が居たのか。と想刃は少し意外に思った。


ーーしかし、遊ぶだけなら楽だし、息抜きには良いかもしれない。


「わかりました、遊ぶんですね?」


想刃はすんなりと了承した。




だが、これが想刃の運命を大きく変える事に発展する…






「ここよ」


「ここですか」


連れて来られてやって来たのは 巨大な扉の前…


いろいろな意味で想刃は驚いていた。


すると何処からともなく小さい羽根の生えた子供が数十人現れ、扉を一生懸命に開けた。



扉を開けた先の部屋は意外と殺風景で、“この館”同様の紅い塗装が施されていた。


想刃は中に入って誰か居るか確かめる。


その時、扉が音を響かせ、ゆっくりと閉まった…


ーー何故閉める!


想刃は巨大な扉の前に寄り、ドンドンと力強く叩いた。


だが反応は無く、扉のドアノブを探したが見当たらず、押しても開かない…


ーーハメられた!


こんな事すると言う事はーー。


瞬間、少女の笑い声が聞こえてきた…



想刃の予想は的中してしまった…



あの お嬢様の妹であれば、妹も間違いなく化け物 だと…


「わぁ~い…新しいオモチャだァ」


声は無邪気な子供だが、言葉自体で明らかに 普通の子供では無い。


想刃は恐る恐る声のする後ろを振り向く…








目の前の光景に写っていたのは、瞳が赤く、本来 目の白い部分が黒く染まってる…



間違いない、化け物ーー。



「誰なんだよ…何者なんだよ!」


想刃が必死に訊くと少女は怪しい笑みのまま話し出した。


「フランドール・スカーレット。確か吸血鬼だったはずね…私」


吸血鬼ーー…


すると挨拶もそこそこにいきなりフランドールと言う少女が想刃の目の前に現れた。


ーーいつの間に⁉


目の前の信じられない現象に驚く想刃、そしてフランドールが小さな拳を想刃の身体に繰り出した。



身体が打ち抜かれる痛みに 何かが潰れるような音が想刃の身体から鳴り響く…


直後に想刃は激しく吹っ飛び、扉に背中から激突し、血を吐いた。すると…


「ッああぁぁぁぁぁぁぁッ…!!!」


床に倒れ伏した時、想刃の身体に鋭い痛みと鈍い痛みが激しい状態でやってきた。


堪えようの無い激痛が想刃を襲う…


「あんまり早く壊れないでね…?」


フランドールは不敵に笑いながら短冊状の紙札を取り出し、唱える。


「禁弾『スターボウブレイク』!」


フランドールの後ろ側から光る弾が大量に出現し、想刃に向かって落ちるように飛んで行く。


その直後、想刃は殴られた部位を押さえながら起き上がった。


すると足元がフラつきながらも無言無表情で走り出し、一瞬で加速を行った。


その加速は神の領域に近い程僅かだが速かった…


そのおかげなのか、大量の光る弾を全て偶然の如くかわす。


その姿にフランドールは驚愕し、ニヤリと笑う。


「なかなかやるんだネ、おもしろくなってキタよ! 禁忌『カゴメカゴメ』!」


次に唱え、周囲から網目状に弾幕が現れ、弾幕が動きながら位置を移動する。


想刃は無謀にも全速力で走り、網目状の弾幕に突っ込んだ。


案の定 想刃は数個の弾幕に当たりダメージを負う、だがその様子も無くフランドールに一直線に走る。


「ハハッ!」


ーーおバカさん!


フランドールも向かって来る想刃に受けて立つように突っ込んで行く。


と、次の瞬間…




殴られ 何かが吹っ飛ぶ音が部屋中に鳴り響いた…


「ウワァァァッ!!!」


叫び声と共に床をバウンド音。


その声の主はフランドールだった…


想刃がフランドールに腕の長さで勝ち、吹っ飛ばしたようだ。


もはやギリギリの境界線の上に立っている所為か、想刃は今 火事場のバカ力 状態のようだ。


「痛いネ、なかなかやるじゃん。でもそろそろ痛い“目に”あってもらおう、か!」


フランドールは言葉を言い放った直後、右手を開き、握り締めた。


フランドールの視線は想刃の右目に集中している…すると…



バァッ!



想刃の右目が一瞬で破裂してしまった…


「あ"ぁぁぁぁぁッアアアアアアア!!!!!」


大量の血が流れる右目を押さえ、天井に向かって必死に叫び声をあげる…


想刃のその姿を見てフランドールは嬉しそうに大笑いし、紙札を取り出す。


「禁忌『フォーオブアカインド』!」


唱えた瞬間、フランドールが二人、三人と増え、四人に分身した。


直後 フランドールの分身達は動き出し、想刃に向かって一斉に攻撃を仕掛けて来た…


一体目が想刃を殴り飛ばした後、二体目が想刃を床に叩き付け、真上に投げ飛ばす。


そして投げ飛ばした直後 三体目が想刃の上から拳を振り下ろして再び床に叩き付け、最後の四体目がトドメに床に倒れた想刃の背中を空中落下の勢いで思い切り踏み潰した。


「ぐォハッ…!!!」


想刃は濃血を吹き出す…


ーーもう、終わりか…俺。


更に四人のフランドールは濃血を吐いて倒れている想刃を何度も蹴り、リンチを行っている…


もう既に想刃の意識は飛んでいるが、それでもやめずに蹴り続けるフランドール達。



突然つまらなくなったのか、フランドールは分身を元に戻し、また新たな紙札を取り出した。


「つまんないから、バラバラにしてあげルネ! 禁忌『レーヴァテイン』!」


唱えた瞬間、フランドールの手に恐ろしく長い炎の剣が出現した。


そして頭の上まで振り上げ、倒れている想刃に目掛けて思い切り振り下ろした…


と…



シャンッ



何かが斬られる音がした…


その時、既に巨大な扉が開いていて 咲夜が想刃に駆け寄っていた…


肝心なフランドールはと言うと、仰向けに倒れて気絶している。



倒れている想刃に駆け寄った咲夜は信じられない光景を目の当たりにした。


想刃の髪の毛がどんどんと色を失っていってるのだ…


ーー何なのよこれ…


終いには完全に色を失い、想刃の髪の毛は白髪となってしまった。


想刃は真の恐怖を身を持って知ったのだ…








これより、真の 東方完人録 が始まる…



完全なる男の 完全を知り、完全を求めて捨てる物語…


そこに真実は在るのだろうか…








続く

え~っ、ちなみに皆さん、このサブタイトル。


実は前に投稿してたのと同じなんですよ。


知らないだろうし、どうでもいいだろうけど…



また次回

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