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100年の恋〜君に捧げる永遠  作者: 愛龍


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13/34

10(千沙目線)

夢を見た。


桜が舞う――

光を透かして散る花びらの中に、古びた屋敷がある。

畳の匂い、湿った木の床、障子の向こうに春の霞。


咳がこみ上げ、口の端に赤が滲んだ。

鏡に映るのは青白い顔の“青年”――

けれど千沙は、その青年が自分自身だと直感する。

胸の痛みも息苦しさも、すべてが自分のものだった。


咳き込みながら呟く。

「……ごめんね。僕が、こんなに弱いから……君を幸せにしてやれない。」


声が震える。

“僕”が見つめる先には、赤い着物の少女。

黒髪が光を受けて艶めき、涙が頬をつたう。


彼女は青年が愛した人――彩音あやね


「……次はきっと、君と幸せになりたい。彩音あやね


その名を呼ぶたび、胸が締めつけられる。

彩音は泣きながら頷いた。

「うん……絶対にまた会おうね……」


風が吹く。

桜吹雪が一面を包み、世界が淡くほどけていく。


次の瞬間、夢の景色が変わった。


あの赤い着物の少女と大地が並んで立っていた。


ふたりが微笑み、手を伸ばす。


――「未来で君を待ってる。」


その声が、心の奥深くで響いた。

胸の奥で何かが弾ける。涙が止まらない。


目を覚ましたとき、千沙は頬を濡らしていた。

心臓が痛いほど脈打っている。


隣で眠る大地の姿…


たまらなく愛おしいと思った。


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