八十話
クロードの後を追う形となった冒険者パーティーは流石に体力切れで三層目との間にある安全地帯で休憩をとっていた。
「つ~か~れ~た~のであ~る~」
「疲れたのは俺たちも一緒だ。少しでも体力回復するために黙ってろ」
「ぶぅ~ぶぅ~」
「飴ちゃんあげるから機嫌なおして」
「わ~い~なのであ~る~」
「俺らの分もあるのか」
「甘味は貴重なのでダメです」
「俺らとの扱いの違いに涙がでるぜ」
「彼女がいなければ安全に狩れないのですから当たり前でしょう」
「そりゃぁ。そうなんだが」
無駄口が叩ける間は余裕のある証拠である。
十分な休息の後二層に残るスケルトンワーカーを討伐しに戻っていった。
クロードはスケルトンワーカーキングの湧く部屋を避けながらスケルトンワーカーの討伐を続けていた。
四層目のスケルトンワーカーは数が多く回復薬を飲みながらの討伐となっていた。
素材を集めるという意味では嬉しいがここまで数が多いのは計算外であった。
「この部屋を討伐したら流石に一回戻って休憩をとろう」
これで四層目のスケルトンワーカーは半分は片付いたことになる。
安全地帯に戻ってきたクロードはバータイプの携行食で手早く食事を取って横になる。
疲労と魔力を回復させるには寝るのが一番である。
その頃冒険者パーティーは二層のスケルトンワーカーを討伐しきって三層目に繋がる安全地帯で休憩をとっていた。
「飯の前に少しでも三層のスケルトンワーカーを削っておきたい。どうだ」
「魔力はまだ~大丈夫なので~あ~る~」
「こっちもまだ余力はあります」
「合理的な判断です。行きましょう」
こうして三層目に足を踏み入れた冒険者パーティーであるが肩透かしを食らうことになる。
「なんだ。一匹もいねぇじゃねえか」
「部屋の方も覗いてみましょう」
部屋にも足を踏み入れてみるが数匹のスケルトンワーカーがいるだけである。
「他の部屋もまわってみよう」
結局数匹のスケルトンワーカーを狩っただけで四層目に繋がる安全地帯までたどり着いてしまった。
「なんだってんだ。とにかく次の安全地帯で休んでから四層目に入るぞ」
冒険者パーティーが四層目に繋がる安全地帯に入る丁度その頃クロードは残りの四層目のスケルトンワーカーを倒すべく出発していた。
「やっぱり数が増えているな。自然に増えるペースじゃないからスケルトンワーカーキングがいるのは確実か」
スケルトンワーカーキングは攻略法が確立されておりタフではあるが倒す方法は簡単なのである。




