七百話
「それでは話を聞こうか」
「はい・・・。実は前世の前世が神でして・・・」
「神だと・・・?それは本当なのか?」
クロードは今まであったことを正直にポセイドスに伝えた。
「うむ・・・。クロードが嘘をつく必要はないし事実なのだろうな」
ポセイドスはそう言って考え込む。
「今まで黙っていてすみません」
「いや。こんなことおいそれと言えんだろう。エリーゼはどうするのだ?」
「エリーゼにはもうどうするか話してあります。共に歩むと・・・」
「そうか・・・。一族から神の伴侶がでたことを喜ぶべきところなのだろうな」
「それでニーパス領なのですがクラウス兄様に爵位を譲ろうと考えております」
「神であるクロードが領主というわけにはいかぬか。それを認めよう」
「ありがとうございます」
「はぁ・・・。ファイネル殿はこのことを?」
「まだ話しておりません」
「そうか。丁度、城に登城している。呼び出そう」
「はい・・・」
ポセイドスが指示を出すとすぐにファイネルが飛んで来る。
その姿は少しやつれて見える。
「お父様。大丈夫ですか?」
「あぁ・・・。色々調整で忙しくてな」
「ファイネル殿。疲れているところ悪いが・・・」
「何かありましたか?」
「陛下。自分で話します」
「そうか・・・」
クロードはファイネルに事情を説明した。
「ふむ・・・。普通の子ではないと思っていたがそんな秘密があったとは」
「こんなことになり申し訳ありません」
「いや。クロードが謝ることではないよ。それでもクロードが私達の子供であることは変わりない」
「ありがとうございます」
クロードには今世の親に感謝するしかない。
自分にはもったいないぐらいの出来た親だ。
「それで、今後はどうするつもりだい?」
「エリーゼを連れて神界に移り住む予定です」
「そうか・・・。陛下にお願いがございます」
「なんだ?言ってみろ」
「今回の件は時期に終息するでしょう。それを祝って宴を設けていただけませんでしょうか」
「悪くないな。1週間後でいいか?」
「はい。それだけあれば妻も駆けつけられるでしょう」
「では決まりだな」
この宴の意味をクロードは理解していた。
表向きは終息したお祝い。
だが、本当の意味はこれから離れて暮らすクロードとエリーゼの為の送別会だ。
「陛下。お父様。ありがとうございます」
「何。これぐらいしかしてやれることがないからな」
「子が巣立つのは早いものですね・・・」
「そうだな・・・」
クロードもエリーゼも世間的に見ればまだまだ子供だ。
快く送り出してくれる両親達に感謝すべきだろう。




