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独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活  作者: 髙龍


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六百八十五話

クロードは時間をかけて魔力と淀みを浄化する。


魔力の方は問題なかったのだが、淀みの方が厄介だった。


圧縮された淀みは不のエネルギーの塊だ。


少しでも気を抜けば良くない思想に飲み込まれそうだ。


「くっ・・・」


思わず苦悶の声が漏れる。


「おい。大丈夫なのか?」


ロキが心配そうにこちらを見てくる。


「こちらは大丈夫です。集中してください」


ロキもただ見ているわけではない。


圧縮された魔力と淀みが一気にクロードに流れ込まないようにコントロールしているのだ。


クロードは己の内に語りかける。


『クロ。サポートを頼む』


『心得たにゃん』


クロが干渉しただけでクロードの負担が軽くなる。


「ペースをあげますよ」


ここに集まってくる魔力と淀みの量が増えている。


それは改良された魔方陣を魔界の各地に魔人達が刻んでいるからだろう。


クロのサポートのおかげもありかなりのペースで圧縮された魔力と淀みを回収する。


『主殿。提案があるのにゃ』


『何かな?』


『淀みを効率良く無力化するのに特化した眷属がいるのにゃ。回収した魔力を使えば起こせるのにゃ』


『そういえばそんなのもいたね』


クロが提案してきた存在は今の状況を考えれば悪くない。


常に大量のエネルギーを必要とするのが難点だがそれを引いても今の状況では大活躍するだろう。


『そんなのもいたねって・・・。本人にいったら傷つくから言ったらだめにゃ』


『わかってるよ・・・』


『それじゃ。起こすにゃ』


今から呼びだすのはアメーバだ。


ただのアメーバではない。


無限にエネルギーを食らう化け物だ。


かつてはその暴食ぶりを発揮して世界を滅ぼしかけたこともある扱いに注意が必要な眷属だ。


『お腹空いたぁ』


起きて第一声がこれである。


だが、声をかけてきただけ成長しているのだろう。


『今から魔力と淀みを流すからそれを食べてくれるかな?』


『わ〜い。久しぶりのご飯だぁ』


ものすごい勢いで流した魔力と淀みを食べはじめる。


今の状況では物凄く助かる。


だが、常時起こしておくのは危険だろう。


かつてもその食欲を押さえるために休眠と覚醒を繰り返していた。


クロードが魔力と淀みを回収するよりも早くアメーバは魔力と淀みを食らいつくしていく。


『これ、あんまり美味しくない』


味については不評のようだがそれでもその食欲が落ちることはなかった。






アメーバの活躍もあり圧縮された魔力と淀みは全て処理することができた。


『助かったよ。悪いけどまた寝ててもらっていいかな?』


『わかった〜。また用があったら起こしてね〜』


それだけ言ってアメーバは眠りにつく。


「なんとかなったか・・・」


「悪いけどそのまま押さえ込んでてください」


「わかった」


ロキが押さえている間に魔方陣を手早く刻み込んでいく。


間違いがないことを確認してクロードは仕上げに神力を流し込む。


魔方陣が発光しクロードと接続されたのを確認する。


「これで、少しでも魔界の環境が改善するといいんですけど」


「こればかりは長期的に見るしかないだろうな」


とにかく出来ることはした。


これでオーディンとの戦いに集中できるだろう。

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