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独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活  作者: 髙龍


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六百三十五話

休日2日目。

クロードは自室で瞑想していた。

クロードは魔力、疑似神力、神力と3つの力を持っている。

これは凄いことのように思えるが爆弾も抱えていた。

絶妙なバランスで成り立っており少しでもバランスが崩れれば体を内側から破壊しかねない。

そうしない為には精神を統一して無意識でもバランスを保たねばならない。

今まではクロがその役目をしてくれていたが自分自身でも出来るようになろうというのが今回の趣旨である。

心配性のクロではあるが主の成長を願っているため最低限の安全を確保して見守っている。


クロードが瞑想をはじめて1時間が経った。

かなり神経を使う作業であり精神的な疲れが見え始めている。

だが手ごたえのようなものも感じる為、瞑想を続行する。


瞑想をはじめて5時間が経った。

ふと、負荷がなくなり体が楽になる。

どうやら限界と判断してクロが介入したのだろう。

クロードの体は動いていたわけでもないのに汗でぐっしょりだ。

汗を流しにいこうと立ち上がると体がふらつく。

しらないうちに体力の方もかなり消耗していたようだ。

このまま風呂に入るのは危険だと判断してお茶を入れて一息入れる。

お茶が体に染みる。

異世界では日本茶はなかったので新鮮な感じだ。

ちなみにクロードが飲んでいるお茶は高級茶だ。

天照大神からの差し入れであったりする。

お茶を飲みながら休んでいると急激な眠気が襲ってくる。

クロードは知らず知らずのうちに寝入ってしまった。


クロードが目を覚ますと満月が空に浮いている。

かなりの時間眠ってしまったらしい。

とりあえずお風呂に行こうと部屋を出て湯の間へと向かう。

本社の湯の間は天然温泉かけ流しだ。

疲労回復に美肌効果などお得な効能たっぷりだ。

時間が遅いこともあり湯の間には誰もいなかった。

体を洗いお風呂に入るとすぐに体がぽかぽかとしてくる。

手足を伸ばし湯を堪能する。

出来ることを1つ1つこなしていくしかないが異世界に帰ることはできるのかと不安になる。

あちらは今どうなっているだろうか。

ロキは悪役に見えて自分の信念に基づいて動いていたように見える。

何が正しくて何が正しくないのか。

物の本質が理解できていないのかもしれない。

選択肢を間違えたら取り返しのつかないことになりそうな妙な不安に襲われた。


クロードの嫌な予感は当たっていた。

異世界では魔物が異常発生しダンジョンの氾濫が頻繁に起こっていたのである。

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