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独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活  作者: 髙龍


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六百十六話

クロードは指導役の人達と模擬戦をこなし、次々と撃破していった。

学んだ技術を駆使し完璧に扱って見せる。

指導役の人々を倒す人物などそうそういない。

指導役の人達というのは何かしらの技術を達人の域にまで高めた人物がほとんどだからだ。

しかし、クロードはその人物達よりも技術に優れていた。

札を用いた理論、運用に関してもその才を大いに発揮し関係者を大いに驚かせた。


報告を受けた責任者が天照大神に報告したところクスリと笑われた。

天照大神からすればこの結果は当然だった。

彼等が使う術式や技術というのは神の御業をデチューンして人に扱えるようにしたものだ。

人として転生したクロードは今は記憶にないのだろうが元々神だったのだ。

ならば、記憶になくとも魂には刻まれている。

神であった頃のクロードは神殺しであると同時に魔の者を討伐する急先鋒だった。

一筋縄ではいかないこれらを倒すために次々と新しい技術を生み出し他の神々を教え導く存在だったのだ。

敵対すれば恐怖の対象であったがそうでなければ神々から尊重され憧れを抱かれるそんな理想的な神だった。

そんなクロードであればこの結果も当然だった。

天照大神はとある相談を受けた。

浄化の術式を教えてもいいのかどうか。

この技術はこの世界を管理する天照大神が生み出した独自の技術だ。

人の手で色々改良されてはいるが大本の権利は天照大神にある。

「望むなら教えても問題ないですよ。むしろこれからが大変ですね」

このペースでいけばクロードはデチューンされたとはいえ神力の扱い方の基礎は大体わかっただろう。

ならば、約束通り神力の本来の扱い方を教える準備をはじめなければならない。

教えるというよりは扱い方を思い出させる形になるのだろうが・・・。

その為には他の神々を説得し、神界に連れてくる必要がある。

天照大神は他の神々の説得する為に動き出した。


クロードは期限の1週間を大きく残して必要な試験を突破した。

その日数はわずか3日。

これは本社に勤める多くの関係者を大いに驚かせた。

後は封印の結界を学べば実戦に出ることが可能となる。

今まで基礎を学び各種試験を突破した者の最短記録は3年だ。

それを大きく上回る結果にありえないと声に出す者が多かった。

クロードは余った4日間、自分の内側に潜ることにした。

ここで神力の扱い方を学んだことで自分なりに思う部分があった。

今なら前よりも深く自分自身の力と向き合えるはずだ。

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