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独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活  作者: 髙龍


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五百二十四話

エルフのお見合いパーティーに向けてハイエルフ達は一致団結して準備を進めた。

普段は自分達が食べる分だけを採取するのだがパーティーを開くにあたり500層以降でしか取れない果物や肉などを準備し慣れない料理に精を出す。

ここで役に立ったのがメイアンである。

彼は仕事柄、各国の料理にも精通しており休日には自ら料理を作るほど多趣味だった。

メイアンがここまで協力的なのにはわけがあった。

ハイエルフ達からの要請ということもあるが彼は未婚であった。

このお見合いパーティーでパートナーを見つけたいという思いもあるのだった。


ハイエルフ主催、エルフの里第1回お見合いパーティーは多くのエルフを困惑させつつも開催された。

エルフ達は趣旨は理解しつつもハイエルフ達のお達しということで参加したが結婚するつもりがない者が大半だった。

そんな中、積極的に女性エルフにアプローチをかける男性エルフがいた。

言わずと知れたメイアンである。

アライアン王国で外交官を務める彼はここで彼女をゲットできなければ独り身コースがほぼ決まったようなものだ。

人間の女性と良い関係になったこともある。

だが、彼は結局その女性と交際することはなかった。

一つは寿命が違うということ。

そしてもう一つは子供の問題である。

人族とエルフが子を設ければハーフエルフが生まれる。

人でもエルフでもない存在。

それを子供に強いることはできなかった。

そんなわけで彼は積極的に女性エルフにアプローチをかけていた。

女性エルフ達も楽しく会話しつつ珍しい果物を摘まんだりしているが交際してくれる者は現れなかった。

彼女達のネックとなっていたのが彼が人族との折衝役で里の外で暮らしているということだった。

慣れない外界の世界で暮らす不安。

里に残るという選択肢もあるが彼の役割を考えれば今までと変わらなくなってしまう。

それ故に彼の婚活は絶望的だった。


少し離れた場所からメイアンを冷めた目線で見ている女性エルフがいた。

メイアンの幼馴染でアーチェという名前の彼女は他の女性エルフに積極的に声をかけている彼を見て不機嫌であった。

彼女はメイアンが折衝役で里を離れるのを反対した数少ない一人だった。

メイアンの折衝役を撤回させることはできず、里を出る決心もつかなかった彼女はメイアンが旅立つ日、自宅のベッドで泣いて過ごした。

メイアンはまったく帰ってこなかったわけではないが会いに行く勇気が持てず避け続けてきた。

しかし、他の女性エルフに声をかけ続けるメイアンを見てある決心をしたのだった。

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