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独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活  作者: 髙龍


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四百九十九話

クロードは苦戦していた。

精霊達に魔法名を伝えても理解してもらえないのだ。

実演してみせても精霊達が見様見真似で放ったアロー系の魔法は本来の威力からは程遠く実戦で使えるようなものではなかった。

そこでゴブリンと言えども生物。

ということで口と鼻に魔法を放ってもらい窒息させるという手法を考えついたのだが精霊達には大不評でお蔵入りとなった。

「ん~。どうすれば効率よく倒せるんですかね」

「それは魔法の本質を理解していないクロードの問題かな」

「魔法の本質ですか・・・」

「例えば火なら燃やすのが本質だよ。君はなまじ出力に優れているから基礎をすっぽかしてしまってるように見える」

魔法の本質。

それは盲点だった。

確かに今までもステータス頼りで力押しで来てしまったのかもしれない。

「それではもう一度チャレンジしてみましょうか」

「そうこなくっちゃ」

適当なゴブリンを見つけ火の精霊に燃やしてもらう。

そして風の精霊に頼み風を送り続け空気を循環させる。

ゴブリンは消えぬ火に苦しみながら霧となって消えていった。

今までとは比べ物にならないほど早くゴブリンを倒すことが出来た。

「いつもより火の勢いが良かったけどどういうこと」

精霊達も混乱しているようだ。

「単純な話だよ。火は燃える際、酸素が燃焼させるんだ。風の精霊に頼んで常に新しい酸素を送り続けたことによって燃焼を加速させたんだよ」

「難しいことはわかんないや。でも、他の属性の時はどうするの」

そこが問題である。

火は風との組み合わせでどうにかなったが世界樹を登ってゆけば属性をまとったゴブリンが出てくる。

耐久力は高くないが属性をまとっていることで一定の属性の魔法以外は効きにくかったはずだ。

そうなってくると弱点の魔法を使うしかないのだが今のままでは威力不足になってしまう。

「ん~。色々試してみるしかないかな」

ここから精霊達とのトライアンドエラーの繰り返しとなった。

わかったことは精霊がゴブリンを倒すと自分達と同じように経験値を獲得しているようで少しずつではあるが威力が増していくということだった。

クロードが世界樹の第11層から20層に上がるまで一月近くかかっていた。

このペースを考えると第1層から第10層までで食料を大量に確保していなかったらと思うと背筋が凍るような寒気を覚える。

第1層から第10層までが食糧庫となっていた理由だった。

世界樹攻略まで後980層。

クロードの苦難の道はまだまだはじまったばかりである。

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― 新着の感想 ―
[一言] さ、先が長すぎる!今年世界樹で終わるんじゃ…!
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