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独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活  作者: 髙龍


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四百六十二話

ゲルマン王国北方にあるスエズス共和国。

ここはシンラ帝国との戦争に敗れ一度はシンラ帝国に占領され被害が大きかった国の一つである。

消滅してしまった軍の再編や全てを失った民の保護などしなければならないことは多い。

しかし、ここで一つの問題が立ち上がる。

シンラ帝国から非武装地帯を抜けて避難民が流れてきていたのである。

シンラ帝国も逃げる民を厳しく取り締まっているようだがそれでも避難民は日を増すごとに増加していた。

自国民の生活すらゲルマン王国からの支援に頼っている状況なのに避難民の受け入れが重くのしかかる。

「そもそもの原因はなんなのですか」

「避難民に聞いてまわったところシンラ帝国の軍が村々を襲っているのが原因のようです」

「何故そのようなことを」

「ゲルマン王国との条約で南進出来なくなりましたからね。今まで放置していたパルチザンの掃討をしているものと思われます」

「侵略され祖国が亡くなることの悔しさは我々にも理解出来る」

「抵抗する人々がいるのも納得出来ることではあるな」

「どうもパルチザンと少しでも関係があると判断されれば徹底して村を焼き払うようです」

「それで危険を侵してでも逃げ出そうとする人々が出ているわけか」

「どちらにせよ我が国を頼ってきた人々を見捨てるわけにもいきますまい」

「これからも逃げてくる避難民は増加するものと思われます」

「ゲルマン王国にはさらなる支援をお願いするしかないな」

こうしてスエズス共和国からゲルマン王国に支援要請が行われたのである。


ゲルマン王国の諜報部はシンラ帝国の動向を探るべく密偵を潜ませていた。

密偵達はシンラ帝国南方でのパルチザンの活性化を感じ取っていた。

その背景には村を焼き払うシンラ帝国の軍に反発してのものである。

パルチザンを壊滅させることを目的としていながら逆に活性化させてしまっている現状はお粗末な結果としか言えない。

しかし、シンラ帝国の軍の動きを追っていると不自然なことに気が付いた。

焼き払われた村を調べてみれば死体は男性のものだけである。

村には当然女性もいたはずだ。

密偵達は死体がないなら女性はどこにいったのかと調べ始めた。

シンラ帝国軍の動向を探り密偵の一人が危険ではあるが襲われる予定の村の近くに潜みこむ。

シンラ帝国軍は想定通りに村を包囲し襲いはじめた。

どうやら住民は中央に集められているようだ。

しばらく観察していると村に馬車が複数入っていく。

村の中央では村人の虐殺がはじまったようで男性の断末魔が聞こえる。

抵抗する女性の声も聞こえるがしばらく待っているとそれも収まり村が火に包まれていく。

密偵は気づかれぬようにその場に留まり軍が立ち去るのを確認して村の調査をはじめるのだった。

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