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独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活  作者: 髙龍


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四十六話

本部の天幕には少数の人が残っていた。

リムテック伯爵と三人の王宮騎士団長。

そしてプロミネンス家の面々である。

「我々は引き継ぎが完了次第撤退いたします」

「儂はこの地を治める領主として王宮騎士団のサポートをさせていただきます」

「リムテック伯爵には念のためにダンジョンの封鎖をお願いします」

「心得ました」

「プロミネンス侯爵家の迅速な対応によって被害が最小限で収まった。王宮に戻り次第この功績は報告させていただきます」

「少数部隊を率いてダンジョンの封鎖をしていたのが本当に子供だったとは」

「クロード殿に負けないように我々も頑張らなければなりませんね」


引継ぎは問題なく終了しクロードは父様と兄様と共に帰路についていた。

「まったく。無茶をするなって言ったのに」

「ネツァルさんと素材集めに行ったときはもっとやばい状況とかありましたから」

「何はともあれこうして全員無事で目的も達したし喜ばしいことだ」


屋敷に戻ると母様が出迎えてくれる。

「みんな無事に戻ってきてくれて嬉しいわ」

「母様もお元気そうで」

「みんなが留守にしている間家を守るのが私の役目だもの」

そこにネツァルさんも部屋から出てくる。

「心配はしておらんかったが疲れたろう。これは疲労回復効果を強めた回復薬じゃ」

「これはありがとうございます。後でいただきますね」

「ついでに感想をもらえると助かるの」

たまに新作の失敗作で酷い目にあうこともあるが今回は大丈夫だろう。

大丈夫なはずだ。

「ファールハイト。疲れていると思うが今回の概要をまとめて報告してくれ」

「わかっております。一両日中には報告をまとめます」


クロードも自室に戻りネツァルさんが渡してくれた回復薬を飲んだ後報告書をまとめていた。

まとめるといってもほとんど戦っていたのであっという間に終わりファールハイト兄様の部屋に書き上げた報告書を持って向かった。

「兄様。失礼します。報告書が仕上がったので確認してもらえますか」

「わかった。すぐに目を通そう」

兄様の机の上は書類でいっぱいだった。

兄様が報告書に目を通している間暇なので備え付けのセットで紅茶をいれる。

「兄様。よかったらどうぞ」

「ありがとう。報告書もしっかりかけているし問題ないよ」

前線にはほとんど出ていなくても指揮で忙殺されてお疲れだったのだろう。

兄様は砂糖多めで紅茶を飲んでいた。

「何か手伝いましょうか」

「いや。紅茶を入れてくれただけで十分だよ」

「あまり長居をしても迷惑になりそうなのでこれで失礼しますね」

部屋を出ると使用人の一人が頭を下げていた。

疲れている兄様に気が付いていても作業の邪魔をするべきでないと困っていたのだろう。

「兄様をよろしくね」

それだけ告げて自分の部屋に戻った。

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